LUXA
“部門毎での個別のデータ加工を行うことなく、全社共通のデータ分析基盤を確立したことで、全社員がビジネスの状況をより正しく理解できるようになったことも大きなメリットです”
数千万単位の膨大な蓄積データを Einstein Analytics でリアルタイムに分析
20万件を超える顧客リスト管理と生産性向上が課題に
「時間消費プレミアムを高め、あらゆる生活シーンに価値を提供できる企業体へ」。このような企業理念を掲げ、プレミアム・タイムセールECサイト「LUXA」等を展開しているのが、株式会社ルクサである。2015年4月にはKDDIの連結子会社となり、同年 8月に「au WALLET Market」も開始している。
その基本的なサービスモデルは、幅広い業種のクライアント企業の商品やサービスを、消費者会員に対して多様な形で販売・プロモーションするというもの。会員数はすべてのサイトの合計で800万人を超えている。
「クライアント企業様への営業はリストベース行っています」と語るのは、代表取締役社長の村田聡氏。当初はリスト管理をExcelで行っていたが、すぐに限界に来たと振り返る。「またチームとしての数字管理を自動化し、生産性を高めることも急務でした」。
Einstein Analyticsで全社共通のデータ分析基盤を確立
この課題を解決するため、2010年10月にForce.comを導入。2011年11月には業務自動化への取り組みにも着手し、Salesforceと連携した勤怠管理を可能にする「TeamSpirit」や、Salesforce上で名刺管理が行える「SmartVisca」も導入している。これによって情報の集約と業務フローの一元管理を実現。営業1人月あたり15時間の時短効果を生み出している。
さらに2016年9月には、Einstein Analyticsを試験導入。2017年1月に、それまで使ってきた他社BIツールから完全移行した。「総データ件数は数千万単位になりますが、 Einstein Analyticsはほぼリアルタイムでユーザー操作に反応します」とマーケティング本部 BPR部長の今前田英介氏。営業担当者も簡単に使うことができ、営業担当者からマーケティング部門へのデータ提供依頼も9割以上削減されたという。
また村田氏は「全社共通のデータ分析基盤を確立したことで、全社員がビジネスの状況をより正しく理解できるようになったことも大きなメリットです」と指摘。このような共通基盤の存在は、新人の立ち上がり支援にも大きな貢献を果たしているという。
マルチチャネルのデータ分析で MD最適化を目指す
現在はWebサイトで収集されたデータを分析対象としているが、今後はこれをさらに拡大していく計画だ。その1つに挙げられているのが、「au WALLET Market」におけるマルチチャネルのデータ分析である。ここでは店頭での展開やカタログによるギフト販売も行っているが、近い将来にはこれらのデータをEinstein Analyticsに統合し、マーチャンダイジングの最適化を進めていくことが考えられている。
「Einstein Analyticsには大きな可能性があると感じています」と村田氏。「今後もこれを全社共通のプラットフォームとして、最大限に活用していきたいと考えています」。