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音声テクノロジーがビジネスにもたらす価値

音声アシスタントは私たちの日常生活において身近な存在となっています。音声テクノロジーの進化は今やビジネスにも変革を起こしています。ビジネスの生産性を大幅に向上することができる音声の世界をご紹介します。

音声アシスタントは私たちの日常生活において身近な存在となっています。音声テクノロジーの進化は今やビジネスにも変革を起こしています。ビジネスの生産性を大幅に向上することができる音声の世界をご紹介します。

本ブログは、米国で発表された「Why We’re Bringing Voice to CRM」を元に加筆修正しています。

音声は今や私たちの日常生活にとって身近な存在になっています。スマートフォンで音声で入力したり、家庭にあるスマートスピーカーに話しかけることで天気を知ったり、家電を動かしたりします。音声というのは人間が本来もっている自然で効率的なコミュニケーションの方法なので、この流れは当然のこととも言えます。 そして、コンシューマーの世界で音声テクノロジーが進化するのを見てきたのと同じように、今やそれがビジネスを変革しつつあることを目の当たりにしています。一方で、音声テクノロジーは企業の使い方次第ではリスクが高いとも言えるでしょう。 なぜならば、たとえばコンシューマー向けの音声アシスタントが間違った都市の天気を伝えたとしても、その日の影響は取るに足りません。しかし、ビジネスでは一度のエラーがはるかに大きなコストになります。その一方で、複雑さが増すほど、得られる利益も多くなります。つまり、ビジネスの世界では、企業は音声テクノロジーを適切に使うことが求められてきます。 それでは、ビジネスの生産性を大幅に向上することができる音声の世界を見てみましょう。

生産性を高める音声

これまで、顧客関係管理(CRM)において、データ不足というのは、致命的な弱点でした。日々の活動やその他のデータが入力されていなかったり、部分的にしか記録されていないと、システム全体の整合性が低下します。しかし、音声がそのすべてを変えることになるでしょう。 ビジネスというのは普段のコミュニケーションや会話に大きく依存しています。 つまり、CRM上に音声や会話のレイヤーを追加することで、全く新しいユーザー体験が実現されます。さらには、より多くのデータが集まることで、AIによるインサイトが強化され、高速かつ自然なリアルタイムの方法で最適な行動を取れます。また、分析に使用できるデータが多いほど、インサイトと予測がより正確になります。 ビジネスユーザーがCRMでこれまで経験したことのないレベルで生産性を向上させるのは、入力と出力の相乗効果です。

入力:データと情報の入力

Einstein Voice*を使用すると、何か顧客とやり取りをした後にすぐにSalesforceにデータ入力できます。会話の内容を忘れたり、データを入力したくないという理由でデータが不足してしまうことはありません。 たとえば、営業担当者は、金曜日になってから1週間分の更新を一気に入力するのではなく、顧客とのミーティングの直後の帰りのタクシーの車内で、案件やミーティングの内容を更新できます。フィールドサービス担当者は、自分の声を使って作業報告をすることができます。その時に、道具を置いたり、手袋を外したり、目前の仕事から注意をそらすようなことをしなくても、作業状況を最新の状態に保つことができます。

また、音声インターフェイスは、普段の会話のような意識で行うことができるため、ユーザーがよりリッチで詳細なデータを入力することを促進してくれます。 今までのようにシステム管理者が定義したフォーム形式の長方形の空欄に入力するのではなく、直感的で自由な形式で会話をして情報を入力することができます。 アンケートの最後にある「もし他にあれば教えてください」という質問のように、音声インターフェースは会話の間のような空白のページを提供し、顧客を理解してより良いサービスを提供し、ビジネスを良い方向に導くために最も重要なコンテキストを獲得してくれます。 たとえば、営業担当者が単に「○○部長と会議をしました」と小さなスマートフォンで入力するのに対して、音声テクノロジーを使えば、会話をするように、会った相手の様子、話した内容のコンテキスト、次のステップに関連するニュアンスについて詳しく説明することができます。 サービス担当者は、ただ単に作業報告をするだけでなく、顧客の解約につながるような不満の声やクロスセルやアップセルのような顧客のニーズに関連するメモなどのような、顧客とのやり取りに関する詳細なフィードバックを集めて、継続的で高品質なサービス体験を提供することができます。

出力:インテリジェンスを引き出す

音声による動的な入出力は、ユーザーがSalesforceを活用する方法を根本的に変えます。関連性の高いきめ細かいデータが入力されればされるほど、人工知能(AI)ソリューションがよりスマートになり、より強力なインテリジェンスを浮かび上がらせることができます。

  • 営業担当者は、最も重要な取引先企業で予測されるホワイトスペースを質問したり、どの地域のどの取引先に注意を払う必要があるかを話しかけて尋ねることができます。
  • 営業マネージャーは、担当地域全体の予測をEinsteinに尋ねることができます。 Einsteinに話しかければ、分析ダッシュボードを表示し、特定の地域に絞り込んで、最も重要な案件を見つけ出してくれるので、営業の案件レビュー会議をよりスムーズに実施できます。
  • マーケティング担当者は、特定の地域での最新のメールキャンペーンのパフォーマンスの概要を尋ねることができます。
  • サービス担当者は、優先度の高いケースや、最新のケースを解決する方法についてのアドバイスを求めることができます。

より多くのデータとより多くのインサイトにより、顧客解約リスクなどの役に立つ予測も得られます。たとえば、「ABC株式会社には78%の可能性で解約のリスクがあることに注意してください。その原因のほとんどは直近の営業活動の減少によるものです。」と音声デバイスが答えてくれたらどうでしょうか?

