適切な評価基準を使って、戦略的にデータアナリティクスを進めて、マーケティング効果を高めましょう。
マーケターからの質問で多いのが、Webアナリティクスに関することです。データにもとづく戦略(英語)を構築し、何が効果的で何がそうでないのか見極めたいと考えているビジネスリーダーにとって、アナリティクスは最優先事項となっています。
Webキャリアの駆け出し時代は、Googleアナリティクスのコードを構築中のサイトに放り込んで、「はい、アナリティクス完了!」と自己満足していたものです。身に覚えがある人(あるいは、まだやっている人)もいるのではないでしょうか。
幸い、私は戦略的なデータアナリティクスの進め方、インサイトの取得方法、オンラインマーケティングの効果を高める方法を習得できました。
今日はそのいくつかのヒントと戦略を紹介します。
Webアナリティクスとは?
確実に効果的なのは基本に立ち返ることです。アナリティクスとは、疑問に答えてくれたりインサイトを導き出してくれるツールです。適切な戦略を持つことで、探偵のように目の前の事象の根本原因を突き止めて、次に何をするべきか判断を下すことができます。
データを正しく理解していれば、Webアナリティクスプラットフォーム(英語)は、(「20万ページビュー」のような)履歴データを提示するだけでなく過去のデータを解釈し、未来に向けて効果的な判断を下すことができるツールになります(例:価格ページにガイド付きのツアーを設置することで見込み顧客のコンバージョン率が20%高くなるなど)。
アナリティクスをフル活用する方法を把握するには、何を重要視するのか、その対象を明らかにしなければなりません。
多くのマーケティングに関する事柄と同様に、目標と現実的な戦略(英語)を念頭に置いて意思決定に取り組む必要があります。アナリティクスをフル活用する方法を把握するには、何を重要視するのか、その対象を明らかにしなければなりません。
Webアナリティクス戦略を作るには?
Webアナリティクス戦略の導入における課題の1つが、全てのビジネスはユニークでそれぞれ異なるということです。目標や課題も異なり、評価基準もまちまちです。何を重視するべきか、何から追跡を開始するべきかなど、あらゆるビジネスに共通の一貫した答えを導き出すのは困難です。しかし、正しい方向へと導くためのすばらしいヒントは存在します。
多くのマーケティングに関する事柄と同様に、目標と現実的な戦略(英語)を念頭に置いて意思決定に取り組む必要があります。アナリティクスをフル活用する方法を把握するには、何を重要視するのか、その対象を明らかにしなければなりません。
Webアナリティクス戦略を作るには?
Webアナリティクス戦略の導入における課題の1つが、全てのビジネスはユニークでそれぞれ異なるということです。目標や課題も異なり、評価基準もまちまちです。何を重視するべきか、何から追跡を開始するべきかなど、あらゆるビジネスに共通の一貫した答えを導き出すのは困難です。しかし、正しい方向へと導くためのすばらしいヒントは存在します。
まず、自社が何を重視しているのか明らかにします。
- 収益を生み出したいのか?
- メール登録者のリストを確保したいのか?
- 自社アプリをダウンロード/インストールしているユーザー層を把握したいのか?
こうした重要な評価基準を明らかにすることで、自社を成功に導く価値が明確になります。
知りたい情報を明確化してから、その情報を追跡する方法を明らかにします。
最終的なゴールからさかのぼって流れを把握することをお勧めします。そうすることで、重視すべきデータが明確になります。
たとえば、マーケティングオートメーション製品を販売することが最終的な目標であるとしましょう。その目標からさかのぼって考えることで、大まかな流れが出来上がります。
- 製品の売り上げを伸ばしたい。そのためには、どのように取り組むべきか?見込み顧客と営業担当者が商談する機会が必要。
- 見込み顧客はどのように営業担当者とコンタクトを取るのか?見込み顧客と営業担当者が会話する必要がある。
- どのように会話を開始しているか?見込み顧客とコンタクトし、連絡先情報を入手する必要がある。
- 見込み顧客から連絡先情報を引き出すにはどうすればいいのか?顧客にとって有益な情報を提供する必要がある。
非常に単純化した例ですが、ビジネスが重視すべき事象について大まかな構図を描くことができます。そして、その目標を達成するためにどのようなデータを追跡するべきなのか検討するきっかけになります。
上記の答えを得ることで、次のような情報を追跡すべきだと確認できます。
- フォームのコンバージョン率
- CTA/ユーザーにとってもっとも有用な情報
- オーディエンスにとってもっとも反響の大きい高価値のCTAを明らかにし、会話を始める機会を創出する
データアナリティクスを実際に応用するには?
