*本記事は、2023年5月24日に取材した内容をもとに作成しています。
シリコンバレーを拠点に、日本企業をはじめ多方面でのAIの導入推進をいち早く展開するパロアルトインサイトCEOの石角友愛(いしずみ・ともえ)氏に、生成AIの普及を契機として変容していくビジネスモデルとケイパビリティ、日本企業が進むべき戦略、AI人材の未来、また米国で今話題となる「AIアライメント」についてなど、幅広いトピックについて、AINOW編集長の小澤健祐氏を聞き手に迎えたスペシャルインタビューをお届けします。
目次
生成AIブームに沸く米国の現状
小澤健祐氏(以下、小澤):
今日は、日本と海外、特に日本がどうAI戦略を取っていけばいいのかというマクロな視点でお話を伺っていければと思っています。まずその前に、このアメリカでの動きから入っていきたいと思います。ChatGPTが出て、GPT-4が出てというところですが、シリコンバレーでは今どんな動きになっているのか、 よかったら伺ってもよろしいですか?
石角友愛氏(以下、石角):
今、シリコンバレーで話題となっていることの99%が生成AIの話だと言われるぐらいです。起業家も「生成AIを使ってどういうアプリを作って会社を立ち上げるか」という話をしていて、投資家側も「生成AI関連のスタートアップだったらとりあえず投資しよう」と。スタートアップコミュニティでは、まさに生成AIブームです。
それがシリコンバレーの状況ですが、それと同時にOpenAI社CEOのサム・アルトマンが議会で発言していたように、ワシントンDC側では、規制強化というほどの強硬姿勢ではないものの、このまま進むとどうなるか分からない、という意見が出ています。それは政策を作る政治家だけの意見ではなく、チューリング賞を受賞したヨシュア・ベンジオ教授や、この間Googleを辞めたことで大きなニュースになったジェフリー・ヒントン教授などの、AI/ディープラーニングの重鎮、ゴッドファーザーと呼ばれる人たちからも、やはり少し気をつけた方がいい、という意見も出ています。「便利だよ」「儲かるよ」「ビジネス側ではこんなに仕事がしやすくなるよ」というようなポジティブな意見が出ていると同時に、やはりそれをちゃんと使っていくための建設的な議論をしていこうという動きも出ていますね。
小澤:その点で言うと、日本政府に比べて一歩進んだ議論が行われているイメージがありますよね。その点はどう思われますか?
石角:そうかもしれないです。ただこの間G7サミットで議論もされましたし、アメリカとEUの方でかなり規制と正しいルール作りの話がされているので、日本でも「より正しく付き合いましょう」という議論はこれから増えるのではないかなと思います。
責任ある生成AI開発のための5つのガイドライン
生成AIの開発や利用に伴う責任・生成AIの倫理性について議論されるようになった今日において、Salesforceが、生成AI開発に対してどのようなガイドラインを設け、運用しているのかについて、Salesforceの専門家が詳しくご紹介します。
マルチモーダルが変える世界
小澤:G7もありましたし、AI戦略会議も発足して、議論も進んでいる感じですが、やっぱり一歩遅れている。半年ぐらい遅れている印象があります。まさにこの世間的な注目が集まっている中で、市場の変化みたいなところをどのように捉えられているのかなと伺いたく、マーケットが、特にアメリカではこの業界が結構変わり始めている、というような例はございますか?
石角: ChatGPTやGPT-4の登場で、業界もですけど、職種も仕事の仕方が根本的に変わると思っています。例えばマーケティング。SNSのマーケターで、今までツイートを書いていた人や、動画編集をしていた人も、生成AIを使うことで効率や求められるクオリティが格段に上がることが予想されます。ChatGPT自体はテキストベースですが、 APIを通すとマルチモーダルに使えるため、さまざまなコンテンツ生成に応用可能なのです。
私の最近の使い方としては、Podcastをやっていて、音声のファイルを今まで編集するのは大変だったのですが、ChatGPTのAPIを通すと音声ファイルを一気に議事録にしてくれます。その議事録の質も他の議事録アプリと比べてすごく良くて、議事録にしたものを今度はChatGPTで簡単に記事にすることができます。
動画の編集も最近はChatGPTでできます。これまで動画や音声の編集は、それぞれのファイル上で「こことここをカットする」などの作業をしていましたが、今はそれがマルチモーダル化されているので、「文字でここの箇所を消す」と指定すると、動画の編集ができたりします。今までは、動画は動画として、音声は音声として、テキストはテキストとして、とそれぞれ分かれていた作業が統合されてきており、仕事の仕方自体が劇的に変わっている。特にマーケティングや営業、クリエイティブの領域では、そのように感じます。
