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Salesforce (セールスフォース) 流AIエージェントの使い方。Helpサイトでの実装から学ぶ5つのポイント

Salesforceが、自社のSalesforce HelpサイトへのAgentforce実装を通じて、AIエージェントの実現を早期に成功を築くための重要な5つのポイントと、その実現に重点的に取り組んでいる理由をご紹介します。

業務で支援が必要な時に、誰しも簡単でスムーズな体験を望んでいます。保留にされたり、回答を求めて掲示板や記事を漁ったりすることを好むわけではありません。しかし、そのようなシームレスな体験を作り出すのは、簡単なことではありません。

人的なサポートを拡大するにはコストがかかるため、セルフサービスでサポート機能を補完すると今度はユーザーにとって負担が増えるといったことが起こりえます。お客様は、人間に質問する手軽さと、指先ひとつで何千ものナレッジ記事にアクセスできるスピードを併せ持つ、より優れたものを求めています。AIエージェントは、この2つの要素を統合します。

Salesforceでは、AIエージェントを業務に取り入れ、お客様とのつながりを深めています。 人間とAIエージェントが1チームで協業することにより、あらゆるお客様とのやり取りがよりスムーズで有意義なものになる未来が訪れるでしょう。

AIエージェントとは

この記事では、AIエージェントとは何か、なぜ注目を集めることになったのかについてわかりやすく解説しています。

すでに、私たちはその第一歩を踏み出しています。最近、SalesforceのHelpサイトにAgentforceを導入しました。Agentforceは、フルスクリーンでサポートが受けられる、よりシンプルで直感的な体験を提供します。

SalesforceはAgentforceの「Customer Zero」

年間6000万以上ご利用いただいているSalesforce Helpでは、整理されたディレクトリ、検索、直接サポートを通じて、広範な製品コンテンツを提供しています。

しかし、正確な回答を見つけるのは必ずしもスムーズではありません。お客様は依然として、正しい回答を見つけるために何千もの検索結果をフィルタリングする必要があります。Agentforceを搭載したHelpにおける新しいAI Service Agentは、この状況を変えます。私たちは、お客様にとってより迅速で直感的なプロセスを実現できるようになりました。

では、どのようにしてそれを実現したのでしょうか。 私たちは主要なユースケースに焦点を当て、データを準備し、回答を検証するために徹底的なテストを行いました。 

1週間以内に最初のテストエージェントが稼働し、実際の顧客ニーズに応え、体験を変革しました。 最初の1か月間で、Agentforceは問い合わせの81%を処理し、以前のボットのパフォーマンスと比較して2倍になりました。 Agentforceを導入することで、あらゆる企業がAIを効果的に機能させるために、適用できる貴重な教訓を得ることができました。 特に際立ったのは下記です。

Ask Agentforce

Salesforce Helpにアクセスすると、Agentforceのサポートでより迅速に質問に対する回答を得ることができます。

1. AIエージェントにコンテンツが必要

AIエージェントは、アクセスできるコンテンツの質によって左右されます。時代遅れの百科事典から完璧な回答が得られると期待できるでしょうか。おそらくまったく役に立ちませんよね。 

だからこそ、弊社ではAIエージェントに、Data Cloudの技術を活用した74万点以上の信頼性の高い関連コンテンツからなる豊富なベースから情報を引き出すように設計しました。これにより、正確でタイムリーな回答を毎回得ることができ、必要な回答をより簡単に、より迅速に見つけることができます。

2. エージェントはあらゆる種類のデータが必要

AI エージェントは、効果的な応答を行うために構造化データと非構造化データの両方を活用します。 ナレッジ記事などの非構造化データは、複雑な質問の文脈を提供します。 また、構造化データは、お客様がPremier Success PlanまたはSignature Success Planをご利用中であるかどうかを判断し、パーソナライズされた推奨を可能にします。

Data CloudとSalesforceのZero Copyネットワークを使用することで、さまざまなデータソースをシームレスに接続し、セルフサービスに必要なコンテキストの多くが非構造化データ内に存在していることを明らかにします。この両方のデータタイプの組み合わせにより、AIエージェントはお客様のニーズに合わせた正確で適切な回答を提供することができます。

チャットボット vs. AI エージェント: その違いは?

チャットボットと自律型AIエージェントが、作業担当者の業務負荷を軽減し、カスタマーサポートを拡張する方法を学びましょう。

3. エージェントには常にバックで人を待機させる

AIは素晴らしいテクノロジーですが、時には人間と話したいと思うこともあるでしょう。顧客は、問題が複雑すぎたり個人的な内容であったりする場合に、バックで待機している人がいるか知りたいと思うものです。

Agentforceは反復的な作業を処理しますが、最も必要とされる場合には、人間によるサポートに素早くスムーズに引き継ぐことができるようにしています。すべては完璧なバランスを見つけることなのです。

4. 段階的な移行が成功の鍵

セルフサービスは数十年も前から存在していますが、通常、ユーザーは検索やリンクの閲覧、長文のコンテンツの読解を求められます。これは効果的なプロセスですが、必ずしも簡単ではありません。

Agentforceは、このプロセスをより簡単かつ直感的にすることで、この体験を合理化します。顧客体験を向上させるだけでなく、段階的な移行を促進し、サポートリクエストの件数を効果的に削減します。

そして、そこに真の価値があるのです。Agentforceは、質を維持し、満足度を高めながら、より多くの問い合わせを会話形式で体験可能にすることで、当社の規模拡大を支援しています。

5. 多くのエージェントにわたって一貫した体験

最初のAIエージェントを稼働させるのはワクワクするものですが、真のビジョンはさらに先にあるのです。 すべてのデジタル資産において、複数のAIエージェントがコンシェルジュとして対応することを想像してみてください。

しかし、成功のカギはAIエージェントの数ではなく、一貫した体験を作り出すことです。 顧客は「今日はどのAIエージェントが必要だろうか?」などと考える必要はありません。 目標は、すべてのAIエージェントをあらゆるチャネルにわたって一貫した顧客体験を作り上げ、お客様とのやりとりをよりシンプルで満足度の高いものにすることです。

このように、Agentforceとの取り組みを通じて、AIの真の可能性は、顧客体験をよりスムーズで直感的かつ有意義なものにすることにあると実感いただけたかと思います。

AIのスピードと正確性を人間によるサポートと組み合わせることで、私たちはお客様とのつながり方を変えることができました。そして、これはまだ始まったばかりです。私たちは学び、適応し、Agentforceを改良し続けていますが、その取り組みに対するコミットメントは変わりません。私たちは模範を示し、よりスマートでインパクトのあるやり取りを実現するための道筋を世界中の企業に提供していきます。

この変革の旅にぜひ一緒にご参加ください。すべてのやり取りが迅速かつ容易で、真のニーズに応えることができる、そんなカスタマーサクセスを実現する未来を共に築いていきましょう。

Agentforceを使ってみましょう

Agentforceは、従業員や顧客に常時サポートを提供しています。Agentforceが貴社のお役に立てるかどうか、ぜひお試しください。

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