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エンゲージメントを高める良質なカスタマーサービスを届ける4つの方法

エンゲージメントを高める良質なカスタマーサービスを届ける4つの方法
優れたカスタマー サービスは、スピーディーで、簡単、そして便利です

顧客の期待に合ったサービスを提供することは簡単ではありませんが、 実現可能です。この記事では、確実に実現する方法をご紹介します。

優れたカスタマーサービスとは、顧客のニーズと期待に応えることです。Salesforceの調査によると、顧客の88%が優れたカスタマーサービスを受けると再度購入する可能性が高まると回答しています。さらに、顧客の75%は優れたカスタマーサービスを受けた後は企業のミスを許したと回答しています。

この記事では、優れたカスタマーサービスとは何かを解説するとともに、その実現に向けた方法を紹介します。

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優れたカスタマーサービスとは

顧客の視点から見ると、優れたカスタマーサービスとは迅速、シームレス、そしてシンプルなものです。また、一貫性があり、便利で、パーソナライズされ、共感できるものでもあります。カスタマーサービスを提供するすべての企業で同じことが当てはまるでしょう。

顧客は、音声やビデオ、メール、チャットあるいはカスタマーポータルのような好みのカスタマーサービス・チャネルを通じて問い合わせをします。オペレーターは問題を理解して、できる限り初回の問い合わせ時で問題を解決できるよう努力します。

もちろん、このようなシームレスな顧客体験は簡単に実現するものではありません。適切なカスタマーサービススキルを備え十分に訓練されたオペレーターと、オムニチャネルCRMコネクテッドデータAI自動化といった、スマートなテクノロジーの進歩によって実現します。

優れたカスタマーサービスはなぜ重要なのか

Salesforceの調査によると、サービスプロフェッショナルの86%が、顧客の期待は以前よりも高まっていると回答しています。一方、顧客からの意見とすると、48%の顧客はより良いカスタマーサービスを求めてブランドを切り替えています。

覚えて頂きたいのは、顧客の大多数が良いカスタマーサービスを受けると次の購入につながる可能性が高くなると答えていることです。つまり、優れたカスタマーサービスを提供することは、顧客離れを防ぎ、ロイヤルティを高めることにつながるのです。

優れたカスタマーサービスのメリット

優れたカスタマーサービスを提供することは、長期にわたって顧客との高いエンゲージメントを保つための素晴らしい方法です。ここでは、常に優れたカスタマーサービスを提供することで得られるメリットをいくつかご紹介します。

  • ブランドロイヤルティ:新規顧客を獲得するよりも、既存顧客を維持するほうが費用対効果は高くなります。ですので、サポートチームは顧客維持、ひいては収益において重要な役割を担っています。
  • 新たな収益チャンス:オペレーターは顧客の役に立つためにニーズを理解することで、クロスセルやアップセルの機会を見つけて新たなチャンスにつなげることができます。
  • 競争優位:競合他社との差別化手段として優れたカスタマーサービスを強化することで、優位性を得ることができます。
  • 従業員の雇用維持: Salesforceの調査によると、サービス部門の意思決定者の69%が、オペレーターの離職が重・中程度の課題であると回答しています。卓越したサービスを提供するためには、十分な訓練を受けたオペレーターが必要であるため大きな問題です。優れたサービスを最優先することは、トレーニングと従業員に投資することを意味し、これにより定着率が向上します。

優れたカスタマーサービス事例

顧客の61%は、ほとんどの企業は類似するほかの企業とあまり変わらない存在として認識していると答えています。優れたカスタマーサービスを提供することで、その企業は顧客にとって他社とは比較されない唯一の存在と認められる可能性が高まります。