ただクリエイティブで言うと、最近ハリウッドのライターズギルド(スクリーンプレイライターや脚本家の集まり)の人たちがストライキを起こして大きなニュースになっていました。そのなかでもChatGPTとの付き合い方が問題になっていて、ChatGPTで簡単に文章が書けるけど、テレビの脚本家たちの仕事はどうなるのか、と脚本家たちが団体になりストライキをして、きちんとルールを作ろうという話になっています。このように、エンターテインメント業界も今何か変わりつつあると、ChatGPTの登場で感じます。
職種で言うと、マーケティングやコミュニケーション、プレスリリースなどもChatGPTで効率的に書けますので、広報なども大きく変わってくると言われています。
あとは採用ですね。アメリカでは、日本のエントリーシートのように画一的に採用をやっているわけではないですが、やはり「書く」というところをすごく重視してきていますので、今後GPTの時代になるなかで、どうやって採用をより効果的にやっていくのかというような議論はよく聞きます。
また、教育における変化も見過ごせません。教育の関係者は今すごく悩んでいる最中だと思います。大学や教育機関によってはChatGPTを一気に禁止して、とりあえず時間を稼ぐと。禁止したところで100%生徒が使わなくするというのは事実上無理ということは当然学校側も理解していますが、ポリシーとして、ルールとして禁止しながら、ChatGPTとの建設的な付き合い方というのをルールを作って整備をするための時間を稼ぐというようなアプローチの学校もあれば、どちらかというと推奨しましょうと、「ChatGPTありきでの教育」というものをどんどん考えていこうという側の教育機関もあって、本当に今は皆どうすればいいのか分かっていない状況ですが、業界で言うとその辺りがすごく変革しつつあるなという風に思います。
バーティカルとホリゾンタル、AIで再編される組織
小澤:ありがとうございます。先日松尾先生にお話を伺った際に「これからは基盤となるモデルがトランスフォーマー」とおっしゃっていて、石角さんが今おっしゃっているようにマルチモーダルにできるかというところが本当に重要になってくると思います。
今のお話を伺っていると、 業界が変わるというよりも職種が変わっていくと、業界ごとのバーティカルAIが今まで重要という話はありましたが、どちらかというとホリゾンタルに考え方が変わっているようなニュアンスを感じたんですけど、そのあたりはどう思われますか?
石角:そうですね。業界の垣根が今ものすごく抽象的になってきている。それは生成AIの登場よりも、もうちょっと時間を戻して、DXやITによるデジタライゼーションのおかげです。例えば自動車業界と言っても、UberやGoogleも自動運転をやっているけれど、ソフトウェアの会社であってハードの会社ではないですし。業界の縦の構造が第4次産業革命によって、AIやIoTやビッグデータなどの登場によって流動的になってきたのが過去10年間ぐらい特に顕著で見られる傾向だったと思います。
そのなかで、ファンクション、職種や機能で横串で見た時の統合的な機能が何なのかという考え方がすごく大事だということが、特にDXの文脈で言われています。例えば組織のあり方を考えた時に、縦で事業部ごとにDXをやるのか、でもその事業部を横串で見た時に統合機能というものがあると。たとえばカスタマーサクセスやオペレーションです。そうした統合機能を見た上でDXを効率的に進めていくべきという議論もここ5年ぐらいずっとされている。そのなかで、縦のサイロの考え方は実は非効率的だったりする。
そこから派生して、生成AIに関して言うと、私もよくインタビューで「今後なくなる仕事や業界はあるのですか?」と訊かれますが、何かの仕事や業界がまるっとなくなるということはないと考えます。そもそも、仕事や業界は細分化するといろんな職種が集合体になって成り立っているものではないですか。そのなかの、作業の一部を自動化することはあると思うのですが。
先ほど触れたクリエイティブ業界やエンターテイメント業界も、いろいろ細分化したタスクがあって職種があって、そのなかのどれがChatGPTや生成AIで効率化されるか、自動化されるか、という議論はあると思います。でもそれを俯瞰してみたら他の業界でも同じことが言えたりする。職種や業界で一番危ないという議論は、もしかしたら全体を見ていない議論なのかもしれなくて、もっと細分化して話をした方がより具体的に議論できるのではないかと思います。
小澤:最近、日本ではわりとChatGPTのAPIを簡単に使った、API系・APIを活用したサービスの企業や新しい事業がどんどん生まれているような印象がありますが、今おっしゃっているところを聞くと、もうすこしマルチモーダルなところ、未来の仕事のあり方を予想した企業がもっと増えていくべきだと感じました。その辺はいかがですか?
