海外のBtoB向けアプリのトレンドを知り、日本でのポテンシャルを探る!
AppExchangeは、世界最大級の法人向けSaaSマーケットプレイスです。AppExchange のエコシステムにおけるアプリケーション数は、世界全体で4000超、総インストール数は800万回を数えます。Salesforceのお客様数は約15万社で、うちAppExchangeアプリケーションをインストールしているお客様は8割を超え、Fortune 100 では、95%のお客様がAppExchangeアプリケーションをインストールしています。 また、顧客満足度については9割が満足、うち45%はとても満足と回答。AppExchange アプリケーションを使い始めたことで、8割を超えるお客様がビジネスに良い影響が現れた、ビジネスの生産性が向上したと回答しました。
──SaaSにおける海外AppExchange のトレンドは?──
AppExchangeとは?
AppExchangeは、世界最大級の法人向けSaaSマーケットプレイスです。AppExchange のエコシステムにおけるアプリケーション数は、世界全体で4000超、総インストール数は800万回を数えます。Salesforceのお客様数は約15万社で、うちAppExchangeアプリケーションをインストールしているお客様は8割を超え、Fortune 100 では、95%のお客様がAppExchangeアプリケーションをインストールしています。
また、顧客満足度については9割が満足、うち45%はとても満足と回答。AppExchange アプリケーションを使い始めたことで、8割を超えるお客様がビジネスに良い影響が現れた、ビジネスの生産性が向上したと回答しました。
AppExchangeで提供されるアプリケーションは、Salesforce の機能を拡張し、あらゆる業種、業務において効率性と生産性の向上を実現しています。
【過去10年以上にお客様とパートナーさんがリリースして下さったアプリの数、インストール数、レビューの数】
【お客様は課題解決にAppExchangeアプリを活用されている】
【お客様はAppExchangeのアプリに大変満足し、彼らのビジネスの生産性を高め、影響を与えている】
AppExchangeエコシステムにおける世界の中の日本
前述の通り、AppExchange のエコシステムにおけるアプリケーション数は、世界全体で見ると4000本を超えます。これに対して、日本のソフトウェアベンダーがサービスを提供しているのは約300本で、10分の1以下。売上についても同様、約10分の1程度です。
日本国内でも基幹業務システムの自社運用からSaaSへシフトする動きが年々高まっていますが、あらゆるコストを合理的に捉えて革新していく米国企業などと比べると、まだまだ勢いが弱いことを上の数字が示しているといえます。
しかし逆にいえば、発展途上であるからこそ日本のソフトウェアベンダーにとっては、広大なフロンティアだといえるのです。実際、2020年のAppExchange ACVトップ100(ACVについては後に詳述)に日本企業4社がランクインしています。営業の生産性向上や勤怠管理など企業活動においてなくてはならない業務に対してサービスを提供しています。
AppExchangeに見られる世界のトレンド
さて、AppExchangeにおいて、ACV が大きかった SaaSサービスはどんなカテゴリー(キーワード)に分類されるのか、世界のトレンドに迫ってみます。
まず、ACVとは何か? ACV(Annual Contract Value)とは、簡単にいうと1年間の契約金額のことです。SaaSビジネスの顕在性、成長性を判断するKPIの一つの指標であり、このACVを適正に管理することによって、ビジネスを右肩上がりに成長させることができるのです。
左の棒グラフは、ACVトップ300社を企業ごとにキーワードを当てはめて数値化したものです。AppExchangeのエコシステムにはどんなカテゴリーに分類されるサービスが多いのかを可視化でき、1つ目のホワイトスペースの可能性を探ることができます。
結果をみると、「業界特化」というカテゴリーに分類される企業が最も多くなりました。CRMのSalesforceと「業界特化」とでは関連性があまり強くないように見られるかもしれませんが、データを見るとAppExchangeのエコシステムに根付いています。
