営業活動においてアポ獲得数を向上させるには、営業リストの作成が重要になります。しかし、適切な営業リストを作れずに悩んでいる方もいるのではないでしょうか。営業リストをうまく作れないと、効率的な営業活動ができないだけではなく、失注にもつながりかねません。
本記事では営業リストを作成するポイントや情報を収集する方法、管理方法などを紹介します。営業リストを作成する際に便利なツールやその選び方も解説しているので、ツールを活用したい方もぜひ参考にしてみてください。最後まで読めば効率化につながる営業リストの作成方法がわかります。
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目次
営業リストとは?
営業リストとは見込み客・案件の一覧表のことで、主に以下のような情報が掲載されています。
- 社名
- 住所
- 電話番号
- ホームページのURL
- 先方の担当者名
- メールアドレス
営業リストを効果的に収集し作成できないと、一覧表をただまとめただけになってしまい、営業成果を上げにくくなります。
自社の製品やサービスのニーズに合う顧客リストを作成し、リストの更新を定期的にすることが大切です。
営業リストを作成する4つのメリット
営業リストを作成するメリットは以下のとおりです。
- 営業活動や顧客に関するデータを蓄積できる
- 情報の共有や連携がしやすくなる
- 作業を効率的にできる
- テレアポの成功率を上げられる
営業リストが売上や効率化に必要な理由を把握できますので、作成を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
営業活動や顧客に関するデータを蓄積できる
営業リストによって情報を蓄積でき、必要なタイミングで必要な情報を取り出せます。
営業活動において、ひとりの営業担当者がすべての顧客を管理するのは困難です。件数が多いと情報を把握できなくなり、対応が遅れたり漏れたりするリスクがあります。
営業リストによって顧客情報を一元管理できるようになり、対応し忘れることを防げるようになります。
管理方法によっては営業先の商談情報や進捗状況などの情報と結びつけることも可能です。過去のデータから情報をすぐに検索できるため、必要なデータを探す手間が省けます。
また、商談のデータを蓄積すると、トッププレイヤーがどのような商談をして成約に至ったかも学習でき、チームのスキル向上も期待できます。
情報の共有や連携がしやすくなる
営業リストを作成することによって、リストをメンバーに共有するだけで、情報共有や連携を行いやすくなります。
リストがない状態で各メンバーが情報をもっていると、各自の進捗や担当している案件などを把握できないでしょう。
営業リストがあれば、リストを見るだけで営業活動全体の情報を共有できます。関係部署との連携を行う際も、営業リストを管理ツールとして提供可能です。
営業リストでのデータ共有は、成果や進捗を報告したり、全体の動向を参考に戦略を立案したりするなど、さまざまなシーンに役立ちます。
作業を効率的にできる
営業リストによって営業メールの送信やテレアポなどにかかる作業時間を短縮できます。
メールや電話での営業はできるだけ短時間で多く顧客に連絡し、商談や成約につなげることが大切です。
営業リストを部署内で共有することで、全員が進捗状況を把握でき効率的に顧客への営業ができるようになります。
間違えて同じ顧客に営業するトラブルも避けられるため、対応ミスによるムダな工数の軽減が可能です。
進捗状況も営業リストと連携させれば、次にどのような行動をすればよいかも把握しやすくなり、作業スピードを高められます。
テレアポの成功率を上げられる
確度の高い顧客が多い営業リストを作成することで、成約につなげることが可能です。
顧客情報と受注確度を紐づけて管理すれば、発注する可能性の高い顧客に絞って営業できるようになります。
また、テレアポでは顧客のニーズに合ったアプローチをすることが大切です。自社製品の興味度合いに分けて営業リストを作成すれば、顧客ごとに適切なアプローチをしやすくなり、成約につなげやすくなります。