石角:そうですね。スタートアップで言うと医療系は結構バーティカルで参入障壁が高いですので、医療に特化して、医療の業務フローや医療の専門知識などドメインの知識を生かして、その中の特有の課題を解決するためにChatGPTのAPIを使ってアプリを開発しているスタートアップがアメリカでも注目されています。必ずしも業界別のプロダクトが成り立たないわけではないと思うのですけれど、特に参入障壁が高い規制産業や法律などといった分野との親和性が高いと思います。
でも、そうですね、未来的な仕事のあり方を考えながら逆算的にプロダクトをデザインしていくというところは面白いと思います。やっぱり、B2BとB2Cの垣根がこれからなくなってくる可能性もあると思っています。例えば、ChatGPTを通して自分のいろいろなメモを取ってくれるAIアシスタントのようなアプリがあったとして、それは仕事でも使えたりするわけですよね。プロダクトをローンチする上では、ユースケースや対象となるオーディエンス/ユーザーを絞った方がいいですが、そうしたものも最終的にはいろいろなところに広がっていく可能性を秘めている、というように思います。
小澤:今まで言語処理能力が高くなかったから結構ウズウズしていたのがAI業界の特徴だったかもしれません。やりたくてもできないことも多かった中で、これからの仕事を考えながらプロダクトに落としていく力が求められてくるのかなと思います。
生成AIを機に日本企業はどう変化する?
小澤: 続いて、日本企業の生成AIに対する反応のようなところを伺えればと思います。パロアルトインサイトさんに対する日本企業のお問い合わせは増えていますか?
石角:すごく増えています。まだ模索中の会社も多いように感じます。周りが騒いでるから利用を会社全体で検討しているという検討フェーズの会社もあれば、レギュレーションやプライバシーの問題でまだ導入していない、特に大企業はまだ導入していないという会社も多いです。あとは、どういう活用方法があるのかをもうちょっと教えてほしいというような、本当にまだ初期の検討フェーズの会社もあります。また、プロダクトを一緒に作っている会社で、「このプロダクトにChatGPTを取り込むとしたらどういう機能があるか」というより具体的な機能の話に落とし込むような会社もあります。本当に様々ですが、大多数はまだ検討フェーズですね。
小澤:石角さんはかねてより、UXを重視し現場従業員の気持ちになって、例えば需要予測のモデルを作って、きちんと店舗の経営に活かせるようにしようと考えてらっしゃったと思いますが、そうした既存クライアントとコラボレーションしていけば、面白い統合やイノベーションが起きていきそうですが、そうしたこと考えてたりしますか?
石角:そうですね。ChatGPTに関して言うと、 プロダクト化がしやすかったりするので、デモやプロトタイプで「こういうのができますよ」と提案すると、とても喜んでいただけます。。特にユーザー目線や現場AIや現場思考で考えると、ChatGPTはマルチモーダルになればなるほど現場AIにすごく適しているんですよね。例えば、現場で肉体労働しているユーザーの方は、やっぱりこうやってパソコンの前に座って10分も15分も何かタイプする時間なんてないわけですよね。そうした方々に対して何かソリューションを作っていくとすると、話しかける「音声」がより適しているのかもしれない。
あとは、先日お話をさせていただいた中には「テキストを読み込むことがものすごく苦痛だから、どちらかというと全部音声か動画で情報を収集している」というユーザーの方もいたりしましたね。
本当にいま、多様化してるんですよね、情報収集の仕方も、情報の入力と出力の仕方も。その多様化していくニーズと、職種によって違ってくる条件や制限、そこのかゆいところに手が届く形でプロダクトを作るためには、マルチモーダル化したものというのはすごく大事だなと思います。
小澤:まさにそうして現場が変わるというのは本当にあると思いますし、今までだと、AIもサイロ化しやすかった特徴があるのかと思いますが、その辺はどう思われますか?
石角:AIのソリューションを作る会社側がサイロ化、つまりインダストリーベースで頑張って営業を効率的にするためにサイロ化していた気がします。インダストリー系AIや製造系AI、医療系AIなど、切り口を明確にすることで営業も効率化できるし、差別化も図れるし、サイロ化することで少なくともその業界に対しての知見は深まるので、何かしらのアピールになる部分はあると思います。AIを作る側が、そのようにインダストリー別に営業部隊を分けたり、特に大企業はそう動いていたんじゃないかなと思うのですけれど。それも、先ほども触れたDXの見直しというところで「本当にそれでいいのか?」と、再考を迫られています。
たとえば、B2B向けのAIのソフトウェアを売る会社のインサイドセールスの人で「もう自分はファイナンスの業界のクライアント以外やりません」という営業を育てるということが、今後AIがどんどんマルチモーダル化して、しかもクロスファンクショナル/クロスインダストリー化するなかで、ベストな体制なのか、というところを考え直していく必要が出てくるかもしれません。サイロ化することが必ずしも悪いことではないと思うのですけれど、インダストリーに関して言うと、多分AIを商品として売る会社側の都合というのも何かしらあったのではないのかなと思います。
小澤:もう一点、日本全体へのマクロな視点で、いま生成型AI一色になっているなかで、それ以外のAIへの注目度が下がりすぎていると思うこともあります。
パロアルトインサイトさんは、需要予測であれ何であれ本当にいろいろと幅広くしっかりと現場を見ていらっしゃいます。日本のこの生成型AIを受けた現状、特に需要予測などのトラディショナルなAIの動向、あるいはそれらの活用が隅々まで進んでいるのか、現在の「日本全体のAI活用度」といったところへの認識をお伺いできますか?
