クレーム対応の4つの基本手順|NG行動や防止策についても解説
商品やサービスに対する感じ方は顧客それぞれで、自社のミスが発生することもゼロではないため、ビジネスにおいてクレームは避けられないものです。
顧客からの指摘や不満を受け止めるという印象から、「クレーム対応はしたくない」と思っている人も多いのではないでしょうか。
クレーム対応にはネガティブなイメージがある一方で、適切な対応で顧客との信頼関係を構築できるチャンスでもあります。
本記事では、クレーム対応の4つの基本手順、NG行動8選を解説します。
記事の後半では、実際に発生したクレームを今後の業務に活かす方法も紹介していますので、最後までご覧ください。
クレームが発生する要因
クレームは、自社の製品やサービスの質が顧客の期待する水準を満たせなかったことで発生します。
顧客の期待する水準と、自社の製品やサービスの質との間にギャップがあるほどクレームは大きくなります。
しかし、自社の製品やサービスの質を向上させてもクレームがなくなるわけではありません。顧客の期待する水準は人それぞれであり、どれだけ優良な製品やサービスを提供しても、クレームは起こり得るのです。
クレームは完全に防ぐことは難しいため、クレーム対応を適切におこなう手順を理解し、早期解決を目指すのが大切となります。
クレーム対応の4つの基本手順
クレーム対応の基本手順は、次の4つのステップです。
- 謝罪し最後までクレームの内容を聞く
- クレームのもとになった事実を確認する
- 顧客にあった解決策を提示する
- 再度お詫びをして感謝を伝える
上記のステップを進めていくにあたって、相手の気持ちを思いやりながら、事実確認をおこなうのが大切です。
クレーム対応の基本手順を理解し、解決につなげていきましょう。
基本手順1:謝罪し最後までクレームの内容を聞く
クレームが発生した際は、「まずは謝罪し、最後までクレームの内容を聞くこと」が大切です。
クレームを入れた顧客は、自分の意思をまず伝えようという気持ちになっている傾向があり、いきなり説明に入ろうとしても話を聞いてくれません。最初に謝罪をして、クレームに対する謝罪の気持ちを伝えることが大切です。
不快な気持ちにさせてしまったことへのお詫びによって、冷静に対話できる状況を整え、状況を丁寧に聞き取り正確に判断することを心がけましょう。
基本手順2:クレームのもとになった事実を確認する
相手の話を聞き終えたら、クレームのもとになった事実を確認しましょう。
クレームを解決するには、相手の望む解決策を提案し、実行する必要があります。聞き取った状況をもとに、適切な質問を行い、顧客が求める対応を探るのがポイントです。
クレームのもとになった事実は解決策につながる重要な部分であるため、どのような経緯でクレームを入れるに至ったのかを丁寧にヒアリングしましょう。
基本手順3:顧客にあった解決策を提示する
事実確認が完了したら、顧客にあった解決策を提示しましょう。
クレームを入れた人から事実を確認すれば、どのような解決策を提示すればいいのか判断できます。
たとえば、製品の使い方がわかりにくいことによって生じたクレームであれば、理解しにくかった部分を確認し使用方法を丁寧に説明しましょう。
事実確認をもとに、顧客に寄り添った解決策を提案しましょう。
基本手順4:再度お詫びをして感謝を伝える
適切な解決策を提示したからといってクレーム対応は完了ではありません。対応の最後に、再度お詫びをし感謝を伝えましょう。
適切な解決策を提示すれば、クレームを入れた顧客の不満が解消されます。しかし、クレームを次に活かすには、不満の解消だけではなく満足につなげることが大切です。
顧客からのクレームには、自社の業務を改善するためのヒントが隠されています。貴重な意見をいただいたことに対し、お礼を伝えるようにしましょう。
クレーム対応中に有効な行動7選
クレーム対応中に有効な行動は、次の7つです。
- 顧客の会話内容を聞き要約して返す
- 自分が怒られているわけではないと考え対応する
- 第一印象を大切にして話す
- あいづちを話のクッションにする
- 業務に必要な知識を蓄えておく
- 顧要望に応えられないときはとく慎重に対応する
- クレームの内容によっては和解書を利用する