関心が低い顧客には連絡しなくてもよくなり、成約につながらない営業が減るのもメリットです。
営業リストを作成するデメリット
営業リストを作成するデメリットとして、以下の2点があります。
- 情報の更新に手間がかかる
- 情報が重複してしまうことがある
以上は、手動で営業リストを作成する場合によくあるデメリットです。Excelやスプレッドシートなどを用いて営業リストを作成する方は注意しましょう。
情報の更新に手間がかかる
営業リストを作成する場合、定期的な情報更新に手間がかかります。
情報の更新は顧客獲得のためにも重要です。情報が古いと誤ったアプローチをしてしまい、失注する可能性もあります。
適切なタイミングで必要なアプローチをするためにも、営業リストの情報は常に最新であることが望まれます。
常に最新の情報に保とうとすると担当者の負担がかかってしまうため、注意が必要です。
情報が重複してしまうことがある
手動で情報を集めて営業リストを作成すると、重複する項目が出てくるリスクがあります。
とくに同じ企業の支店や支社の情報が重複しやすいので注意が必要です。リストが重複すると、誤ってひとりの顧客に複数回アプローチすることになり、マイナスな印象を与えてしまいます。
顧客情報の重複がないようには入念なチェックが必要です。しかし、顧客数の多い企業ではすべての営業リストを確認するのが難しく、チェック漏れするケースがあります。以下のポイントをもとに、顧客リストを効果的に作成・管理しましょう。
営業リストを作成する3つの方法
営業リストを作成・管理する方法は以下のとおりです。
- Excelで作成する
- 営業リスト作成ツールを利用する
- 外注業者に依頼する
それぞれの特徴について詳しく解説していますので、自社の営業件数や作成目的に合わせて最適な方法を選びましょう。
Excelで作成する
Excelでは簡易的な営業リストを作れます。ただし、入力に時間がかかったり、人的ミスのリスクがあったりするのがデメリットです。入力ミスがあると正しい情報が反映されなくなり、営業活動に支障が出ることもあります。
Exceはあくまでも表計算ソフトで共有も手間がかかることから、チームでの運用に向いていません。営業活動に関するほかのデータと連携するのも難しく、時間と手間がかかります。
運用の注意点はいくつかありますが、Excelは顧客管理に活用できます。Excelを活用した顧客管理方法を詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
▶ エクセル(Excel)を活用した顧客管理方法|データベースの作り方も解説
営業リスト作成ツールを利用する
営業リスト作成ツールとは、営業リストを効率的に作成できるツールです。作成の手間を最小限に抑えつつ、正確な営業リストをつくりたいときにツールが活躍します。
営業リスト作成ツールでは、リストに記載したい企業を指定すると、自動で情報収集しリスト化してくれるのが特徴です。Excelやスプレッドシートなどのように手入力する必要がなく、工数を削減しながら入力ミスを防げます。
営業リスト作成ツールは、営業リストの管理にも使用できます。絞り込み機能でデータを調べたい企業を抽出したり、特定の条件で企業をリストアップして営業のターゲットにしたりするなど、営業活動の支援にも効果的です。
外注業者に依頼する
営業リストの作成を業者に外注する方法もあります。
営業担当者がリストの作成にかかる工数を削減できるため、コア業務に集中しやすくなるのがメリットです。
ただし、データの受け渡しがある以上、情報漏えいのリスクがあります。情報が漏えいすると顧客からの信頼を失い、経営損失にもつながるため注意が必要です。
業者を選定する際は実績だけではなく、Pマーク(プライバシーマーク)を取得していることも確認して選びましょう。Pマークは、一般財団法人日本情報経済社会推進協会が個人情報を適切に取り扱っている事業者であると判断した際に、付与されるマークのことです。
Pマークを取得している企業は、情報管理を徹底しているため、比較的安全でしょう。
営業リストを効果的に作成する5つのコツ
営業リストを効果的に作成・管理するポイントは以下のとおりです。