石角:そうですね、今は生成AIに全部持っていかれている感じがします。しかも生成AIは去年からDALL·EやStable Diffusionなどの画像系などが出ており、面白いのですが、「仕事でどう使うか?」というときに、本当にクリエイティブな仕事をしている人以外はなかなか活用方法がわからなかった。これに対し、ChatGPTはUIの素晴らしさ、使いやすさ、ログインのしやすさ、拡張性の高さで、イノベーションを起こしてきました。ビジネスとの親和性の高さの面でも、ほとんどの人はテキストで仕事をしているので、世界中にユーザーを一気に広げていきましたね。
ただ、だからと言って、トラディショナルに昔からやってきたこと、それこそ需要予測やそういったものが軽視されているということでは全然なくて、 AIの重要性っていうのが再認識されてきて、これをきっかけに会社の中でビジネスの課題を解決するためにどうAI導入するべきか、というような、よりマクロな議論に繋げることということができているし、そういう議論をしたがっている企業というのがすごく今増えている。
あとはDXの文脈と、リスキルの文脈ですよね。全部、ここら辺が一体となって、今、議論が活性化しているので、そこはとても良いことだと思っています。
これから求められるAI人材とスキルセット
小澤:今、リスキル・リスキリングのお話がありましたので、人材的なところに視点を移していければと思います。これまでAI人材の領域では、特にモデルを作ること、モデリングの重要性、つまりモデリングばかりが注目されていたという見方もできるのかと。これまでのAIエンジニアの価値の重心が少し変わっていくのではないかと思っています。
これからこのAI人材の重要性、特にその重心がどのように移っていくのかというご意見があれば、伺いたいです。
石角:エンジニア業界も、GitHub Copilotを使えばコーディングの半分ぐらいが自動化できたり、テストケースも簡単に作れたりしています。
これまでのAIエンジニアとは、インフラであったりフルスタックでプロダクト化まで行うことはやらないで、本当に「モデルだけを作る」人たち、マシンラーニングのエンジニアなど、そういう人たちのことを指していたと思います。
そうした人たちに関しては、例えば今まで「AIエンジニアを50人雇いたい」と思っていた会社でも、 GitHub CopilotやChatGPTを使ってたくさんプログラミングを効率化できますから、もしかしたら「もう20人ぐらいでいいかもね」みたいな議論が出てきてもおかしくないと思うのですよね。
逆に、インフラ系のエンジニア、アーキテクチャーやシステムのことをわかっている人、クラウドの設計ができる人、フルスタックのエンジニア、あるいは、ChatGPTのAPIを使ってプロダクトを作るという時にフロントエンドもできる必要があるし、アプリに落とし込まなければいけないというようなところもあったりするので、そういうところへのニーズというのは、勿論こちらもChatGPTなどを活用することで効率化できる領域ではありますが、これからも変わらないのかなというふうには思いますね。
結局、エンジニアもスキルの流動性が高いので、いろいろなことができるようにならなければいけないのです。リスキルの観点で言うと、今「4 to 4」と言われていて、4年に1回はスキルのアップデートをし続けなければいけないと言われている。技術職の人も、自分はもうこの言語しかやらないというのではなくて、どんどん自分の守備範囲を広げていくというのはすごく大事だし、ChatGPTとかGitHub Copilotなどを積極的に使いこなして、プロダクト開発をどうやってもっともっと生産性高くできるようになるかなど、そういうようなところで会社にとっての付加価値を作っていけるエンジニアが、今後はより必要になっていくのではないかなと思います。
小澤:その点でいうと、実は石角さんの記事もよく拝見していて、特に印象的なのが「ソフトウェアエンジニアが足りていない」とおっしゃることも多いのかなと思っています。今のお話は、そのままソフトウェアエンジニアの重要性、いかに組み込んでいくか、モデルをプロダクトに実装できるか、というようなところに関わってきますね。
石角:そうですね、やっぱりソフトウェアエンジニアの重要性はなくならないし、またソフトウェアエンジニアになりたがっている人もすごく増えています。私の知り合いでは、全然関係ない飲食業界でシェフをやっていた人がシェフを辞めてソフトウェアエンジニアになると言って独学でコーディングを勉強している人もいて、リモートワークだし給料も良いし、ソフトウェアエンジニアを目指してリスキルする人はアメリカでは相変わらず多いです。ニーズも確かにあります。
GAFAMでは数千人規模でレイオフしていますし、それも技術職がレイオフされていて、そこではChatGPTみたいなものを活用してより効率的にエンジニアリングを実現していこうという組織のあり方も感じます。では、GAFAM以外の業界で、そうした人材が必要でないのかというと、逆ですよね。ChatGPTならChatGPTをどうやって活用しなければならないかという時には、日々の会計システムや労務管理システム、基幹システムとどう統合するかなどの作業が必要になってきます。