基本手順を進める際に、クレーム対応に有効な行動をすれば、クレームを早く解決できるようになるでしょう。
顧客の会話内容を聞き要約して返す
クレーム対応をしている最中には、顧客の会話内容を丁寧に聞き取ったうえで、内容を要約して返しましょう。
クレームを入れた顧客は、自分の話を聞いてもらいたいという気持ちをもっています。内容を担当者が要約して返してくれると、きちんと話を聞いてくれていると安心します。
顧客に対して、クレーム対応の担当者が「自分の理解者」だと感じてもらうことで、解決に一歩近づきます。
自分が怒られているわけではないと考え対応する
クレーム対応しているときには、自分が怒られているわけではないと考えて対話しましょう。
クレームは、顧客から担当者へ怒りを向けられる場合があり、自分が怒られているように感じてしまうケースがあります。
クレームは自社の製品やサービスに対しての苦情であり、必ずしも受付担当者に向けられているわけではありません。自分が怒られていると感じて対応すると、感情的な返答をしやすくなるため注意しましょう。
クレームに感情的な対応をすると、大きなトラブルに発展してしまいます。顧客をさらに不快にさせることがないように、冷静かつ丁寧に対応するのがポイントです。
第一印象を大切にして話す
クレーム対応をおこなうときには、第一印象を大切にしましょう。
クレームを入れる顧客は、自社に対してマイナスな印象を抱いています。いきなり印象の悪い対応をしてしまうと、より関係性が悪化してしまいます。顧客と対応担当者の関係性が悪くなるほど、クレームの解決から遠ざかってしまう点に注意が必要です。
話のはじめに感じた印象は最後まで残りやすいため、クレームを受けた直後は必ず誠実な対応を心がけましょう。
あいづちを話のクッションにする
クレームを入れた顧客と話すときには、あいづちを話のクッションにしながら対話を進めましょう。
顧客は自分の話をきちんと聞いてほしいと思っているため、無愛想な印象を与えると感情的になってしまいます。適度なあいづちは話をしっかり聞いてくれているという印象につながるため、意識的に取り入れるのがポイントです。
あいづちは話を聞いている合図になり、話しやすい環境を整えてくれます。話しやすい環境を整えれば、顧客も自分の話したい内容をスムーズに伝えてくれるようになるでしょう。
業務に必要な知識を蓄えておく
クレーム対応をスムーズに解決できるよう、業務に必要な知識を蓄えておきましょう。
問題を解決するには、自社製品やサービスの内容など業務に必要な知識を深く理解する必要があります。十分な知識がないと、相手に適切な回答ができず、解決策も提示できません。
たとえば、車のエンジンについてのクレームがあっても、エンジンの仕組みを理解していないと、相手のクレームを理解できません。
顧客のクレームを解決し、自社のサービスを向上させるためにも、自社製品・サービスへの理解を深めることが大切です。
顧客の要望に応えられないときはとくに慎重に対応する
クレームの事実を確認し、顧客の要望に応えられないと判断した場合、よりいっそう慎重な対応が求められます。
クレームを入れた顧客は、満足いく解決策の提示を期待しています。
しかし、顧客の要望する条件が、会社として受け入れられないものもあるでしょう。受け入れられない条件である場合、きちんと説明したうえで要望通りに対応できないことを伝えなければなりません。
相手の感情を逆なでしないように、理由を丁寧に説明し、顧客が納得できるように伝えることが大切です。
クレームの内容によっては和解書を利用する
金銭でクレームを解決するような決めごとをする場合、和解書を締結しましょう。
金銭面でトラブルが起きた場合、クレームによっては自社に大きな損害を与えてしまうケースもあります。金銭の授受をもってクレームを解決する場合、金額や授受の予定日を和解書で決めておきましょう。
今後同じようなトラブルの防止にもつながるため、書面で残しておくことが大切です。
クレーム対応するときのNG行動8選
クレーム対応するときのNG行動は次の8つです。
- 最初から最後まで一度も謝罪しない
- 謝罪だけを繰り返す
- 感情のない表情や声を出してしまう
- 話を最後まで聞かずに反論する