- 営業戦略を策定する
- ターゲットを絞る
- 必要な件数を決める
- 最新情報を反映する
- リストの詳細情報を追加する
成約につながりやすい営業リストを作成するためにも、以下を読んでポイントを押さえましょう。
営業戦略を策定する
営業リストを作成する前に、あらかじめ営業戦略を策定しましょう。競合他社や市場動向を調査し、自社の課題を洗い出します。
課題の明確化ができれば、次に目標を設定しましょう。たとえば「製品Aの売上高が低い」という課題があったとします。もし原因が売り方にあれば「営業件数を増やして売上を10%向上させる」といった目標を立てましょう。
課題や目標が明確になれば、営業戦略の立案が行いやすくなります。
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ターゲットを絞る
営業戦略が決まったら成約につながる見込みの高いターゲットを決めましょう。
以下のような項目でターゲットを絞ります。
- エリア
- 業界・業種
- 企業規模
- 売上
ターゲットを絞ることで、自社製品やサービスに関心の高い顧客にアプローチしやすくなります。
ただし、ターゲットを絞る際、自社が理想とする顧客だけに絞らないようにしましょう。自社が理想とするターゲットと本当にニーズのある顧客層にズレがあるかもしれないためです。
あらゆるニーズを想定して営業リストに記載するターゲットを決めましょう。
過去のデータからどのような顧客が購入したかを調査・分析し、自社に興味をもちやすい顧客の特徴を把握するのもターゲット設定のひとつの手段です。
必要な件数を決める
営業リストは件数が多ければ多いほど優れているわけではないため、必要な件数をあらかじめ決めておきましょう。
件数が多いほど営業先の候補は増えるものの、質の低いリストが含まれていたり、アプローチしきれず十分に活用できなかったりするおそれがあります。
月間の売上目標や営業人材のリソースなどを考慮して、リストに記載する件数を決めておけば、無駄なく活用できる営業リストを作成できます。
最新情報を反映する
定期的にリストの更新を行い、常に最新情報を活用できるようにしましょう。最新情報にしておくことで顧客に対して適切なアプローチが可能です。
とくに住所変更や担当者の変更はよくあることです。変更があればリストをすぐに変更し、古い情報を間違えて使わないように徹底しましょう。
企業の戦略が変わることもあるので、戦略に合わせたアプローチができるよう情報を更新しましょう。
リストの詳細情報を追加する
営業リストの質をワンランク高めるためには、企業の基本情報だけではなく、詳細情報を追加するのがポイントです。
たとえば、初回アプローチで感じた顧客の興味・関心の程度や、聞き取った課題に感じている点などを記録しておけば、次回のアプローチに向けて準備がしやすくなります。
ただし、詳細情報の追加は、営業人材に負担がかかる作業でもあります。営業リストをより充実したものにするには、詳細情報を記載する時間を確保したり、ツールで作業を効率化したりすることが必要です。
営業リストを作成するための情報収集方法
営業リストの情報収集方法には以下の方法があります。
- インターネットを利用する
- 求人サイトで見つける
- 官公庁サイトで見つける
- 名刺情報を活用する
- 企業情報メディアを利用する
- クラウドソーシングを利用する
- 営業リストを購入する
- 展示会やイベントで顧客と接点をつくる
ターゲットに合った顧客を見つけられる方法がわかりますので、ぜひご覧ください。
インターネットを利用する
インターネットで以下のようなサイトを検索すると、ターゲットに設定した企業情報が得られる可能性があります。
- ポータルサイト
- 業界団体のサイト
- 展示会やセミナー情報が掲載されているサイト
上記のサイトでは複数の企業の情報を一括で収集できるのがメリットです。
また、以下のようなSNSで最新情報を入手することもできます。
- X(旧Twitter)
SNSの場合はターゲットと直接コミュニケーションを取れるのも特徴です。ただし、急な商談は敬遠されるので、少しずつ関係を構築してから営業しましょう。
