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共感マーケティングについて知りたい5つのことーエキスパートが答えます

共感マーケティングについて知りたい5つのことーエキスパートが答えます

共感マーケティングという言葉をよく聞きますが、一体どういうものでしょうか?そしてそれを幅広く実践する方法とは?

共感マーケティングとは、オーディエンスを深く理解することです。つまり、顧客や見込み客について理解し、彼らの体験やニーズを把握するマーケティングです。共感マーケティングにより、相手に身近な友人や家族、親友とやり取りしているかのように感じさせることができます。

在宅勤務が徐々に定着する中で、マーケティング担当者が顧客や見込み客と深い関係を築こうと思えば、このようなパーソナライズが不可欠となります。しかし、戦略や戦術はまだまだ発展途上であり、パーソナライズを大規模に展開する方法や個人データの倫理的な使用方法(英語)など、課題は山積みです。

Marketing Cloudcast(英語)の司会を務めるTina RozulとMarty Kihnは、パーソナライズされた共感マーケティングの未来について、マーケティング、データサイエンス、プラットフォーム分野にわたる一流の専門家から話を聞きました。次に、その内容をご紹介します。 

1.人間中心の共感マーケティングが意味するものは?

Salesforce、クラウドマーケティング部門最高責任者 Shannon Duffry(英語)

共感マーケティングでは、顧客に驚きと喜びを与えることがすべてです。自社のチャネル、コンテンツ、メッセージで、顧客を十分にサポートし、信頼できるアドバイスを提供するにはどうすればよいでしょうか?仕事に役立つコンテンツや少しでも楽になれる時間を顧客に提供するにはどうすればよいでしょうか?

顧客がアイスクリームを注文する際に、好みの味を覚えておくだけでも効果はあります。現代は何かとストレスが多く、こうした時間は大きな意味を持ちます。これが、私にとっての人間中心のマーケティングです。

2.顧客のニーズを理解する最適な方法は?

WordPress VIP社、マーケティング部門最高責任者Joyce Solano氏(英語)

あなたの会社の最重要顧客10社の立場で次の質問に答えてください。顧客がベンダーを選ぶ際に、貴社を高く評価している理由は何ですか?

「私が子どもを学校に通わせることができるのは、ボーナスをもらえるからであり、それは“WordPress”の技術サポートによって昇進できたからである」や、「貴社のおかげで私は昇進できた。貴社のおかげで安眠できる」といった回答がありました。

貴社が評価されている理由を十分に理解すると、それは製品の機能に留まりません。そこから人間としての共感が生まれるのです。

3.マーケターがパーソナライズを通じて最適な顧客体験を実現する方法は?

ボストンコンサルティンググループ、常務取締役兼シニアパートナーMark Abraham氏(英語)

必要なことは、複数のチャンネルをつないで1つのシームレスな体験にすることです。デジタルの世界と物理的な世界をつなぐことができれば、それは魅力的な体験になります。それがいわゆる「バイオニックパーソナライズ」です。こうした人間的なつながりこそが、今まさに望まれています。ブランドとのオンラインでのやり取りに加えて、こうしたつながりをパーソナライズできれば、真に素晴らしい体験を実現できます。

あらゆる調査において、パーソナライズのトップレベルに達しているブランドは、全体の10%にすぎないことがわかっています。こうしたブランドは、エンドツーエンドでクロスチャンネルのシームレスな体験について検討し始めています。

4.マーケターはパーソナライズをどういうものと考えるべき?

Dstillery社、データサイエンティスト責任者Melinda Han Williams氏(英語)

「誰」を顧客にするかには、2とおりの考え方があります。1つは、これまでのあらゆる体験の背景情報を考慮に入れる従来の考え方です。もう1つは、今この瞬間、自分が誰で、何に集中しているかを考慮に入れる考え方です。どんな目的を持ち、何を考えているのか。

ある意味、「後者」の方がより人間的なつながりを持てるのではないかと思います。私はデータサイエンティストであり、母親でもあります。一方に専念しているときに他方の話をされても、妨げになるだけで意味がありません。今この瞬間に関連性の高い情報のほうが受け入れやすく、魅力を感じることができます。

5.データと人工知能(AI)の活用に際してマーケティング担当者が払うべき倫理的配慮とは?

世界経済フォーラム、第4次産業革命センター副局長Sheila Warren氏(英語)

AIは、データがなければ成り立ちません。これを理解するのがすべての基本です。最優先で調査すべきは、使用しているデータなのです。どのようなデータを収集しているのか?その用途は?どのように取り扱っているのか?

GDPRCCPAなど、私たちに関係のある多くの規制は、プライバシーにもとづいていますが、データにはプライバシー以外にもさまざまな要因が関係しています。何が個人情報に該当するか、プライバシーとは何か、誰がデータにアクセスすべきか、どういった用途に利用すべきか、どのような通知を行うべきかについては、世界中の文化によって考え方が異なり、これらすべての要素は複雑に絡み合っています。

Sachin Shenolikar

Sachin Shenolikarは、Marketing Cloud担当コンテンツ戦略ディレクターです。テクノロジーと創造性を駆使して印象深いマーケティング体験を提供し、長期的な顧客関係を構築することに取り組んでいます。  

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