Best of Tableau Web へようこそ!
みなさん、こんにちは。Tableauソリューションエンジニアの杉村です。
Best of Tableau Webの3〜9月号では、Tableauコミュニティによって提供されたTableauユーザーのTipsや使い方に関する記事をまとめ、広く共有してきました。初心者から上級者まで、Tableauのデータ分析やデータ可視化技術、学習法に関する有益な情報を提供しています。
そして、10月号からは、データドリブンな組織を築くためのフレームワーク「Tableau Blueprint」に焦点を当て、Tableauを組織に導入してデータの活用を拡大し、向上させる方法についての情報を提供しています。
11月号は、3人のTableauユーザーを招いて、Tableau Blueprintに基づき、組織がデータを効果的に活用するための記事を紹介します。
Yuzo Tokutani, Senior Manager, NEC Solution Innovators,ltd.
こんにちは。大手SIer企業のIT部門でTableauの活用推進をしています。2016年からスタートして、8年弱かけて成功と失敗を繰り返し、社内にTableauを根付かせることが出来たと思っています。そんな道のりを歩んできた私ですが、BIツールの外側の話も含め、お役に立てる情報を提供できればと思います。
Ken Takao, Data Engineer / Engineering Manager, CyberAgent, Inc.
自社のデータ基盤整備や収集から活用まで幅広くサポートするデータ組織のマネージャーとして、データドリブンを推進しています。今回は実際に参考にしている記事やさらにデータドリブンを推進できそうな情報を共有しようと思います。
Takayuki Fukuda, Director, KPMG FAS
みなさん初めまして。M&Aの領域におけるアナリティクス活用などに取り組んでいます。一方で、LLMがデータを分析する未来に、アナログとデジタルの境目が滲む感じがして、虚空を眺めてしまいます。ただ、分析の結果を見たいという欲求は、データ可視化を必要とし続けるはずなので、新しい可視化を生み出して行きたいなと思います。
Tableau Blueprintとは?
Tableau Blueprintは、データドリブンな組織の構築を支援するフレームワークです。組織がデータの活用方法を拡大し、利活用による成果を強化するための計画と指針を提供します。
組織が分析環境への投資で成功を収めるには、導入に明確なビジョンとデータ戦略が必要です。さらに、データドリブンな組織を築くためには、アジャイル性、スキル、コミュニティの構築が鍵となります。
組織の現在の状況を測定し、将来の方向性に関する情報を得たい場合には、「Tableau Blueprint アセスメント」を活用してみてください。
詳細は10月号の「Tableau Blueprintとは?」をご参照ください。
Tableau Blueprint アセスメント
分析の拡張方法とデータカルチャーの構築方法に関するパーソナライズされた実践的なガイダンスを受領できます!
戦略とチーム
Yuzo Tokutani
- 「Be Lazy」を極めるためには残業をしてはいけない
分析戦略
牛尾 剛, メソッド屋のブログ
「Be Lazy!(怠惰であれ!)」、Tableauは生産性の高いツールである一方、ビジネス価値を生んでいるか説明することが難しいDashboardを作ってしまうことがよくあります。技術スキルを磨くだけでなく、”インパクトがある仕事”だけに全力を注ぎ込むマインドセットを身に付けると、さらに生産性が爆上がりするのではないでしょうか。
- 企業が人を活かしてDXを進めるために
分析戦略
一橋大学神岡太郎教授, 株式会社豆蔵
DX人材に求められる力について解説しています。アジャイル的な力、データの利活用能力、リスクテイクできる能力、学習できる能力、化学変化によって新しいものを生み出す力が求められます。テクノロジーだけのDXではなく、同時にそれを扱う人間が変化に対応するマインドとスキルを身に付けることが求められてきます。
- 企業が組織としてDXを進めるために
プロジェクトチーム
一橋大学神岡太郎教授, 株式会社豆蔵
DXを進めるための組織作りについて解説しています。若手とベテランの長所の組み合わせにはじまり、ハードスキル、ソフトスキル、マインドセットの3つを持つことの重要性を説いています。データ利活用でDXを推進するにも、これらの要素を局所的なパッチワークではなく、企業全体にインパクトを与える組織のケイパビリティにしていくことが必要になります。
Takayuki Fukuda
- デジタル庁の「包括的データ戦略」
分析戦略
デジタル庁, デジタル庁
民間企業においてBlueprintに沿ってデータ戦略を考える時でも、国はどんなことを考えてデータ戦略を立案したのかを知ることは意味のあることではないでしょうか。
幾つかリンクがあり、全て目を通すのは大変だと思いますが、「包括的データ戦略」は、60ページ程度ですので、皆さんも良かったら一読してみてください。
- オープンデータのありか
RESAS – 地域経済分析システム
地図で見る統計(jSTAT MAP)
統計ダッシュボード
令和元年度 ビッグデータを活用した新指標開発事業(短期の生産・販売動向把握)
札幌市ICT活用プラットフォーム | DATA-SMART CITY SAPPORO
分析戦略
官公庁・地方自治体, 各データ開示サイト
一つだけBlueprintに対する不満があります。それは、データについてフォーカスして定めていないことです。レストランに例えると、料理法やシェフの育成法がメインで、良い素材を使うメリットが述べられていないです。
そこで、活用できるパブリックデータのリンクを少し挙げてみました。パブリックデータもだいぶ使いやすくなった実感があります。
アジャイル性
Takayuki Fukuda