求人サイトで見つける
リクナビやマイナビなど求人サイトで見つけるのもひとつの方法です。求人サイトには、自社の公式ページに掲載していない以下のような情報も掲載されていることがあります。
- 売上高
- 従業員数
業界や業種、会社規模での絞り込み検索も可能なため、ターゲットの企業を発見しやすいのがメリットです。
とくに新卒向けの求人サイトは情報が新しく、企業の方針や事業内容も詳しく掲載されているため、情報収集にはうってつけです。
ただし、掲載されている電話番号は採用窓口向けの可能性が高いため、営業の連絡をするとマイナスな印象を与えかねませんので注意しましょう。
官公庁サイトで見つける
省庁には登録や免許が必要な事業を行う企業の一覧が公表されています。たとえば、国土交通省では以下のような情報の閲覧が可能です。
- 建設業者
- 宅地建物取引業者
- マンション管理業者
- 住宅宿泊管理業者
- 賃貸住宅管理業者
- 不動産鑑定業者
- 測量業者
- 建設コンサルタント
- 補償コンサルタント
- 地質調査業者
また地方公共団体では各種事業に関する許可業者名簿を公表しています。たとえば、東京都都市整備局は建設業許可業者名簿を掲載しています。
官公庁のサイトは補足情報の追加にもおすすめです。
名刺情報を活用する
営業担当者が所有している名刺をリスト化する方法もあります。スキャナーを使って名刺をデジタル化して営業リストを作成します。
名刺を交換した顧客は、一度接点があることからすでに認知があるので、アプローチしやすいのが特徴です。
ただし、取引停止した企業があったり、担当者が異動していたりする場合もあるので、リスト化する前に確認しましょう。
企業情報メディアを利用する
会社四季報や日経会社情報など企業情報メディアを利用する方法もあります。会社四季報や日経会社情報は安価で企業の基本情報を入手できるのがメリットです。
ただし、上場企業の情報が多く、未上場企業の情報収集が難しいのがデメリットとなっています。未上場企業については会社四季報のデジタルデータの購入が必要です。会社四季報未上場版データは一般法人価格で税込220,000円と高額なため、自社の予算を考慮して導入しましょう。
クラウドソーシングを利用する
クラウドソーシングを活用して、不特定多数の人に業務を募集することも可能です。
クラウドソーシングとは、業務を依頼したい人とその業務を受けたい人をつなげるマッチングサービスです。
営業リストの作成を依頼することで、不特定多数の応募者のなかから、最適な人を選んで発注できます。
企業リストや営業リストの作成を得意とする人材とマッチングできる可能性があり、自社や業者とは異なる視点でのリスト作成を期待できます。特定の業界での経験やつながりをもつ人材であれば、より再現性の高いリストを作成できるでしょう。
ただし、クラウドソーシングでは適切な人材を見つけるのは簡単ではありません。人材のスキルや経験、人柄などを慎重に見極める必要があるので、社内で依頼する際の条件や依頼時の要件などを定めておきましょう。
営業リストを購入する
自社で作成する時間がない場合、リストの購入も検討しましょう。リスト販売業者に自社に必要な情報を絞ってもらい、提供してもらうことで収集の手間を省けます。ただし、信頼できる業者を選ぶのが重要です。
営業リストを購入する場合、以下の情報を確認し複数の業者を検討しましょう。
- 絞り込みの条件
- 購入費用
- 無料お試し制度
- 情報の収集元
自社のコストを考え、目的にあった方法で営業リストを作成してもらいましょう。
展示会やイベントで顧客と接点をつくる
インターネットや求人サイトなどオンラインでの情報収集は取り組みやすいですが、オフラインで顧客との接点を作れる展示会やイベントもおすすめです。
展示会やイベントに参加すると、商品・サービスを探している受注確度の高い顧客と出会えるチャンスがあります。ブースを訪れた人に資料を渡したり、名刺交換をしたりすることで、リスト作成に必要な情報を収集できます。
展示会やイベントで接点が生まれた顧客には、印象が薄くなる前にすばやくアプローチするのがポイントです。リストへの記載とともに、電話やメールなどでフォローすることで、成約の可能性を高められます。
