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チャットボットとAIエージェントの違いとは何か

チャットボットとAIエージェントの違いとは何か

Gartnerは、2028年までに企業内の生成AI利用の1/3がAIエージェントとの対話になると予測しています。チャットボットとAIエージェントの違いを解説し、その仕組みをわかりやすく説明します。

Gartner は、2028年までに企業内の生成AIの利用において 1/3 がAIエージェントとの対話になるだろうと予測(英語)しています。しかしチャットボットとAIエージェント、その違いは何でしょうか?どちらも表面上は対話型のチャットウィンドウで人間の問い合わせに応答します。しかし、その仕組みの違いは分かりにくいですよね。定義も意見の分かれる部分がありますが、このブログではイメージをつけるために解説します。

チャットボットとは

唐突ですが、まずは自動販売機を想像してください。

あらかじめ商品がセットされ、ユーザーが選択肢を選べる入力装置があり、ユーザーがリクエストした商品を提供する手順を思い浮かべましょう。

チャットボットは、この自動販売機に似ています。

チャットボットは、あらかじめ応答が事前にセットされ、ユーザーが尋ねることができる質問選択肢があり、ユーザーの質問にスクリプト化された応答を返します。

従来のチャットボットとは、事前定義されたルールや決定木、スクリプト化された応答などを駆使して人間と対話するプログラムです。

主に情報検索や基本的な対話の処理、一般的なカスタマーサポートの質問への回答などに使用されています。特にこうしたよくある質問に対して、迅速かつ一貫した回答を提供できるため、問い合わせ処理に対してコストパフォーマスが高いです。ある程度会話の内容を制御したい場合にも向いているでしょう。

ボットと言ってもいくつかの種類があり、ルールベースで回答するチャットボットや、AIを搭載し、より複雑な問い合わせクエリを理解し応答するものもあります。

Salesforce の「Service Cloud(サービスクラウド)」 に搭載されている AI 搭載チャットボットは、「Einstein ボット」という名称で提供されています。

Einsteinボットを活用した事例は続々と登場しており、例えば WILLER MARKETING 株式会社では、Einstein ボットを活用して解決率を50%まで高め、有人対応率を1/3まで削減することに成功しています。

パーソナライズされた問合せ対応にEinstein ボットを導入、 回答チャネルの多様化で解決率上昇へ

WILLER MARKETING株式会社 パーソナライズされた問合せ対応にEinstein ボットを導入、 回答チャネルの多様化で解決率上昇へ

AIエージェントとは

「チャットボットが自動販売機である」とすると、「AIエージェントはシェフ」と想像すると分かりやすくなります。

具体的なメニューは決められないが、その日の気分で料理をリクエストする。シェフは、豊富なレシピをもち、複雑なリクエストを理解することができ、好みに合わせた新しい料理を学習して提供できるのです。

これと同じで、AIエージェントは膨大な知識ベースをもち、自然言語処理能力を通じてリクエストを理解し、履歴データから学習して適した応答や生成結果を返すことができます。

つまり、AIエージェントは事前に定義づけた回答を用意するチャットボットとは異なり、LLMによって自然言語を理解(推定)し、大量の情報を処理・分析し、文章やコーディング、問題解決や複雑なタスクを支援できます。

特に自社のデータベースやスプレッドシートなどの構造化データ、加えてメールやPDF、チャットログなどの非構造化データをビジネスデータに基づいて強化されたAIエージェントであれば、その企業に最適な分析結果や生成結果、複雑なタスクの自動化等を提供することがで可能になるでしょう。

カスタマーサービスの領域では、AIによる顧客対応 (インテリジェントアシスタントとしての期待値) が、70%と最も高く期待されている領域です。

SalesforceのAIエージェント「Agentforce

自律型AIエージェントを構築・カスタマイズして、従業員とお客様を24時間365日サポートします。どんな場面で活躍するのか、詳しくは製品ページでぜひご確認ください。

AIエージェントはチャットボットより優れているのか

チャットボットとAIエージェントは、人間とのやりとりを行うインターフェースは似ていると言えますが、現段階で比較して優劣を定めるものではないと言えます。確実かつ制御された状況や、シンプルな処理で一定の結果を一貫性を持って提供したいのであればチャットボットの方が優れたソリューションです。

ですが、より対話型で、テキストや音声、視覚メディアを介したマルチモーダルで直感的な情報でやりとりを行いたい場合、または関連性の高いインサイトや生成結果を得たいと考える場合にはエージェントが向いているでしょう。

カスタマーサービスや従業員の分析など、ビジネスにおけるユースケースに応じてハイブリッドに組み合わせることが現段階では合理的になると推測されています。
AIエージェントを検証し、チューニングして信頼している組織では、顧客対応そのものをエージェント型にする挑戦も起こり始めるでしょう。Salesforce が最近発表した Einstein Service Agent は、その世界を実現するための世界で初めてのCRM搭載 AI エージェントなのです。

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