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行政機関は職員も市民同様に大切に扱うべきである

行政機関は職員も市民同様に大切に扱うべきである

行政機関が従業員体験を重視するメリットは説得力があるもので、長期にわたり効果的です。

政府においても新世代の職員の採用が進む中、職員のライフサイクル全体にわたってデジタルプロセスを提供することは極めて重要です。 

従来の職場や働き方は良くも悪くも、もはや通用しません。プライベートでも仕事でも、人々の暮らしは「すべて対面」から「すべてデジタル」へとシフトしているのです。そして、画一的な製品から、カスタマイズされたインテリジェントな製品及び体験へと変化しています。

この変化は新型コロナウイルス以前から進んではいましたが、パンデミックにより加速され、決定的なものになりました。デジタルへの移行はおそらく長期的に続くものであり、行政機関でも同じでしょう。このオンラインという新しい世界で業務にあたるために必要なツールを持ち合わせていない職員は多く、行政機関の新たな課題になっています。今こそ職員の生産性を向上させ、働き方や職場の自由を叶える、安全でモバイルなデジタルソリューションを導入する時です。

行政及び公共機関のお客様76社を対象とした『Salesforce顧客成功指標調査』によると、Salesforceを導入した場合、リモートの職員の生産性が29%上昇することが判明しています。これは、リソースに制約があっても業務を遂行しなければならない行政機関にとって特に重要です。職員体験を重視することのメリットは説得力があり、長期に渡って効果的です。今回は、行政機関の職員体験を顧客体験と同様に大切に扱う場合の3つの利点を紹介します。

1.職員の連携方法を変える

職員エンゲージメントの向上、そして職員体験全体の向上は、現在の行政機関における最重要課題になっています。民間企業では、組織の成功と従業員体験の関連性は明白です。Forbes(英語)によると、優れた顧客体験を提供することで知られる企業は、従業員のエンゲージメントが60%高いことが分かっています。従業員体験に時間や予算、リソースを費やすことは、顧客体験とROIの両方に影響を与えます。

最近の調査(英語)では、行政機関職員の職場エクスペリエンスの評価は、民間企業全体の平均よりも8ポイント低いとわかりました(肯定的な評価が69%に対し民間は77%)。この差の大きな理由の1つは、行政機関は革新的かつ優れたツールに投資する優先順位が低いため、結果として職員間の連携が難しく、部署ごとにバラバラになっているという点です。

行政機関の職員はさらなる改善を期待しています。仕事で使うツールや職員体験が、大手ブランドでの体験と同等かそれ以上であることを望んでいます。職員が孤立していないと感じることができれば、満足度、エンゲージメント、生産性が向上します。また、特に行政機関の新世代の職員にライフサイクル全体にわたってデジタルプロセスを提供することは、人材を引きつけ、育成し、定着させるために極めて重要です。

行政機関は適切なテクノロジーの活用により、従業員のエンゲージメントを高められます。
具体的には:

  • デジタルオートメーションによる申請プロセスの最新化及び簡素化
  • 必要な承認及びワークフローを自動化し、時間と手間を省く 
  • 必要なドキュメントを生成し、他のシステムとのデータ連携を実現する

2.従業員の作業効率を高めるツールを支給する

当然のことながら、従業員のエンゲージメント、幸福度、生産性は相関関係にあります。米国では離職による生産性損失(英語)は年間5,000億ドルと推定されています。最大の課題の1つは、利便性よりもコンプライアンス遵守や記録保持を目的に設計された旧式システムの使用にあります。

旧式システムはリモートワークの妨げにもなっています。92%の従業員が勤務地に柔軟性を求めている(英語)のです。他と連携できない旧式システムは、行政機関にとって以下のような問題を起こします。

  • 手入力による煩雑で非効率的な人事(HR)プロセス 
  • 複数のデータソースが統合されていないので、可視化が進まず、オペレーションのインサイトが得られない。
  • 従業員のライフサイクルを包括的に管理できない、断片的かつ柔軟性に欠けるシステム

ワークスペースを集約して、管理職、人事、職員が同じ基盤を利用できるようになれば、チームや各部門にまたがるデータ統合とリソースの集中化を支援し、生産性改善に効果的です。クラウドベースのソリューションはこれらのシステム間のプロセスをつなげ、包括的なデータ表示とシームレスな連携を実現します。

3.従業員からのサービスリクエストを簡素化

採用からオンボーディング(人材受入れと定着化)、育成まで、職員のライフサイクルは申請処理や書類作成、フォローアップが必要な質問で溢れているのが現状です。

HRプロセスの自動化により、シンプルさ、透明性、コラボレーションのしやすさを実現し、チームと職員はすべて手元で処理することができるようになります。

実際、従業員はそのライフサイクルを通じて、簡単なタスクをこなすために行列に並んだり、電話で問い合わせたり、申請書や電子メールの回答を待ったりしています。これらのタスクは医療給付の選択、有給休暇申請、管理職による業績評価など多岐にわたります。HRプロセスの自動化により、シンプルで、透明性高く、コラボレーションのしやすい環境を実現し、チームと従業員はすべて手元で処理することができるようになります。職員体験の構築には、依然として人間同士の交流が大きな役割を果たしますが、行政機関には職員中心のアプローチを提供する機会もあります。職員を組織のミッションの中心に据え、顧客と同様に彼らのサービスニーズに応えることで、素晴らしい効果をもたらすことができます。

採用やオンボーディングについて、「組織が直面する最も重要な課題の1つである」と語るSalesforceのグローバル行政機関グローバルディフェンスストラテジー担当のMike Hauserは、次のように続けます。「そのやりとりが組織の成功を左右するのです」

顧客と同様に、職員も迅速で直感的、かつインテリジェントな顧客サービスを期待しています。職員のサービスリクエストに関わるやりとりを統一し、自動化することは、職員体験を向上させるだけではありません。ITや人事チームも、サービスリクエストやコミュニケーションの合理化によるメリットを享受できます。

異なるシステム間のリクエストとコミュニケーションを統合すれば、次のことが実現できます。

  • 職員が求める最先端の従業員体験の提供
  • 職員が自ら必要な答えに到達できるようにする
  • IT及び人事のプラットフォームの俊敏性と柔軟性を向上 
  • 職員からの問い合わせをインテリジェントに解決すべく色々なシステムを連携させ単一画面で情報確認できるコンソール

行政機関が職員体験を見直すとどうなるのでしょうか?

職員エンゲージメントは、採用、オンボーディング、昇進、退職、離職など、従業員のライフサイクルのあらゆる場面における適切な対応と深く関係しています。最終的に、優れたユーザー体験はより熱心な職員、より効率的な組織、そして、より高レベルな業務処理の達成に関わりがあります。

組織が時代の最先端を行き、職員を繋ぎ止め、鼓舞し、進歩し続け、そしてその目標を達成するには、職員体験と顧客体験を同様に扱う必要があります。その取り組みは、職員のライフサイクルに対する最先端のアプローチから始まります。職員のニーズを簡単に満たすことができれば、より幸福度が高く、より熱心なチームへと成長し、さらに高い効率性、そしてさらなるWellbeing(幸福度)の向上を実現できます。つまり、関係者全員にとって有益なことです。

テクノロジーにより職員とのつながりを深めたいとお考えの行政機関の皆様は、こちらのデモビデオで、Salesforceがどのようなサポートを提供できるのかをご覧ください。

Casey Coleman

グローバル公共機関セクターデジタルトランスフォーメーション担当上級副社長です。世界中の行政機関のお客様に対するエンタープライズポジショニングおよびソリューション戦略の責任者です。。

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