- データマートは特定部門に絞ったデータ分析に役立つデータベース
導入
Tableau, Tableau
データを統合し、粒度を揃えたデータマートのメリットについて、記載されています。この記事を参考にして頂きつつ、データサイエンティストがアナリティクスで利用する場合などは、もっとRaw Dataに近いものが必要になる場合があることなども念頭において導入のプランニングをしていただくのが良いと思います。
スキル
Takayuki Fukuda
- The best stats you’ve ever seen
分析のベストプラクティス
Hans Rosling, TED
動画の紹介です。初めてこれを見たとき、鳥肌が立ったのを覚えています。可視化がストーリーと一体となり、見るものに訴えかけるプレゼンテーションは、非常に衝撃的で、分析はこうあらねばならないと痛感しました。伝えたいストーリーは何か?それをどう伝えるのかを考え抜く必要性を思い起こさせてくれる動画です。
- Good enough to great (A quick guide for better data visualizations)
分析のベストプラクティス
Tableau, Tableau
こちらは、記事というよりもQuick Guideですが、何を可視化したいのかに合わせて適した可視化のアイディアを提示してくれます。可視化からインサイトが得られない時は、本当に相関性がない場合もありますが、適した可視化手法を選べていないこともよくあります。そんな時にぜひ基本に立ち返って眺めてみることをお勧めします。
Yuzo Tokutani
- データ分析プロジェクトを成功に導く指針とは
分析のベストプラクティス
大坪恒樹 NECソリューションイノベータ, techplay.jp
データ分析において、分析要件の確認工程が極めて重要になります。分析要件は、データ分析作業を進めるための指針であり、その後の工程の進行を正しくするために、適切に確認する必要があります。その分析アプローチ全体を方法論だけでなく、分かりやすく過去の経験を交え動画で解説しています。
コミュニティ
Ken Takao
- Tableau社内コミュニティの第一歩を踏み出した話|ゆん (note.com)
コミュニケーション
ゆん, note
Tableau社内コミュニティの立ち上げに挑戦した製造メーカーの経営企画部員の体験談です。私も社内でコミュニティを立ち上げた際には同じような悩みを抱えていた事を思い出しました。師匠からの言葉「ひたすら発信!」というキーワードはコミュニティを立ち上げる上で一番重要なポイントだと思います。
- 【Tableau】社内コミュニティを軌道に乗せるまで
コミュニケーション
アイダ, インテージテクノスフィア技術ブログ
社内コミュニティを形成するために、キックオフイベント、ポータルサイト、ハンズオントレーニング、PoC、Slack スペースなどの活動を行った事例を紹介しています。コミュニティ運営に必要な “折れない心” と “サクラ” は自社でコミュニティを作る際にも重要でした。
信頼とガバナンス
Ken Takao
- “5つのC”で考えるデータ分析基盤の構築 リクルートライフスタイルを支える、仕組みと運用
信頼とガバナンス
山田雄, logmi.jp
データ分析基盤についての記事なのですが、ユーザーが直ぐに分析出来る環境として、どこにどんなデータがあるのかをまとめた「META LOOKING」というツールを紹介しています。インパクトがある名前ですがデータカタログ的な物を構築・運用するのにまずは名称を親しみやすい名前にされたのは凄く良い案だなと思いました。
- Tableau Webhook APIを利用してTableau Server間のダッシュボード同期を実現してみた
信頼とガバナンス
aqusee, Qiita
複数のTableau Server間のダッシュボードの同期システムについてブログを書いてみたので紹介します。データガバナンスの強化をする上で、社内と社外の環境を切り分けているのですが、ダッシュボードの二重管理を行う上でコストやヒューマンエラーの問題をTableauのAPIと生成AIで解決してみました。
データ用語虎の巻:ビジネスのためのわかりやすいデータ用語集
生成AIが登場し、その進化がめざましいですが生成AIを理解するためには、それを支えるデータへの理解が不可欠なことをご存じでしょうか。そんなデータ用語の意味や仕事場面での影響を学ぶなら、ぜひこの「データ用語集」を活用してください。
Tableau Blueprint 記事検索
Tableau Blueprintのフレームワークに合わせたコンテンツの検索のしやすさを高めるためにダッシュボードにしました。Tableau Blueprint の図をクリックすると、関連する記事とURLリンクを選択できます。
いかがだったでしょうか。
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次回のBest of Tableau Webは、12月末に公開予定です。お楽しみに!
Best of Tableau Web 記事一覧
- 2023年3月号 Tableauユーザーの使い方やTipsをご紹介
- 2023年4月号 Tableauユーザーの使い方やTipsをご紹介
- 2023年5月号 Tableauユーザーの使い方やTipsをご紹介
- 2023年6月号 Tableauユーザーの使い方やTipsをご紹介
- 2023年7月号 Tableauユーザーの使い方やTipsをご紹介
- 2023年8月号 Tableauユーザーの使い方やTipsをご紹介
- 2023年9月号 Tableauユーザーの使い方やTipsをご紹介
- 2023年10月号 データドリブンな組織を実現する実践的手法をご紹介
- 2023年11月号 データドリブンな組織を実現する実践的手法をご紹介
- 2023年12月号 データドリブンな組織を実現する実践的手法をご紹介