Salesforceジャーニーの次のフェーズ

Salesforceは、次世代のテクノロジーをお客様に提供する上で常に信頼できるアドバイザーであり続けています。最初はクラウド、次にカスタムアプリ開発、そして昨今ではAIを提供しています。AI製品である Einsteinは、データ分析や機械学習の専門家が自社にいなくても、誰もが簡単にAIをビジネスで活用できるように、みなさまのビジネスをアシストします。 音声テクノロジーの活用は次に必ずやってくるステップです。それは、Salesforceを活用することで得られる様々なインサイトにアクセスするための全く新しい簡単な方法であり、これまで構築してきたすべての業務体験を失うことなく、より良い成果に繋げてくれるはずです。 Salesforceを使っているけれども、ビジネスの分析や改善をするためにまだまだ活用しきれていない、と思われる方でも問題ありません。音声は既存のビジネスプロセスに自然と溶け込むように活用することができます。学習のための膨大な音声データも必要ありません。これまで成り立っていたビジネスの環境を無理に変える必要もないのです。 音声は、既存のビジネスプロセスを壊すことなく、これまで培ってきた、構築してきたエクスペリエンスをそのまま活用することができます。

ビジネスに合わせてカスタマイズされた音声アプリ

Salesforce Customer 360プラットフォームは、お客様のビジネスに柔軟に適応できるように設計されており、音声の導入はそのコミットメントを維持します。これまでと同じように、音声プラットフォームを開放して、開発者と管理者に、あらゆる役割や業界に合わせてカスタマイズされた音声ベースのカスタムアプリを構築するための開発機能ブロックを提供しています。 音声技術の知識がなくても、Einstein Voice Skills*を使用して、Salesforceを使っているすべてのユーザー向けのカスタム音声アプリを構築できます。 たとえば、フィールドサービスの担当者が次の顧客に向かう途中に担当企業のサービス利用履歴を声を使って聞くことができるカスタムアプリを構築したいといったニーズや、または、サービスマネージャーが主要な地域での問い合わせやオペレータのCSATのパフォーマンスなどの重要なビジネス指標について気づきを得たいというニーズがあるかと思います。このような、会社内のあらゆるユーザーの特定の役割に最適化された、生産性を高める音声アプリを実現することもできます。

Dreamforce2019で紹介されたEinsteinスピーカー (非売品)

営業とサービスのための音声アプリケーション

音声はビジネスにおいては、まだほとんど利用されていないチャネルです。それでも、新しいデータを取得して、よりスマートで生産的なサービスと営業活動を推進することは非常に大きな可能性を秘めています。 たとえば、電話での会話からデータを取得することができます。顧客との日々の膨大な会話が電話回線を介して行われます。会話は多くの場合、お客様の同意を得て記録および書き起こされますが、価値のあるインサイトを効率的かつ扱いやすい形で明らかにすることは困難でした。 音声はこのような状況でも活用できます。 Einstein Voice Skills*に加えて、今年は自然言語処理(NLP)を使って文字起こしをする新しい音声インテリジェンスソリューションを導入し、サービスおよび営業チームがパフォーマンス評価を自然に理解し、よりパーソナライズされた顧客体験を提供できるようにします。

  • Service Cloud Voice* — AIを使用した解決策の推奨、ナレッジ記事、Next Best Action(次に取るべきアクション)を提供することにより、カスタマーサービスエージェントが音声による問い合わせを適切に解決できるようにする新しいService Cloudの機能。
  • Einstein Call Coaching* —Sales Cloudの新しい機能により、マネージャーは営業担当者の会話データを可視化できます。彼らは普段どのようにお客様と会話をしていますか?彼らはどのようなオブジェクションハンドリングをしていますか?彼らは競合他社について言及された時どのように対応していますか?音声を使えば、このようなこともデータで理解することができます。

音声を扱う上での大前提:信頼とセキュリティ

ここまでお話してきたように、我々は音声技術の新時代を迎えました。このような中で、業界やお客様のビジネスで変化が起きたとしても、Salesforceは信頼できるアドバイザとして引き続きお客様に協力していきます。 安全かつ責任のある方法で過去20年間お客様をクラウドの世界に導いたのと同じように、今は音声テクノロジーの世界へと案内するために同じ考え方で行っています。 私たちは皆様のニーズを理解し、そして音声技術を理解しています。この信頼とセキュリティという明確な優先事項をもとに、音声テクノロジーのパイオニアとして、これまで以上にすばやくSalesforceを活用して、皆様のビジネスが成功するように支援してまいります。 * Einstein Voiceの製品は現在英語のみで提供を予定しています。日本での発売および日本語での提供時期は未定です。

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