本ブログではこれまで、Salesforceご契約後のお客様に対して、要件定義やソリューションの構築、運用・定着化支援などのサービスを提供する、Customer Success Group(CSG)のArchitect職について解説しました。今回取り上げるのは、ご契約前のお客様への営業活動における技術的な支援、いわゆるプリセールスの役割を担うSolution Engineer(SE)です。CSGのエンジニアとはまた異なるSEの業務内容について、インタビューを交えて紹介したいと思います。
Salesforceって何がすごいの?
営業、サービス、マーケティングやITにSalesforceはさまざまな効果を発揮します。あなたの業務にも。
Solution Engineer(SE)の役割とは?
SEは、図1のようにさまざまな役割を持つ職種で構成されています。コアSEは、営業担当であるAccount Executive(AE)とともにお客様を受け持ち、マーケティング支援や提案活動、ソリューション作成などを行います。必要に応じてヒアリングやワークショップなどを実施してお客様の漠然とした課題を明確化し、Salesforceを活用した具体的な提案に落とし込んでいく役割です。
そして、そのコアSEと各案件で連携して活動する職種として、特定の製品や技術について深い知識を習得しているスペシャリストSEや、各製品を体現する効果的なデモの作成を専門とするデモエンジニアがあります。さらに細かく見ると、スペシャリストSEの中には、たとえばセキュリティ分野に特化したセキュリティSEや、パートナー企業を支援するアライアンスSE、業種個別のソリューションパターンの展開や提案を行うインダストリースペシャリストSEなどがあります。そうしたさまざまな分野のSEが、案件の内容にあわせてチームを組み、お客様の課題を解決する最適なソリューションを提案しています。
図2は、AEとSEの役割分担を示したものです。AEはいわゆる営業担当者として、お客様への対応全体に責任を持ちます。それに対して、技術営業とも呼ばれるSEは、お客様への提案やソリューションについて責任を負う立場です。AEとSEはバディとなり、マーケティング部門や法務部門、カスタマーサクセス部門などと連携しながら、足し算ではなくかけ算でお客様に価値を提供する“司令塔”の役割を果たします。
なぜSEに? 求められる経験やスキルは?
では、弊社で働くSEは、どんなバックグラウンドやスキル、考え方を持った人たちなのでしょうか。中途入社の3名のSEにインタビューしました。
——まずは経歴について教えてください。
A 2004年に日系ソフトハウスに入り、インフラエンジニアやシステムアーキテクトとして経験を積みました。その後日系大手SIerを経て、2016年にセールスフォース・ジャパンに入社。最初はCSGのProgram Architect(PA)という職種でしたが、社内異動して今はSEとして活動しています。
B 大学卒業後、日系IT企業で通信キャリアやベンダーの組み込み機器向けのソフトウェアのプリセールスとして活動し、2018年にセールスフォース・ジャパンに入社しました。3人の子育てをしながら仕事をしています。
C 私はミドルウェアやセキュリティなど、いくつかの外資IT企業に勤めた後、2019年にセールスフォース・ジャパンにSEとして入社しました。2021年から通信事業のお客様を担当しています。
——なぜセールスフォース・ジャパンに転職したのですか?
C やはりエンジニアとして、常に業界の最新トレンドを追い求めてスキルを上げ、キャリアアップしていきたいという考えがありました。前職までである程度自信がついてきたので、一緒に働く人やオフィスを含めた環境のいい企業、特に自信と愛着をもってお客様にお勧めできる製品のある企業で働きたいと思い、セールスフォース・ジャパンを選びました。
B 私は前職で育休と産休を繰り返して、職場復帰の希望を会社に伝えたとき、「SEとしては難しい」といわれたのがきっかけでした。子どもがいてもSEとして働きたかったので転職を考え、たまたまセールスフォース・ジャパンで働いていた元同僚から声をかけていただきました。SEから一時離れていたので最初は不安でしたが、Webサイトなどから受けた印象の通り女性にとって働きやすい環境で、転職して本当によかったと思っています。
——入社前、Salesforceを触った経験は?
B 完全に未経験で、最初はわからないことだらけでした。ただ、社内SNSのChatterやSlackで活発に意見が交換されていて、質問するとものすごくたくさんの回答が即座に返ってくるんです。それで知識やスキルをどんどん身につけることができました。
C 社内SNSは、もうお腹いっぱい、というぐらい返事が来ますよね。入社して一番困るだろうと想像していたのは、知らない業界のお客様にどんな提案をすればいいかということでした。でも、そういうナレッジも大量にシェアされていて、キーワード検索で過去のSEの提案書などがたくさん出てくる。そこから使えそうな部分を拝借して提案を組み立てることができますし、すごく勉強にもなって、立ち上がりは非常に早かったですね。
A あと、プログラミング経験については、SE自身が行う機会はあまりないので、なくても心配する必要はありません。専門の部門があって、私などとは比べものにならないスペシャリストにお願いしています。やはり「餅は餅屋」ということですね。
——Salesforceは年3回バージョンアップされるので、キャッチアップが大変ではありませんか?
A 確かに勉強は大変です。1回のバージョンアップで200~300の機能が追加されることもあり、SEとして製品知識の習得は必須なので。とはいえ、社内で公式の勉強会がたくさん開催されますし、会社側も勉強時間をしっかり保障してくれるので、やる気さえあれば大丈夫です。
C 非公式の勉強会を開いたり、新機能についてまとめて社内SNSで共有してくれたりする社内の有志も多いですよね。コロナ前は非公式の勉強会でみんなで集まっていたので、アップデートは“お祭り騒ぎ”みたいな感じで楽しかったです。
A そうそう、コロナであれがなくなってちょっと寂しいですよね。
B あと、社内で日常的にSalesforceをしっかり使っているので、知識は自然に身につきますよね。そういう意味でもSalesforceは本当によくできた仕組みだと思います。
——今後のキャリアについてどう考えていますか?
B SEという仕事がすごく好きですし、時間に縛られずに子どもを育てながら働ける環境も本当にありがたいと思っています。今後も目標に向かって取り組み、将来的にはSEのマネージャーとして働きたいと思っています。
C 私もコロナ前からリモートワークで、気分や都合に合わせて働く場所や時間をコントロールできる環境にとても満足しています。SEは、最先端の技術を学ぶことができますし、お客様からの期待を一身に背負って、すばらしいソリューションを届けることで感謝していただける最高の仕事なので、ずっと続けていきたいと思っています。
A 私も同じですね。つけ加えるなら、お客様はもちろん、バディであるAEの想いにも応えられるよう、引き続きがんばっていきたいです。あと、SEとして積んできた経験を活かして、後進の育成にも力を入れていきたいと考えています。
——–
AEや他のスペシャリストとともに、お客様に最適なソリューションを提案する、セールスフォース・ジャパンのSE。ご興味のある方はぜひお問い合わせください。
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