営業リストを管理する3つのポイント
営業リストは作成して満足するのではなく、適切に管理したうえで活用することが大切です。
営業リストを管理する3つのポイントを解説します。
- KPIを設定する
- 最新情報を反映する
- SFAやCRMを活用する
KPIの設定や最新情報への更新などに取り組み、営業リストをフル活用できるように管理しましょう。
KPIを設定する
営業リストを作成する前にKPIも設定しましょう。KPIは最終目標を達成するための中間指標のことで、営業活動の進捗状況を明確化するために活用されます。
営業の場合、最終的な目標は売上や利益などを設定します。売上や利益を達成するための指標として、KPIの設定が欠かせません。
成約率や成約数など具体的な数値を用いてKPIを明確にしましょう。
KPIが決まれば必要な営業リストの件数を算出できます。自社の営業履歴も参考にして、成約数の向上が見込める現実的な件数を把握しましょう。
具体的に必要な件数を明確にすることで、過剰に顧客情報を集めて工数が増えてしまうリスクを防止できます。
KPIについては、設定方法やメリットなどを以下の記事で解説しているので、詳しく知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
最新情報を反映する
定期的にリストの更新を行い、常に最新情報を活用できるようにしましょう。最新情報にしておくことで顧客に対して適切なアプローチが可能です。
とくに住所変更や担当者の変更はよくあることです。変更があればリストをすぐに変更し、古い情報を間違えて使わないように徹底しましょう。
企業の戦略が変わることもあるので、戦略に合わせたアプローチができるよう情報を更新しましょう。
SFAやCRMを活用する
SFAやCRMを活用することで営業リストを効率的に管理できます。SFAとCRMについてはそれぞれ以下のとおりです。
SFA(営業支援システム) | 営業活動に関する情報を一元管理できるシステム |
CRM(顧客管理システム) | 顧客に関する情報を一元管理できるシステム |
SFAでは商談の情報や営業活動の進捗状況も管理でき、営業リストと紐づけることで情報管理の効率化が可能です。
営業リストから進捗状況を閲覧でき、営業活動でトラブルが起きていないかをすぐに確認できます。
CRMの場合は成約後の顧客との関係維持にも活用できます。顧客の基本情報から接触した履歴など詳細情報まで管理・分析でき、営業戦略の立案もしやすくなるでしょう。
より成約率の高い営業リストを作成したい人は、SFAやCRMの導入がおすすめです。SFAとCRMの特徴や活用方法は以下の記事で解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
▶ SFAとは?CRM・MAとの違いや効率的な営業活動のための活用方法を解説
▶ CRMとは?機能やメリット、活用法をわかりやすく解説【事例あり】
営業リスト作成ツールを選ぶ4つのポイント
営業リスト作成ツールを活用する際は、どのツールを選ぶかが重要です。ツールによって機能や使い勝手が異なるので、以下4つのポイントを確認しましょう。
- 導入目的にあった機能が搭載されているか
- データの重複や表記ゆれをチェック・修正できるか
- 収集したデータを分析できるか
- 誰でも使いこなせるか
4つのポイントを比較したうえで、自社の課題にあったツールを選びましょう。
導入目的にあった機能が搭載されているか
営業リスト作成ツールは製品によって機能に違いがあるので、導入目的にあった機能を備えているか確認しましょう。
たとえば、特定の業界に絞って営業活動をしたい場合には、条件を絞ってリスト作成できるツールがおすすめです。顧客へのアプローチもシステム化したいなら、メールを自動配信できるツールがよいでしょう。
そのときの課題にあわせて柔軟に活用したい場合は、拡張性のあるツールかを確認しておくと安心です。後から機能をカスタマイズできるツールであれば、状況にあわせて効果的な運用ができます。
データの重複や表記ゆれをチェック・修正できるか