このGAFAMでレイオフされた人たちが、今までは見向きもしなかったような中小企業や、今まで考えもしなかったようなインダストリーや違う地域にどんどん拡散していって、GAFAMで培ったナレッジや仕事の仕方やITの知識をいろいろな業界に広めていっている。ある意味その「DX」は、アメリカ全体で底上げのチャンスだと言われています。そういうところでもソフトウェアエンジニアの需要は高まっていくのではないかと思います。
小澤:ありがとうございます。今、ソフトウェアエンジニアに関してお話いただきましたが、日本においては特にプロジェクトが進まない、課題ドリブンに行かない、というようなことがあります。 よく聞かれるのはやっぱりこれからPM/PMOの重要性が高まっていく、というお話があります。そのあたりどう思われますか。
石角:そうですね。PMというと、プロダクトマネジメント、プロジェクトマネジメント、両方大事ですね。PMになりたい人は多いです。私もたまに受ける質問で「自分はエンジニア職にはなりたくないわけじゃないけど、やっぱりビジネスとプロダクトの間というところで、PM、プロダクトマネジメント、プロジェクトマネジメント、プログラムマネジメント、会社によって呼び名やその意義はいろいろだと思うのですけど、そういう「ジェネラルマネジメント的なポジションでやりたい」という意見は、就職相談としていただいたりするので、ニーズは高いと思います。この間も就職相談で「AIビジネスデザイナーになるには新卒でどういう職業につけば良いですか?」と聞かれたことがありました。
特にChatGPTのように、企業全体でAI活用を再認識し再議論しようみたいな空気が流れているなかで、プロダクトマネジメント、プロジェクトマネジメントできるスキルは必要ですし、それは両サイドの経験がある人にしかできないのですよね。プロフェッショナルファームでも「プレゼン作れます」「コミュニケーションできます」「ヒアリングできます」というプロマネ的な仕事はやってきたけれども、AIの開発に携わってきたかというとそれができていない人、または、AIの開発をやってきたけれどもそれをクライアントのニーズに落とし込んでビジネスの企画に落とし込んだことがあるかというとそれはやったことがない人などがいると思います。どちらかをやったことがある人は多いと思いますが、PMになってくると、両方の経験が活かされるのではないかと思います。長い目で物事を考えて、キャリア形成していく必要がある。特にこのAI時代はそうでしょう。
日本のAI活用とDX、ビジネスサイドでの最前線
小澤:まさにこの新卒からのキャリア、キャリアの描き方も変わっているのは、本当にその通りだと思います。
ちなみに、石角さんには日本のクライアントが多いと思いますが、プロジェクトの進めやすさなど、日本のビジネスサイドの温度感が、ここ3年ぐらいでどんな風に移り変わってきたのか、というところがとても気になっています。例えば、AIの導入がやりやすくなってたり、AIへの理解度がすごく高まっていたり、データベースがきちんと整い始めている、そうした変化は起きていますか?
石角:いい意味で期待値が現実的になってきていると思います。
5年ほど前では「AIで何ができるかを教えて欲しい」という状態で「玉手箱みたいに、よくわからないけどこんなすごいことできるんじゃないの?」と思われているフェーズがありました。それが、ここに来て、何周もしたかと思います。
中には、パッケージソリューション型AIを導入しようとしてうまくいかなかった会社もたくさんあると思います。パッケージ型は導入が簡単だと言われてるけど、いざ導入しようとすると膨大なカスタマイゼーションを自分たちでやらなくてはいけなくて、それがすごく大変で頓挫してしまった、など、実務的な現場の課題を、何周かして経験するなかで、よりビジネスとして現実的なところまでAIへの期待値が磨かれてきている。それは、別に期待値が下がったということではなく、どちらかというと「こういう課題解決にはAIがすごく適していそう」というような、取捨選択というのでしょうか、そういうところのセンスや理解度が高まってきているように思います。それはビジネスとしてはとてもありがたいし、とてもいいことです。
データを見ても国内のAI導入率はすごく増えていて、2019年から比べると、当初は数パーセントだったのが、今は20-30%までに増えています。コロナをきっかけに何かしらデジタライゼーションしなければいけない会社が多かったことありますし、より現実的なビジネスの課題解決のための手段としてAIを導入するという、以前のいわゆる流行りのようなものから、より現実的なものへとシフトをしてきていると思います。ただ、まだまだ紙ベースやFAXの会社もたくさんあるので、必ずしも全ての会社がデジタイゼーションが終わっているフェーズとは言い切れなくて、特に地方の会社や中小企業はデジタライゼーションの手前のデジタイゼーションというところのリソースすらないという会社もまだ多く、個々の会社によっては状況は違います。しかし全体で見ると、とても良い兆候なのではないかなと思います。
