八芳園
“市場を消費するだけのブライダル業界を変えたい。『ともに歩いていくPROJECT』を通じて、業界全体を巻き込んだ新しい市場の創造にチャレンジしていきます”
挙式だけでなく「生涯顧客化」を図る戦略を支えるプラットフォームで、新たなビジネスを創造
挙式を起点に持続的な関係を築き「お客様の心のふるさと」としてあり続ける
港区白金台に 1 万 2,000 坪の緑豊かな庭園を擁する八芳園。創業から 70 余年、八芳園は「日本人には心のふるさとを。海外の方には日本の文化を発信したい」というビジョンとともに、この静粛な環境を丁寧に守り受け継いできた。
八芳園は、挙式を起点に顧客と持続的な関係を結ぶ「生涯顧客化」への先進的な取り組みでも知られる。その基本戦略は、「挙式した 2 人が家族をつくり、子供とともに家族も成長していく。家族という集合体の成長のステージとともに、八芳園とのご縁を結び直す機会を提供していく」というものだ。
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カスタマーリレーションを深め「生涯顧客化」として新たな価値を創造する
日本国内における年間婚姻件数はおよそ 66 万組と言われる。しかし、年間 2 万組のペースで縮小が進んでいくとの予測もある。顧客の争奪戦は熾烈さを増している。だからこそ、その場限りの「挙式ビジネス」から「生涯顧客化」への転換が重要なのだ。
八芳園 取締役専務 総支配人 井上義則氏は、「生涯顧客化への取り組みを、もう一段高いステージに持ち上げる『ともに歩いていく PROJECT 』を推進しています。2016 年 5 月に、お客様がスマートフォンで使える『ともに歩いていくアプリケーション』をリリースし、プロジェクトは本格的に動き始めました」と語る。
これを実現したのが Salesforce の「Heroku」である。八芳園は Heroku を利用することで、クラウド環境でのカスタムアプリケーションを短期間で開発。Salesforceは、アプリとともに「ともに歩いていくPROJECT」全体を運営するためのサービスプラットフォーム全体を実現している。
「Heroku は、思い通りのアプリケーションを開発し、サービスとして提供するのに最適な環境でした。さらに重要なのは、セールスフォース・ドットコムのコンサルタントが、私たちのビジョンを具現化するために様々なアイデアやアドバイスを提供してくれたことです」と井上氏は話す。
「ともに歩いていくアプリケーション」に夫婦や家族の成長や絆を保管
Salesforce の「Heroku」は、クラウド環境でカスタムアプリケーションを開発し、サービス提供するためのプラットフォーム(PaaS)として豊富な実績がある。八芳園は、自社でシステムを構築・運用することなく、独創的なアプリケーション開発に専念でき、利用者の急増にも即座に対応可能な点を評価して Heroku の採用を決めた。
「『ともに歩いていくアプリケーション』は、お客様が撮った写真をアルバムにしてクラウド上に長期保管するサービスを提供します。思い出深い写真と楽曲を組み合わせて、お 2 人と家族のためのオリジナル動画を自動で作成することができます。この動画をご両親や大切な方に贈ったり、SNS で友人にシェアすることも可能です」と経営企画室 情報システム課 主任の川上哲也氏は説明する。
Salesforce の Heroku は、様々な機能をスマートフォンアプリとして実装し、クラウド上でのデータ保管や動画作成、家族内での共有、記念日を事前に通知するような多彩なサービスの提供を可能にした。夫婦と家族の成長とともに歩み、長きにわたりサービスを提供し続けることができるのは、クラウドならではのメリットと言えるだろう。
業界をこえた変革のプラットフォームとして
ブライダル業界には、結婚式場だけでなくプロデュース業、宝飾品や衣装、美容など多様なプレーヤーが存在する。「ともに歩いていくアプリケーション」を彼らがそれぞれ自社ブランドで提供していく――これが、業界を巻き込んだ「ともに歩いていくPROJECT」の出発点になる。数年後には、業界全体を変えるような一大潮流となるかもしれない。
「このプラットフォームを、私たちの事業の柱のひとつに育てていきます。八芳園の本業は式場運営でしたが、これからはオフラインとオンラインが緊密に連携したビジネスモデルになっていくだろうと考えています。ブライダル業界はリピーターのいない産業、市場を消費するだけのビジネスと言われてきました。私たちは『ともに歩いていく PROJECT』を通じて、業界全体を巻き込んで新しい市場の創造にチャレンジしていきたいと思っています」(井上氏)