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プロから学ぶ「Tableau(タブロー)」のデータ分析法。日本トップクラスはこう使っている

データ分析は、みなさんの想像よりもはるかに簡単です。そこで、本記事ではデータ分析を極めたプロがデータ分析をグラフの選定や表現を用いているのか、6月に開催された「Viz Games」を題材にご紹介します。

世界のリーダーが考える現在の課題やAI時代におけるデータ活用の調査レポート

データ活用における課題

AIが注目を集めるようになり、それに比例してデータの重要性も理解されるようになりました。

とはいえ、一言にデータといっても、思い通りの成果を出すためにはさまざまな壁があるのも事実。AIで利用できるようにするためのデータ形式のあり方、データガバナンスなどのセキュリティ、企業内で継続的に利用するための社員のトレーニング……。越えなければならないハードルがあります。

データ活用の課題はBIで解決する

このような課題を解決する一助となるのがBI(ビジネス・インテリジェンス)ツールです。

BIツールには以下の機能を有しています。

  • 「レポーティング|ビジュアライズ」:各システムから必要なデータを抽出・集約して、グラフや図表で表示。効率性やパフォーマンスなどの定めたKPIのチェックや異常の検出によって、問題への対応と意思決定を支援します。
  • OLAP分析:OLAPとは「Online Analytical Processing」の略で、データを多次元的に分析して結果を素早く表示する機能です。ドリルダウンやスライシングといった解析手法でデータを深堀りできます。
  • データマイニング:相関分析や回帰分析といった高度な統計分析手法を用いて有用なルールやパターンを見つけ出せます。これによって、過去のデータから予測を立てたり、次の施策の検討を容易にします。
  • データの共有:データをチームメンバーなどの関係者に容易に共有。同一のデータを時差なく把握することで、次のアクションが明確になり、意思決定がスピーディーになります。

Salesforceは、「We help People see and understand Data(誰もがデータを見て理解することを支援する」をミッションに、このデータ分析の領域でBIツール「Tableau(タブロー)」というプロダクトを用意し、ユーザーが直感的にデータを分析して次のアクションに繋げられるように支援しています。

Tableauには多くのファンがおり、「Data Fam」という巨大なコミュニティがありデータ分析の初心者から上級者までに所属。情報交換の場となっています。​

データ分析の祭典「Iron Viz」とは

そのData Farmが最も注目するのが、米国で開催するデータ分析の年次イベント「Tableau Conference」のセッション「Iron Viz」です。

「Tableau Conference」Iron Viz 2024(英語)

Iron Viz とは、世界最大のデータ可視化コンテストです。予選では与えられたテーマに対するダッシュボードを作成。決勝では、設定されたデータとテーマに基づいて20分間でデータを分析してダッシュボードを作成し、得たインサイトから次へのアクションを3分間でプレゼンテーションします。

「分析力」「デザイン」「ストーリー」の3つの観点で審査を行い、世界最高峰のデータ分析チャンピオンを決めます。2024年のテーマは「Data + TV」で、米国のテレビに関するデータに関する分析とプレゼンテーションが行われました。

日本に上陸した「Viz Games」とは

このIron Vizは米国でのコンテストですが、2024年に日本で初めて同様のコンテストが開催されました。それが、6月11日〜12日で開催された、「Salesforce World Tour Tokyo 2024」の最後のセッション「Viz Games」です。

プロから学ぶ「Tableau(タブロー)」のデータ分析法。盛り上がるVIZ GAMES会場の画像

初めての開催となった今回のテーマは「データの力でより良い地球環境の未来を守る」。3名の出場者は20分間でダッシュボードを作成し、3分で分析結果から得たインサイトをプレゼンテーション。

審査は、Iron Viz同様に「分析力・デザイン・ストーリー」の3点で行われました。現地・オンライン参加者を含めて1600人を超える視聴があり、700件を超えるSocialの投稿もあれ、大いに盛り上がりました。

当日の盛り上がりは、ぜひ映像にてご覧ください!

【Viz Games】データ分析で物語を語る

3名のTableauユーザーの取り組みからデータをどのように理解して、分析し、アクションに繋げるか、データドリブンを企業で極めた先にどのように意思決定に繋げることが出来るかをご紹介!

今年ステージに立ったのは、下記の3人です。

① 西日本電信電話(NTT西日本)株式会社
エンタープライズビジネス営業部 エンタープライズビジネス推進部門 デジタルデータビジネス担当・スペシャリスト(データサイエンティスト)
酒井 佑太 氏

② 日本航空(JAL)株式会社
運航安全推進部 兼 デジタルテクノロジー本部
我如古 聡志 氏

③ LINEヤフー株式会社
データプラットフォームサービス本部 ソリューション推進部 ビジュアルアナリティクスコンサルティング1チーム
石田 千晶 氏

プロに学ぶデータの見せ方・伝え方

3人のセッションは、実際の映像をご覧になっていただくとして、ここでは、私が感じた各プレゼンの3つのポイントをご紹介します。詳しくは、3つのポイントの下に、実際の映像をご覧になられるリンクがありますので、ぜひご覧になってください。

① 西日本電信電話株式会社 酒井氏の3つのポイント

  • マップとグラフをかけ合わせた多層的なビジュアル
  • 色に意味を持たせることで理解を促進させる見せ方
  • 写真や文字を含むストーリーを伝える工夫

データ分析コンテスト出場者に学ぶ最適なデータの見せ方

酒井 佑太さん 編

② 日本航空株式会社 我如古氏の3つのポイント

  • 縦型ではなくあえて横型で見せるダッシュボード
  • 1ヶ月ほどで習得できる機能のみで作り上げ、誰でも探索しやすいダッシュボード
  • 無彩色でも重要なポイントが伝わる色使い

データ分析コンテスト出場者に学ぶ最適なデータの見せ方

我如古 聡志さん 編

③ LINEヤフー株式会社 石田氏の3つのポイント

  • 意識的に伝えたいことを色を活用して表現
  • 必要最低限の情報を出せるようにする気遣い
  • 作成が難しくも伝わりやすいサンキーチャート

データ分析コンテスト出場者に学ぶ最適なデータの見せ方

石田 千晶さん 編

ぜひ、実際のプレゼン映像もご覧になっていただき、プロのデータ活用術に触れてみてください。

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