小澤:日本は、おそらく世界のなかでもまさにDX旋風が起きたと感じています。プロセスをきちんと自動化することでログが取れて、API経由でデータを蓄積できるようになり、AI業界としてはこのデータが増えていきプロセスが自動化することで連携の幅が増えていく、そうしたとても良い流れがここ1,2年ぐらいあったのではないかと。あらためて、DXというキーワードに対してのご認識を伺ってもよろしいでしょうか。
石角:DXは、流行りから定着したなと強く感じますね。もはやDXに全く取り組んでない会社というのもあまりないのではとも思いますし、2025年の崖という言葉もあるなかで、特にこのChatGPTなどがそれを後押しして、DXに対する重要性が再認識されつつあります。
企業を見ても、かつてのように漠然とDXを話すというよりは、事業部単体のDXとともに、複数の事業部を束ねた上で俯瞰した形でのグループ企業全体のDX、というような、いろいろな粒度でDXの企画やプロジェクトが動いています。
以前は、「俯瞰したロードマップを固めた上での事業部単体のDX」というような形で、それを固めるためだけに2年かける、中長期計画を作る、というようなこともあったかもしれませんが、今は、スピード感とかタイムラインに対するシビアな感覚もより出てきているので、数年かけて何か戦略が作れればいいというのではなく、数ヶ月単位で何かしらの手に取って触って結果が出るようなマイルストーンをどうやって実現していくのか、という姿勢です。
別にそれは何か短期的なものしか見えていないということではなくて、DXという抽象的で複雑なものをより分解して考えたときに、会社としてリスクを最小限に抑えながら、なおかつ経済的リターンというところを常に意識しながら、どうやってプロジェクトを進めていくべきなのか、そうした議論ができるようになっている証拠なのかと思います。
日本企業が向かうべきAI領域はアプリケーションレイヤー
小澤:今日のインタビューの大きなテーマは「業界の垣根がなくなっていく」というところですが、日本企業がDXに向けて焦っているなかで、ビジネスモデルを変えていくことが、もっとも大切であり難易度が高いことでもあります。これから、ビジネスモデルの傾向は、今後どのように変化していくとお考えですか?
石角:数年前は「データビジネス・アズ・ア・サービス」や「データプラットフォーム・アズ・ア・サービス」というようなところに参入しようとする会社が、日本企業でも、特に大企業でとても多かったのですよね。データを集めて、まさしくアマゾンみたいなポジションにいく、あるいは、自分たちでクラウドのプロパイダーにならないにしても、何かしらデータソース側を押さえて、かつそこを精製してモデルなどを提供したりして、アプリケーションを作るディベロッパーに対してそれを何かしらの形でマネタイズして販売する、というような、データパイプラインでいうところの中間地点に位置するプラットフォーマーになろうとする、そうしたことが、数年前はものすごく議論されていた感がありました。
それが最近は、もう少し末端に位置するアプリケーションレイヤーに対しての期待値が高まっていて、投資家のマネーが集まっているということもあって、特にGPTのAPIみたいなのもそうですし、アプリケーションレイヤーがすごく盛り上がってきているなというのを感じますね。あとはやはりマーケット自体も大きい。消費者/B2Cも、B2Bも、行動様式が先ほどの「編集」ひとつとっても、今後根底から変わってくる。そうすると、変わってくる行動様式に合わせてどういうアプリが必要なんだろう、という議論になってくるから、本当に仕事の仕方が180度変わる。もっと言うならば、生活の仕方や時間の使い方など、そういうものが180度変わっていくなかで、その多様化と変化に対して対応するいろいろなアプリケーション、それは別にスマホのアプリだけでなくても全然いいのですけど、そういうところにまた今注目が行っている。
アプリケーションレイヤーというのは、データの上流をどう押さえるかというようなことだけではなくて、どちらかというと一番末端のところですよね。そこで、どのインダストリーなのか、どのファンクションなのか、どのユースケースなのか、どのオーディエンスなのか、その辺りはいろいろだと思うのですが、そういった議論が活発になっています。手っ取り早くプロダクトが作れるようになってきているので、環境的にもそれこそクラウドのアクセスもあるし、さっき言ったようなAPIのアクセスもある。また例えばFigmaみたいなUXデザインをするツール自体も簡単に使いこなせたりするので、やっぱり期待値でいうと、アプリケーションレイヤーのビジネスモデルというところは、ひとつ外せないのかなとは思います。
小澤:これからこのアプリケーションレイヤーの統合が全世界的に広がっていくのは確実かなと思っていまして、いわゆるGAFAMに始まり、セールスフォースはSlackを持っていて、これからも世界的なアプリの統合、つまり、おそらく稼げる企業は、他の企業を買収してどんどん大きくなり、という二極化が進んでいくのではないかなと。GAFAMの動きも含め、今のこのアプリケーションの統合の動きについて、どう思われますか?