「とにかく、実際の事例を確認したい」。しごくまっとうな要求です。
ここで、サイトのWebアナリティクス追跡のセットアップ方法を示す例を2つ挙げましょう。より戦略的な判断を下すのに役立つWebアナリティクスです。
例1:オーディエンス追跡
あるブランドには、コンタクトを取り、やり取りしたいと考えている2種類のオーディエンスが存在します。
- 見込み顧客:そのブランドの製品をまだ使用していないか、新たなソリューションを模索している人々
- 顧客:そのブランドの製品を購入し、その製品をフル活用する方法を知りたいと望んでいる人々
見込み顧客と顧客では、目指すべきビジネス目標が異なります。
見込み顧客に対しては、製品ページや価格ページを参照してもらい、高価値のCTAからコンバージョン、営業担当者との商談開始に導くのが目標です。
顧客に対しては、学習コンテンツや検索機能を利用し、セルフサービス機能で必要な情報を自分で見つけてもらえるようにするのが目標です。
この2つのユーザー層に対して効果的にアピールしているかどうか判断するには、どうすればいいのでしょうか?そこで、Webアナリティクスプラットフォームが役に立ちます。
Googleアナリティクスに顧客という軸を加えて、相手が顧客なのか見込み顧客なのかを追跡することで、ユーザーの分類が可能になります。その結果、顧客と見込み顧客のサイトでの行動に関するレポートを得られます。
このアナリティクスの結果、Webサイトの使用状況について、顧客と見込み顧客ごとに豊富なインサイトを獲得でき、異なるユーザーに対するコンテンツの位置付けについて重要ないくつかの判断を下すことができました。さらに、想定するユーザータイプごとに作成したサイトセクションの実際の使用状況を、より正確にレポートできるようになります。
各ユーザータイプの目標を念頭に置き、それぞれのユーザーのサイトでの行動と離脱ポイントを追跡することで、顧客と見込み顧客の両方のニーズを満たすサイトを構築できます。
例2:CTAの評価基準
ビジネス戦略で大きな部分を占めるのが、サイトにCTAを配置して、ユーザーに役に立つ情報を提供し、フォームコンバージョン率を高めることです。
どのようなCTAがユーザーにアピールするのか明らかにすることで、どのオファーがもっとも効果的なのか判断できます。この場合も、アナリティクスプラットフォームを使用して追跡を開始できそうです。さらに、CTAでユーザーがクリックしているポイントや、ユーザーの直帰(バウンス)の原因となるポイントがないか確認できます。
ここでは、どのオファーがどのページからクリックされているか確認できるカスタムイベント追跡を作成しました。さらに、サイトのいくつかのCTAが誰にもクリックされていないことが明らかになりました(残念!)。
そこで、さまざまなイベントカテゴリを作成し、マーケティングチームとカスタマーサクセスチームがさまざまなタイプのCTAを追跡して、タイプの異なるユーザーがサイトをどのように利用しているか把握できるようにしました。
こうしたイベントを設定することで、サイトでもっとも人気のあるCTAが明らかになり、ユーザーがどのページで各種オファーに反応する可能性がもっとも高いか追跡できます。
会員登録率を高めることが主な収入源となるため、ページの操作状況を把握することは非常に効果的です。この段階から、フォームコンバージョン率を最適化し、高価値のアセット操作率を高めます。
アナリティクスに対して検証および戦略的にアプローチすることで、サイトでのユーザーエクスペリエンスの理解を深めることができます。
Webアナリティクスをツールキットに追加
実際に、Webアナリティクスはマーケターにとってのツールという点で、非常に重要なものです。アナリティクスプラットフォームを使用することで、チームはデータを深く掘り下げて、ユーザータイプごとにセグメント化し、サイトでのプログラムの成否を判定できます。
これは、アナリティクスにより事実を掘り下げて判断を下すというアプローチの一例にすぎません。しかし、この応用例が皆さんの想像力の刺激になればと願っています。アナリティクスプラットフォームでカスタム追跡を構築することで、成功に大きく貢献し、有意義なデータの収集につながります。
マーケティングインテリジェンスの最新トレンドを知る
全世界2,500名のマーケターへの調査で明らかになった、マーケティングインテリジェンスに関する5つのトレンドとは。
Bill Reed
デジタル戦略担当ディレクター
Bill Reedは、Salesforceのデジタル戦略担当ディレクターです。2002年から、デジタル戦略、データおよびアナリティクス、UXデザイン、製品マーケティングに携わっています。魅力的で効果的なデジタル体験の構築に情熱を注いでいます。さらに、地元教会での活動に従事し、バイクにのめり込み、妻と娘との時間を大切にしています。