営業リストの情報に重複があったり、表記ゆれが起きていたりすると、営業活動の質低下につながるので、自動で内容をチェック・統一できるツールが便利です。
すでに記載されている顧客を登録しようとしたときに警告が出たり、あらかじめ設定した表記に統一してくれたりすると、精度の高い営業リストになります。
リスト件数が多い企業ほど、チェック・修正機能は重要です。同じ顧客への複数回のアプローチといったミスが起きないように、精度を向上できるツールを選びましょう。
収集したデータを分析できるか
営業リスト作成ツールのなかには、記録したデータにもとづいて分析結果を得られる製品があります。
リストの財務数値を比較できたり、株価情報を抽出できたりするなど、分析できる範囲や内容はツールによってさまざまです。
営業活動において、分析業務は時間や工数のかかる作業です。分析を営業リスト作成ツールに任せられれば、提案のブラッシュアップやアフターフォローなどにリソースを充てられるようになるでしょう。
誰でも使いこなせるか
営業リスト作成ツールは、リストの作成・管理・分析をこなす便利なものですが、使いにくいと十分に活用できないため、使い勝手をしっかり確認しましょう。
ツールに慣れている人も、はじめて使う人も誰でも使いこなせるツールを選ぶのがポイントです。シンプルな操作でリストを作成できたり、画面がわかりやすかったりするなど、見やすく使いやすいツールを選びましょう。
ツールによっては無料体験やデモの配布などを実施しているため、実際に利用してみて使いやすさを試すことをおすすめします。
営業リストで成果を高める3つの活用方法
営業リストを作成し、管理できる体制が整ったら、成果を高めるために最大限に活用していきましょう。
営業リストで成果を生み出すための活用方法は、以下の3つです。
- 顧客をセグメント分けする
- 顧客にあったタイミングでアプローチ・フォローする
- 効果を分析し改善を図る
自社で実践できる方法からはじめ、営業リストを効果的に活用してみてください。
顧客をセグメント分けする
営業リストには複数の顧客が存在し、各顧客がもつ自社への興味・関心は異なります。より確度の高い営業活動を行うには、顧客をセグメント分けし、セグメントごとに適切なアプローチをするのがポイントです。
たとえば、自社の商品への興味・関心が高い場合には、アポイントメントをとり、より具体的な提案を行うとよいでしょう。まだ興味・関心がはっきりしていない顧客に対しては、メールマガジンを配信して徐々に関係を構築するのが得策です。
興味・関心を判断する基準を明確にしたうえで、ターゲットのセグメント分けを実施してみましょう。
顧客にあったタイミングでアプローチ・フォローする
営業リストに記載されている顧客へのアプローチやフォローは、タイミングが肝心です。たとえば、展示会で名刺交換をした顧客からメールが届いたにもかかわらず、返信が遅れると機会を損失してしまいます。
営業リストにある顧客のアクションに対して、どのように動くかを決めておけば、機会損失を防ぎやすくなります。メールが届いたら1時間以内に返信する、問い合わせがきたら架電するなどのアクションを決めたうえで、営業リストでアプローチの実績を記録すれば、進捗を管理しやすいです。
効果を分析し改善を図る
営業リストの活用によって生まれた成果は、こまめに分析し、リストそのものや運用の改善を繰り返しましょう。
たとえば、営業リストを活用する前と後で売上が伸びていなければ、リストの内容や運用に課題があるかもしれません。課題を細かく分析し、問題点が明らかになれば、改善することで営業リストの内容や運用を最適化できます。
効果検証と改善は、1回きりではありません。定期的なモニタリングと改善を繰り返し、質の高い営業リスト活用を目指しましょう。
営業リストを作成して成功した事例
営業リストを作成して成功した2つの事例について解説します。
- 株式会社プログリット
- 西松建設株式会社
- コニカミノルタジャパン株式会社
- タキゲン製造株式会社
それぞれどのような取り組みをして成果が出たのか詳しく解説します。
株式会社プログリット
株式会社プログリットは短期間で高い効果が得られる英語学習サービス「プログリット」を提供している会社です。
