Salesforceは、数千ものマーケティングリーダーを対象に行った調査をもとに、最新のマーケティングトレンドを分析しました。レポートのハイライトを紹介します。
最新のマーケティング事情をご覧ください
世界各国約5,000人のマーケターから得たインサイトから、AI、データ、パーソナライズのトレンドを探ります。
『マーケティング最新事情』レポート第9版の要点：
1. AIが2024年のマーケティング戦略を左右する
調査では、マーケターの71%が18か月以内に予測AIと生成AIの両方を活用予定であることがわかりました。その一方で、AIの価値を十分に享受していると回答したマーケターは34%に過ぎませんでした。
積極的な姿勢を見せているものの十分な成果を得られていないーー。
これが多くの企業におけるAI活用の実態です。マーケターは、AIの導入を「最優先事項」だと感じながら、それと同時に「頭痛の種」とも感じているのです。
価値を十分に感じられていない主な要因はデータです。AIは、単独で機能する他のテクノロジーやツールと異なり、データと密接に関係しています。このデータの整備に苦労しているまたはリスクを感じているマーケターが多いのです。
マーケターは、適切なデータを使ったAIプロジェクトの成功（英語）を重視していますが、導入が進むにつれてデータの完全性と保護、そして顧客の信頼について課題が増え、その解決に向けて苦心しているのです。
マーケターにとって良いAIプロジェクトの進め方とは
AIプロジェクトを始める時は、ビジョンを持たずにスタートしてはいけません。まずは、組織の目標と能力を見極め、それに即した小規模な問題の解決から始めてみましょう。そして、経験と知識を得ながら徐々に規模を拡大（英語）しましょう。
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2. 信頼できるデータが真の顧客接点を生み出す
マーケターの98%は、信頼できるデータがこれからの時代はさらに重要になると答えています。
信頼できるデータとは、エラーやバイアスがなく、収集や保存、活用における厳密な基準のもとに集められたデータのことです。
調査によると、マーケターはデータを収集するために平均で9つの戦術を使用していることがわかりました。顧客サービスデータ、取引データ、モバイルアプリ、ウェブサイト登録/アカウント作成、ロイヤルティプログラムが上位を占めています。
この信頼できるデータへのアクセスによって、企業外、そして企業内でメリットを享受できるでしょう。
企業外では、顧客に対し最新で的確かつパーソナライズされた情報を提供することにより、信頼を勝ち取り、顧客との長期的な良好関係を築くことができます。
一方、企業内では、信頼できるデータを使用することでマーケティングと営業両チームの緊密なコラボレーションを必要とするアカウントベースマーケティング（ABM）のようなアプローチを通して売り上げを伸ばすことができるでしょう。
マーケターにとってより良いデータとは
適切なデータは、実用的な顧客プロファイルや分析、そして意思決定の基盤であり他社との差別的要因になります。
あらゆるソースからリアルタイムにデータ収集し、連携する集中型データ管理プラットフォームは、マーケターにとってますます重要になります。
リアルタイムデータをビジネスの力に
この動画では、Data Cloud for Marketingをマーケティングの成功につなげる方法をご紹介します。
3. マーケターはパーソナライゼーションに全力投球
マーケターの57%が、顧客になるまでのプロセスだけでなく、購入後も含めたカスタマージャーニー全体のパーソナライズコンテンツを提供することを目指しています。
実際、サポートや顧客維持のためのコンテンツなど、既存顧客へのコンテンツを強化、パーソナライズする傾向が強まっています。見込み顧客へのアプローチも忘れてはいけません。
たとえば、ある見込み顧客があなたの企業のWebサイトを最近閲覧しているとしましょう。閲覧履歴に基づいて、それに最適化した新製品のプロモーションメール（英語）やソーシャルメディア広告を発信。複数のチャネルでパーソナライズされた体験を作り上げることができます。
クロスチャネルパーソナライゼーションを実施するうえでの課題として、これらすべてのチャネルで信頼できるデータにアクセスできるだけでなく、顧客が好むチャネルで一貫してそれを行うことが挙げられます。
また、パフォーマンスが最も高いマーケティングチームと最も低いチームの適応方法には大きな違いがあります。
パフォーマンスが低いマーケターは、3つほどのチャネルでアプローチしているのに対し、中程度のマーケターは5つのチャネル、最も高いマーケターは6つのチャネルでパーソナライズを行っています。多様なチャネルを使えば使うほど、パフォーマンスが高いということです。
マーケターにとってより良いパーソナライゼーションとは
マーケターがより多くのチャネルで顧客とのコミュニケーションをパーソナライズ（英語）することで、顧客に一貫した体験を提供でき、あなたの企業のブランドと関わり続け、コンバージョンにつながる可能性が高まります。
AIの採用で、データ分析とセグメンテーションの自動化が可能になります。実用的なインサイトを導き出し、顧客がどこであなたのブランドと接触しても、高い満足度の体験を提供することができます。
データとAIへの期待が高まる中、新たなマーケティングトレンドがマーケターの進化を後押ししています。
マーケターはAIで何ができて何ができないのかを考え、その活用方法を今日も模索中です。
しかし、この新時代を促進するものは、ビジネスと顧客の双方に価値をもたらす強固な関係構築であることは間違いありません。
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