ではどうすれば、顧客体験を高めることができるでしょうか。例をみていきましょう。

  • Eコマース: ある顧客が、衣料品の定期購入サービスからセーターを受け取り、いつも着ていましたが、数カ月経ってセーターの端がほつれてきたため、チャットで連絡し、在庫があるか問い合わせました。企業は顧客に返金するだけでなく、代替品を探すようスタイリストに通知します。在庫があれば、セーターは無料で顧客に送られます。
  • フィールドサービス: ある住宅所有者は、セキュリティシステムに繰り返し問題が発生し、不定期な誤作動に直面しています。顧客が助けを求める前に、セキュリティ会社のフィールドサービスチームは、フィールドサービス管理のAIを搭載したセンサーで故障の原因を特定します。

技術者は積極的に連絡を取ってサービス訪問のスケジュールを組み、問題の根本原因を解決し、将来のパフォーマンスのためにシステムを最適化します。これらはすべて、顧客が会社に苦情連絡する前に行われます。資産サービス管理における優れたカスタマーサービスの好例です。

これらの例は、顧客サービス体験への意図的な投資によって可能になりました。こうした企業には訓練されたサービス担当がおり、顧客に関する信頼性の高いデータを用いて、AIを活用して問題を特定しています。これらにより、問題が発生した場合でも、顧客体験は圧倒的にポジティブなものになります。

カスタマーサービスを向上させる4つの方法

カスタマーサービス強化が不可欠であることがわかったところで、実際にどうすればいいのか4つのアプローチをご紹介します。

  1. 自己解決:Salesforceの調査によると、顧客の61%が簡単な問題であればセルフサービスを好むことがわかっています。ナレッジベース(ヘルプセンター)やカスタマーポータルを設置し、顧客自身で必要な情報を見つけられるようにしましょう。
    あるいは、共通の問題を解決するために顧客が集まれるコミュニティを作りましょう。住所変更など一般的なプロセスは自動化し、それをカスタマーポータルのナレッジ記事で共有することで、顧客が自ら解決できるようになります。
  2. チャネル追加を検討:顧客は音声やビデオ、SMS、ライブチャット、小売店舗での対面など、自分にとって最も便利なチャネルで連絡を取りたがります。顧客がどのようなチャネルを好むか、顧客がチャネルをどのように使用しているか分析し、サービスをよりシームレスにするためのチャネルを検討・追加してください。
  3. データ連携:優れたカスタマーサービスを提供するためには、オペレーターは、CRMアプリや外部データレイクなど格納場所に関わらず、顧客に関するすべての関連情報を参照する必要があります。
    そうすることで、顧客があるチャネルから次のチャネルに移動した場合(例えばメールから電話サポートに移動した場合)でも、最初からやり直す必要がなくなり、毎回シームレスなサービスを提供することができます。
  4. 共感性のある接客:顧客は、自分が経験していることを理解してくれる人を求めています。共感を持ってサービス提供するためにオペレーターをトレーニングすることで、顧客はあなたが親身になってくれていると感じます。商品やサービスに関する知識だけでなく、対人スキルも身につけられるよう、カスタマーサービス研修に投資しましょう。

テクノロジーは優れたカスタマーサービスをどう支援するか

かつては、優れたカスタマーサービスを提供するためには、紙に詳細なメモを取る必要がありました。現在では、テクノロジーによって、オペレーターは高い品質を保ちながら、より多くの顧客を迅速にサポートできるようになりました。ここでは、対応件数が増えても、優れたサービスを可能にする主なテクノロジーをご紹介します。