石角:そうですね、やっぱりOpenAIがどちら側にいくかというのもすごい気になりますが、「OpenAIみたいな会社をスタートアップが作るのか?」「OpenAIやメタなどが出しているものを使ってアプリを作るのか?」どちらの方がスタートアップをやりやすいかといったらもう明らかに後者なのですよね。
競争のあり方というのも、OpenAIみたいなプラットフォーム的なところを今ゼロから立ち上げます、というと、GAFAMと戦わなきゃいけないわけですよね。GPUもたくさん持っていなきゃいけないし、結局、生成AIの競争は、皆、いかにたくさん精度の高い生成AIのモデルを作れるかと思いがちなんですけど、実はそれを支えるクラウドのインフラとチップというところというところの「ハードな要素」を押さえている必要があるという、すごく体力的にも消費をする長期的な戦いになってくると言われているので、そうすると明らかにGAFAMが有利だと言われています。 データも持ってる、インフラも持ってる、それからチップも今自分たちで開発しています。
そうすると、やっぱりOpenAIがどこまでGAFAMと戦えるのかという話にもなってくるし、スタートアップがそこに参入できるのかというと、非常に参入障壁は高い。そういうところに買収してもらうということをゴールに、スタートアップを作るというところが、シリコンバレー的な発想になってくるのかなと思います。生成AIのバトルって、実は本当に生成AIだけでなくて、それを指数関数的に増えるユーザーに届けるための拡張性を支えるクラウドインフラ、あとはコスト競争力を維持するために内製的にチップをどうやって作っていけるのか、という話であったりもするので、GAFAMはハード的な要素に今投資してるのですよね。競争というのがより複雑になってきているし、先ほどの「業界が流動的になっている」という話にもまたつながるんですけど、ソフトウェアとハードウェアなどが、本当に融合してきて、今競争の構造が変わってきてるというのを感じます。
AIアラインメントとは一体何か?
小澤:これからまた統合的にアプリケーションが進化していくというところで、「AIアライメント」の観点が大切になってくると思います。特に日本ではAIアラインメントへの注目度が低いということもあり、この概念について紹介いただきつつ、重要性も併せて、日本の皆様にお伝えできればと思います。
石角:一般的に、このAIアライメントとは、AIと人間の意図するものがアラインする、合致するように調整をしていこう、そういう動きのことを指すと思うのですけれど、例えばこのAIシステムが人間の意図に忠実に従うように設計されているか、実装されているか、というところを多角的に検査して、それを実現させるための取り組みが、AIアライメントの重要性なのかなと思います。
例えばChatGPTは、情報の質の担保は現時点ではしていない。だから自分で専門知識がある人間が、ChatGPTが吐き出す情報をチェックしてミスインフォメーションがないかどうかなどを確認した上で使うというのが大事になってくるのですけれども、そういった安全性や倫理性や制御の可能性、そういったところを多角的に議論して、どうやってAIに取り組んでいくのか? ― 最終的にはやっぱりAIに使われる側になるのではなくて、AIを使いこなす側に人間がなるべきだから、やっぱりその人間が最終的にはプロンプトを入れて目的意識を持ちながらAIを使いこなしていくためにも、人間にアラインさせることがすごく大事だと思うのですよね。
人間がAIに対してアラインするんじゃなくて、やっぱり人間の価値とか人間の目的意識とか、willですよね。そういった意図に対して、よりAIを擦り合わせていって、問題がない形にどうやって設計できるのか?― まさしく冒頭で話した規制の話などにつながると思うのですけれども、そういうところは今すごく議論されていますね。特にこの倫理性や制御の可能性、では「問題を検知したときにどうやってそれを制御するのか」など、今ここは実用的なレベルで、抽象的な議論からどうプロダクトに落とし込むのかという話まで、いろいろな論文も出ていますし、大変興味深い領域ですし、これからもっと重要になってくると思います。
小澤:これからこの生成系のAI、ChatGPTをはじめとした生成系AIを活用する日本のビジネスリーダーたち、この活用する側はどのような配慮をすればいいのか、どのような点に注意をすればいいのでしょうか。
石角:まずはデータの重要性、コンフィデンシャルなデータは絶対に使わない・流さない、というのを意識することはすごく大事だと思います。ChatGPTで学習に使われると、単純に理論上は、ChatGPTに誰かが入力した情報が、誰かの出力情報として使われる可能性がゼロではないわけですよね。ですので、特にビジネスの現場や、あとは論文を書いている人、誰よりも早く自分の論文を出すという必要がある人だったり、R&Dや新商品開発でプレスリリースのリリースをする前にこの情報は絶対に漏らしてはいけないなどですね。そういうものはChatGPTを安易に使わないという意識が必要かと思います。使っていい領域と、これは使うべきでない領域というのを、ちゃんと使う側が理解をする ― こうしたプライバシーとデータのコンフィデンシャリティの問題がひとつにあります。
もうひとつがやっぱりミスインフォメーションですね。英語でChatGPTが「ハルシネーションする(『幻覚』を意味する言葉で、AI業界ではAIがもっともらしく間違った出力をすることを指す)」というのですけれど、ChatGPTは本当に自信満々に嘘をつくように感じることがありませんか?「ちょっとこれについては自信がないのですがみたいなことを言わないじゃないですか。そのため自分でChatGPTが吐き出した情報や出力されたデータを精査する専門的知識というのを常に磨き続ける必要があると思います。ChatGPTが出したものを鵜呑みにしないことが大切です。
