Leading Through Change – いま、私たちができること。-
デジタルが中心となる「ポストコロナ」時代においては、B2B企業もデジタルコマース戦略を急ピッチで進める必要があります。対面形式の販売が減少するなかで、B2Bコマースは、できるだけ時間とコストをかけずに購買担当者に商品を届ける有効な手段になっています。Forresterによると、B2Bコマースを使ってオンライン販売を行っている企業は、1回の注文につき平均12ドルのコスト削減ができています。(詳しくはこちら(英語)。)
しかし、オンラインへの移行を迅速かつ総合的に進めてB2Bコマースのメリットを得るにはどうすればよいのでしょうか?ここからは、B2Bコマースストアを短時間で立ち上げるのに役立つ、実績のある3つのステップをご紹介します。
1. 顧客の新たなニーズに合わせて目標を立てる
購買担当者の83%は、取引先企業に対し、より良いエクスペリエンスを実現する新しいテクノロジーの導入を求めています。そこでまず、組織として何を達成したいかをチーム内で意思統一することが大切です。最初に対応すべき最大の課題は何でしょうか。
たとえば、83年の歴史を持つ製造企業Chambers Gasket社のセールスチームは、注文を手作業で入力するのに膨大な時間を費やしていました。顧客とのやり取りが何度も発生し、大口注文でも小口注文でも同じくらいの時間がかかっていました。同社は営業担当者を注文の入力作業から解放し、見積もりの作成や新しいビジネスチャンスの発掘に力を注げるようにするため、B2Bコマースの導入を決断しました。
目標を決定したら、「いつも通り」の監査とは別に、過去2か月を振り返るレビューを実施しましょう。この期間、営業担当者は顧客とどのように接していたでしょうか?うまくいったことは何でしょうか?ROIの最大化、顧客ロイヤリティの獲得、エンゲージメントの強化を実現するにはどうすればよいでしょうか?
2. 小規模に始め、使えるものはできるだけ使う
成功の秘訣は1つの地域や事業部門に注力し、小規模に始めることです。比較的シンプルな部門や小さなグループでパイロットを実施して、テストと最適化を行います。たとえば、ある大手消費財企業は、まずブラジルでB2Bコマースサイトをスタートさせ、その経験を活かして、他の地域へも展開を広げています。
次のベストプラクティスを考慮してみてください。
- 信頼できるサプライチェーンがある部門から始めましょう。
最初に立ち上げたeコマースサイトがいきなり在庫不足になる状況では、良好な購入エクスペリエンスを実現できません。 - できるだけシンプルにしましょう。
今は経済の先行きが不透明なため、市場参入までの期間をできるだけ短くすることが重要です。SalesforceのQuick Start Commerce for B2Bを使えば、追加注文と顧客専用カタログに対応したB2Bコマースサイトをわずか5週間で立ち上げることができます。 - 導入パートナーにすぐに使える機能を使うようお願いしましょう。
イチから構築するのではなく、まずは自社のコマースプラットフォームの既存機能を利用することを考えましょう。また、導入パートナーにも、できるだけ既存のツールと機能を使うように求めます。そうすれば、そのまま使えたはずの機能を別に作成して無駄に開発費が増えることを回避できます。機能の利用率や顧客からのリアルな声に関する実際の結果や指標が出るころに、企業側がeコマースに必要と考える機能が、顧客にとってそれほど重要でなくなっている場合もよくあります。
3. KPIをトラッキングしながら、定性的なインサイトにも目を向ける
無意味な指標に目を奪われず、本当の意味での成功を測定しましょう。重要なのはスピードとアジリティです。B2Bコマースサイトを立ち上げるスピードについて目標を設定しましょう。
- 予算内で進めることも成功の基準です。
計画を進めるなかで支出を管理し、予想外の赤字が出ないよう注意しましょう。 - 機会費用について考えましょう。
コストを削減できそうな部分は他にないでしょうか?たとえば、Chambers Gasket社は営業チームのデータ入力と手作業をなくすことで、営業活動にもっと力を入れられるようになりました。 - オンラインでの注文数と顧客のサービスリクエストの総数を測定しましょう。
Land O’ Lakes社が自社のPurina eコマースストアを立ち上げた際には、オンラインでの注文が20%増え、サービスリクエストの数は10%減少しました。
B2Bストアの構築は思っているより簡単で、時間もかかりません。Salesforceのコマース Quick Startなら、わずか5週間でB2Bコマースサイトを立ち上げることができます。詳しくはこちらをご覧ください。