- 相手に対して否定的な言葉を使う
- 相手を待たせる
- 同じ説明や行動を繰り返させてしまう
- 過度な要求に応える
クレーム対応の基本手順を守っているだけでは、クレームを解決できるわけではありません。クレームの対応中にNG行動をしてしまうと、クレームが大きくなってしまうケースもあるため注意して対応しましょう。
最初から最後まで一度も謝罪しない
トラブルが起こった原因を追究し改善するのは大切ですが、クレームを入れている顧客は誠意ある対応も求めています。
誠意ある対応とは、事実に対してきちんと謝罪することです。
謝罪がないクレーム対応は、ただのやり取りになってしまいます。クレームを入れた顧客は、担当者と「ただやり取りしたいだけではない」と、しっかり認識しましょう。
どのような状況であっても、まずは謝罪し、申し訳ないという気持ちを伝えましょう。
謝罪だけを繰り返す
謝罪を行うことは大切ですが、謝罪だけを繰り返すだけでは、顧客の不満は募るばかりです。
クレームを入れた顧客は、誠意ある対応を求めているのと同時に問題の解決を希望しています。解決策を伝えることなく、ただ謝るばかりでは問題は解決しません。謝罪した後は、クレームを入れた顧客に対して今後の対応についての説明を行いましょう。
なお、適切な解決策を提示するには、クレームの発生した原因を的確に聞き取らなければなりません。謝罪を繰り返すのではなく、適切な解決策を提示できるように状況の整理や質問を心がけましょう。
感情のない表情や声を出してしまう
クレーム対応中に感情のない表情や声を出してしまうと、クレームを入れた顧客は話を聞いてくれないと思い込む場合があります。
マニュアルに沿った対応は、安定したサービス供給に役立ちます。クレーム発生時も同様で、マニュアルに従い、抜けのないように対処しなければなりません。
しかし、「マニュアルに沿って対応する」のと、「マニュアルをなぞるだけの対応をする」のは違います。気持ちを込めて対応をしなければ、表情や声から伝わってしまいます。
丁寧な受け答えをすれば、クレームを入れた顧客の気持ちは落ち着き、話し合いがスムーズに進むでしょう。
話を最後まで聞かずに反論する
たとえ相手のいっていることがおかしいと感じても、話の途中でさえぎることは厳禁です。
クレームを入れた顧客は、溜まった不満を吐き出したいという気持ちをもっています。厳しい言葉を聞き続けるのは苦痛かもしれませんが、不満を吐き出してからではないと、小さな不満でもクレームを入れた顧客の感情を悪化させてしまいます。
相手の主張を最後まで聞き、面倒や迷惑をかけたことについて謝罪をおこなったうえで、なぜそのような事態に陥ったのか説明すれば、相手もしっかりと説明を聞いてくれるでしょう。
相手に対して否定的な言葉を使う
クレームをもった顧客に対して否定的な言葉を使うと、相手の感情を悪化させてしまいます。
たとえ、顧客の使用方法などに問題があったとしても、「◯◯してしまったことが原因です」「説明書に△△しないでくださいと書いてあります」などと、相手を否定するような言葉を使わないように気をつけましょう。
正しい手順や使用方法や使用上の注意点を伝えて、不便をかけたことについて謝罪する際には、伝え方に配慮しなければなりません。
相手を待たせる
怒っている相手を待たせると、怒りを増幅させてしまいます。
相手を待たせる可能性があるのは、電話やメール、店頭などでの対応です。どのような手段であっても、顧客を待たせるような対応をしてはいけません。相手のリアクションに対しては、できる限りすばいレスポンスを心がけましょう。
返答に時間がかかってしまう場合は、その理由といつまでに返事ができるのかを伝え、あらためてこちらから連絡をするようにします。あらかじめ待つ可能性があるとわかれば、クレームを入れた顧客の不満を抑えられるでしょう。
同じ説明や行動を繰り返させてしまう
同じ説明を何度もさせたり、何度も聞き直したりすると、顧客からの印象を大きく損なってしまいます。
Salesforceの調査によると「70%の顧客は、企業のすべての担当者に自分について同じ情報を共有して欲しい」と考えていながらも、「56%の顧客は異なる担当者に同じ情報を繰り返し説明しなければならない状況を度々経験している」と顧客は答えています。