次にこの棒グラフ上位2つの「業界特化」と「セールス生産性」についてワードクラウドを用いて掘り下げてみます。
「業界特化」ACV額のワードクラウド
見方:「業界特化」のカテゴリーに分類されたSaaSサービスをさらに業界名で分類。文字の大きい業界ほどACV額が大きい。
上の「業界特化」ACV額のワードクラウドでは「製薬」「金融」などが大きなACVを生成していますが、業界毎に特化したアプリの需要が確認できます。Salesforceが持っているコアな機能を前提として、業界ごとに顧客接点を密にするためのサービスがAppExchangeには多数存在しているのです。
次に、棒グラフで2番目に多いカテゴリー「セールス生産性」を見てみます。「セールス生産性」が2番目になった背景としては、CRMとの親和性が高いことが理由にあります。
下の2つの図はこの「セールス生産性」のカテゴリーに分類されたSaaSサービスをさらに細かく分類して、ワードクラウドを用いて示した図です。
「セールス生産性」 ACV額のワードクラウド
見方:文字の大きいキーワードほどACV額が大きい
「セールス生産性」 企業数のワードクラウド
見方:文字の大きいキーワードほどその領域でのSaaS開発や連携の企業数が大きい
左側の企業数から作成したワードクラウドでは、「セールスインテリジェンス」「ドキュメント管理」「名刺管理」というカテゴリーに分類された文字が大きく、企業が多い結果になりましたが、右のACV額で作成したワードクラウドでは、「セールスインテリジェンス」の文字は非常に小さく、ACV額としてはそれほど大きくありません。逆に、企業数から作成したワードクラウドで文字が小さかった「インサイドセールス」「名刺管理」「契約管理」などは、大きなACVを生成しています。
ホワイトスペースはどこにあるのか?
前述のように、たとえば、「セールス生産性」というカテゴリーの中で、「契約管理」は企業数は少ないがACVは大きいことがわかりました。ということは、そこに2つ目のホワイトスペースがあるのではないか。また、「セールスインテリジェンス」は企業数は多いが、ACVとしては小さいことがわかりました。ということは、「セールスインテリジェンス」は今後世界的に伸びてくる領域なのではないか。このような仮説を今回の分析からいくつか立てることが可能です。
世界で売れているものは日本でも売れるという見方があります。もし今、グローバルの傾向と合致するアプリケーションの開発を進めたら、3年後にビッグウェーブが打ち寄せてくるかもしません。
AppExchangeを活用してアプリケーション開発するメリット
テクノロジーの観点では、とくにBtoBのサービス開発において、Salesforceのプラットフォームを使うことで開発の生産性を高めることができます。Salesforceプラットフォームでは、SaaSサービスを動かすインフラが用意されています。これによって、インフラを管理するエンジニアのアサインが不要になり、お客様との接点をどうつくるかという重要課題にリソースをフォーカスすることができるのです。
またSalesforceでは、ディベロッパーコミュニティやパートナーコミュニティで情報交換が盛んに行われていますので、開発のアドバイスやヒントを得ることも可能です。
ビジネス的な観点では、Salesforceのお客様はAppExchange を認知していますので、チャネルが広がり、既存のお客様にリーチがしやすくなるというメリットがあります。
共に成長していけるパートナーをサポート
セールスフォース・ドットコム の戦略投資部門、セールスフォース・ベンチャーズは、2009 年以降、250 社以上のテクノロジースタートアップ企業とパートナーシップを結び、事業拡大を加速化する支援を行ってきました。前述のACVトップ100にランクインした日本企業4社も含まれています。セールスフォース・ドットコムは、エンタープライズクラウド企業による世界最大のエコシステムの構築に注力しており、これからも共に成長していけるパートナーをサポートしていきます。
AppExchageにてついてより詳しく知りたい方や、アプリ開発・アプリ連携に興味がある方は、下記より20分ほどのウェビナーを視聴いただけます。