もちろん、信用する、使いこなす、プロアクティブな姿勢、ポジティブな姿勢というのはすごく大事だと思います。「ChatGPTをどう使いこなせば自分の仕事がより楽になるかな」「ChatGPTをどう使いこなせばより付加価値が作れるかな」という、そのポジティブな姿勢で使うというのはとても大事です。
でもそれと同時に、自分のなかで、ちょっとクリティカルな目というのを、例えば専門的な知識だったり専門的な編集能力など何でもいいと思うのですけど、それらを持ちながら使うということが本当に大事なことだと思います。
もっと社会的なレベルで言うと、例えばアメリカでは、これから来年の選挙に向けて、政治とChatGPTはどう向き合うべきなのか、などの問題があります。また、小学生などに向けて、どうやってChatGPTと付き合わせるべきなのかであったり、本当にいろいろな話があります。やはりリスクがないわけではないので、それを理解した上でこういう課題解決のために使いたいっていうところでどんどん積極的に使っていく、というのが大事なポイントだと思います。
国際社会と日本のAI戦略
小澤:先日、AI戦略会議というのが日本で生まれて、岸田政権もこの生成系AIをはじめとしたAIの戦略をちゃんと定めようと、また再度本腰を入れているのが今の日本政府のステータスかと思います。最後に、この日本政府、もしくは日本全体として、日本はどのような戦略を国際社会のなかで取ればいいのか、何かあれば伺いたいと思います。
石角:和製ChatGPTを作ろうという政府の動きがあると思いますが、時間軸としては懸念点があるとは思います。けれども、和製のChatGPTはすごく面白いなと思います。というのも、やっぱり英語のほうが、特にGPT-3などだと日本語よりも質が高いとよく言われます。私も実際日本語と英語で使ってみて、英語のほうが良かったりするケースはまだまだある。英語のいろいろな文献やインターネットの情報を元に学んでいるケースが多いので、例えば日本語でたくさん文献がある領域は、日本語でChatGPTのようなものをゼロから作るというのも価値はあるのかなと思います。
ChatGPT自体は多言語化されていて日本語のレベルもとても高くなっているので、和製のマーケットがどこまで大きいのか、それが世界展開する価値があるかなどの議論はまた別ですが、そういう議論がされること自体は、少なくとも建設的だし前向きな姿勢で良いのかと思います。
小澤:最近、本当に日本でも、言語モデルを構築するケースが増えてきているので、日本がこれからどんな戦略を取っていくのかは大変重要だと思います。本日はありがとうございました。
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プロフィール
石角友愛(いしずみともえ)
パロアルトインサイトCEO/AIビジネスデザイナー
2010年にハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得した後、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。東急ホテルズ&リゾーツのDXアドバイザーとして中長期DX戦略への助言を行うなど、多くの日本企業に対して最新のDX戦略提案からAI開発まで一貫したAI・DX支援を提供する。
AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、芝国際中学・高等学校に対しAI人材育成プログラム「AIと私」を提供。順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)および東京大学工学部アドバイザリー・ボード、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。
日経クロストレンド、毎日新聞、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。
「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などテレビ出演も多数。
著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。
パロアルトインサイトHP:paloaltoinsight.com
実践型AI人材教育プログラム「AIと私」:aitowatashi.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com
小澤健祐
AINOW編集長 / Cinematorico COO
「人間とAIが共存する社会をつくる」がビジョン。AI分野の1000記事以上を執筆。AI専門メディア「AINOW」編集長、Cinematorico 共同創業者COO、SDGs専門メディア「SDGs CONNECT」編集長、45歳からのキャリア自律支援メディア「ライフシフトラボ・ジャーナル」編集長、Carnot PRディレクター、テックビズ PRディレクター、Cynthialy 顧問。フリーカメラマン、日本大学文理学部 次世代社会研究センター プロボノ。ディップ 生成系AI活用プロジェクトメンバー。好きな食べ物は焼肉。
シリーズ:生成AI 記事一覧
世界中で注目を集める「生成AI(ジェネレーティブAI)。
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