同社はデータの収集・管理によって、業務の効率化や自動化を進めていく必要があると考え、CRMの導入を決めました。
顧客に関するすべての情報をCRMに入れ、営業とコンサルタントの情報連携を推進します。CRMに蓄積されたデータの可視化によって、科学的な学習方法を顧客に提案でき、継続率に加えて紹介率の向上にもつながりました。
▶ 創業まもない時期からのSalesforce導入で、データ可視化と業務効率化を推進
西松建設株式会社
西松建設株式会社は道路やダムといった公共インフラだけではなく、オフィス・住宅・商業施設の建設など国内外の社会インフラの整備を行っている会社です。
同社には営業活動を記録する仕組みが存在せず、営業リストを会社の資産として蓄積するのが難しいという課題がありました。
そこで、解決策として営業活動情報をリアルタイムに共有でき、営業活動を可視化できるCRMを導入します。
導入後、営業活動を要素分解して情報を可視化できました。結果、顧客との関係を強化でき、ナーチャリングの効率的にできる施策も考えられるようになりました。
▶ 営業情報の可視化・共有で個人の力に依存していた建築営業文化を刷新
コニカミノルタジャパン株式会社
コニカミノルタジャパン株式会社は、情報機器事業やヘルスケア事業、産業用材料・機器事業など、多角的な事業を展開している企業です。
ビジネス環境の変化により商材の差別化が難しくなってきたことを背景に、営業改革をスタートさせました。
改革の一環としてSalesforceの「Sales Cloud」を導入したことで、セミナーをはじめとしたイベントで獲得したリード情報を記録しやすくなり、マーケティング部との連携もしやすくなっています。有効なリードだけを残し、必要なリストだけを取り出せる点で、顧客データベースとしても活用されています。
スピーディーに営業リストの作成・連携ができるようになったことで、売上予測の精度が導入前は±5%だったのに対し導入後は±3~4%に改善されました。
▶コニカミノルタジャパン|差別化が難しい商材を効率的に販売するため営業改革に着手
タキゲン製造株式会社
タキゲン製造株式会社は、産業用金物の開発や設計などの事業を展開する企業です。これまで営業日報を活用して情報交換や経営戦略の立案を実施してきましたが、新型コロナウイルスの影響を受け、アナログな情報運用に課題を感じていました。
そこで営業プロセスのデジタル化やペーパーレス化などを推進するために、Salesforceの「Sales Cloud」を導入します。
展示会の来場者リストをシステム上で一元管理できるようになり、優先度にあわせてスピーディーにフォローできたり、マネージャーが担当者の対応状況を把握できたりするなど、さまざまな効果が得られました。
▶タキゲン製造株式会社|営業情報を単一プラットフォームに統合、データに基づく活動の浸透をベースに老舗産業用金物メーカーが印した営業DXへの大きな一歩
効果的な営業リストの作成によって案件獲得を向上させる
営業リストは質の高さが重要です。リストを定期的に更新し、適切にアプローチできる体制を整えましょう。
営業リストはExcelや外注などで作成できます。自社で営業活動や顧客管理の効率化をしたい場合は、SFAやCRMの導入も検討しましょう。
SFAやCRMでは営業活動がすべて可視化され、属人化を防ぎ顧客のニーズに沿った施策を考えられるようになり、受注率の向上にもつなげられるでしょう。
Salesforceでは現在、中小企業向けのCRM「Starter Suite」をリリースしています。月額3,000円で、お問い合わせや顧客情報の管理を効率化できます。
現在、30日間の無料トライアルを実施していますので、CRMの導入を検討している方はぜひ試してみてはいかがでしょうか。
また、以下からお問い合わせも可能ですので、SFAの導入を検討している人は、お気軽にご相談ください。
2分でわかる
Starter Suite
Starter Suiteは一つのツールに営業、カスタマーサービス、メール配信に必要な機能と、ガイド付きのアシストが組み込まれた、誰でも簡単に使い始められる世界No.1 CRMです。