  • 顧客関係管理(CRM)ソフトウェア:CRMプラットフォームは、各顧客とそのビジネスとのやり取りに関するすべての関連データをオペレーターが確認できる、唯一の情報源として機能します。迅速でパーソナライズされたサービスの基盤となります。
  • AIと自動化:AIと自動化により、サービス提供がより迅速になります。オペレーターが頻繁に行う手動プロセスを自動化すれば、生産性が向上します。AIは、オペレーターのバーチャルアシスタントとして機能し、オペレーターが通話やライブチャット中に、次の最適なアクションを提案したり、関連するナレッジ記事を提供できます。生成AIは、顧客にパーソナライズされた回答を提案したり、ケースのサマリー生成も可能なため、オペレーターの時間をさらに節約します。
  • 堅牢なデータプラットフォーム:顧客があなたのビジネスに接触するたびに、より多くのデータが作成されます。すべてのデータを統合して調和させるには、Salesforce Data Cloudのような強力なデータプラットフォームが必要です。Data Cloud は、格納場所に関係なく、すべてのデータを Salesforce 内に取り込み、顧客に関する完全な 360度ビューを実現します。
  • チャットボット:オペレーターの負担を軽減するために、問い合わせ対応の一部をチャットボットに移しましょう。チャットボットは、顧客の簡単な問題に対応したり、適切なオペレーターや部署にエスカレーションしたり、24時間365日体制で回答を提供します。チャットボットは洗練されてきており、一般的な問題はシームレスかつ楽に処理する方法で提供しています。
  • サービス分析:カスタマーサービスを改善するためには、顧客がどのチャネルを使ってコンタクトしてきたか、対応時間、応対満足度など、重要な情報をグラフやレポートで可視化し、現状を理解する必要があります。Service Intelligenceは、カスタマーサポートのインタラクションデータを実用的なインサイトに変えることで、このような問題を解決します。

カスタマーサービスの効果を測定する方法

カスタマーサービスを向上させたいのであれば、進捗状況の測定・追跡が不可欠で、件数や平均処理時間のような、従来からある主要業績評価指標(KPI)は依然として重要ですが、より広範な顧客体験を把握する必要もあります。ここでは、検討すべきカスタマーサービス指標をいくつかご紹介します。

  • 顧客満足度スコア(CSAT):顧客満足度(CSAT)とは、顧客が自社の製品やサービスにどの程度満足しているかについて、通常はアンケート調査を通じて、顧客からのフィードバックを収集するものです。顧客はあなたのビジネスを評価し、多くの場合、1から5で評価します。CSATは、満足した顧客の割合です。つまり、100人の回答者のうち60人が「満足」または「非常に満足」と評価した場合、CSATスコアは60%となります。
  • ネットプロモータースコア(NPS:この指標は、顧客があなたのビジネスを友人に勧める可能性を尋ねることで、顧客ロイヤルティを測定します。0(まったく勧めそうにない)から10(間違いなく勧めそう)で回答します。9~10点の人は、あなたのブランドのプロモーター、0~6点の人は、あなたのブランドを否定する人と見なされます。NPSは、プロモーターの割合からあなたのブランドを否定する人の割合を引いたものです。例えば、100人の顧客からの回答があり、50人が推進派、27人が否定派であった場合、NPSは23となります。
  • 一次解決率(FCR):この指標は、顧客が初めて接触した際に、企業が問題を解決できたかどうかを追跡するものです。この指標を把握するには、初回で解決できた問い合わせの数を顧客との対話の総数で割り、100を掛けます。
  • カスタマーエフォートスコア(CES):これは、顧客が製品やサービスを使いやすく、必要な情報を見つけやすく、問題を解決しやすいかどうかを測定します。ほとんどの組織は、問い合わせ対応後の顧客満足度調査を通じてCESを測定します。顧客は複数の選択肢(強く同意、同意、どちらでもない、反対、強く反対)から回答します。CESは「同意」を選択した回答者の割合です。

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カスタマーサービス改善をお考えの方へ

カスタマーサービスを改善したいとお考えなら、まず、現在何がうまくいっていて、何がうまくいっていないかを評価することから始めましょう。そして、カスタマーエクスペリエンスをどのようにしたいかという目標を明確にします。そこから、そのギャップを埋めるためのテクノロジーソリューションや、場合によってはサービス担当のトレーニングを探しましょう。

優れたカスタマーサービスには、時間と投資をかける価値があります。オペレーターの生産性は向上し、顧客の満足度は高まります。ブランドの評判は向上し、顧客ロイヤルティは高まり、CSATは急上昇します。

※本記事は米国で公開された “What Is Good Customer Service?” の抄訳版です。本ポストの正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先されます。

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