クレーム対応中に、顧客の期待に応えられないのは好ましくありません。メモをとらずに話を聞いたり、他部署に情報を伝えたりしないまま、たらい回しにしないよう注意しましょう。
また、情報を引き継いだ担当者は、相手に再度説明を求めるのは避けましょう。引き継いだ情報に間違いがないか確認した上で、能動的にクレームに対処していくように心がけましょう。
過度な要求に応える
クレームが発生した場合は、顧客の怒りを鎮める必要があるものの、過度な要求に応えてはいけません。。
クレームを装って利益を得ようとする人物や、単に文句をいいたいだけのクレーマーもいます。このような人物に対しては、できることとできないことの線引きをしなければいけません。
クレームを入れた顧客の言い分は、すべて受け入れなければならないと勘違いしている人もいるかもしれません。クレームを起こした事実以上の損失がでるような、過度な要求に応えるのは間違いと理解しておきましょう。
クレーム対応を減らすための職場づくりに必要な5つのポイント
クレーム対応を減らすための職場づくりに必要なポイントは、次の5つです。
- 現場社員の意識を改革する
- マニュアル作成しクレーム対応を標準化させる
- クレーム対応の内容を情報化し共有する
- クレーム内容や件数の推移を分析する
- 再発防止策を策定し実施する
クレームは個人で解決するだけでは不十分であり、職場から改善していかなければなりません。クレーム対応の件数を減らすにはどうしたらいいのか悩んでいる人は、職場づくりのポイントを確認し実践してみてください。
現場社員の意識を改革する
クレーム対応を担当する従業員に対して、クレームを適切に処理すれば業務改善につながと周知し現場社員の意識改革をしていきましょう。
クレームに対応した従業員が正確な情報を共有できていなければ、クレーム内容を分析できません。
また、カスタマーセンターのスタッフに対し、自分の仕事が単なるクレームの処理ではなく、業績アップにつながると理解してもらえれば、モチベーションアップにつながります。
前向きにクレーム対応するためにも、意義と役割、具体的な対応方法についてしっかり周知して意識改革につなげましょう。
マニュアル作成しクレーム対応を標準化させる
質の高いクレーム対応をするためには、対応方法の標準化が必要です。
クレーム対応以外の業務と同じようにマニュアル化し、マニュアルに沿った対応をしていけば、対応を標準化できます。
クレーム対応が標準化すれば、従業員の誰が担当したとしても解決が容易になるでしょう。
また、社内での情報共有やメンバーの連携、バックアップ体制の構築も重要です。
クレーム対応をほかの担当者に承継させるには、これまでのやりとりも情報として引き継がなければなりません。
ほかにも顧客との対応は、担当者ひとりだけで解決しなくてはならないわけでははなく、社内での事実確認や他部門への確認など、ほかのメンバーがバックアップできる作業は多々あります。
クレーム担当者を孤立させず、積極的にフォローする意識をもてるよう、日頃からメンバー間での連携ができるように徹底しておくことが大切です。
クレーム対応の内容を情報化し共有する
クレームが起こった際は、どのような内容のクレームを、いつ、誰が受けたのかを各部署に共有しましょう。
対応した従業員だけではなく、生産チームや広告担当、営業などすべての部署や支店で情報を閲覧できれば、スピーディに情報を共有できます。 各部門での情報共有は、該当クレームに誰がどのように対応するのかを決定するために役立つうえに、今現在のクレームの対応状況も一目でわかります。
クレームが起こった際の内容とその後の対応方法を蓄積すれば、個々のクレームに対する対応能力の向上だけではなく、事業そのものの改善に役立てられるはずです。
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クレーム内容や件数の推移を分析する
クレーム後の対応が適切におこなわれているかどうか、随時チェックする環境を整えましょう。
クレームの発生件数の推移はもちろん、発生箇所や発生原因、対処方法などについて分析をおこない業務改善につなげます。
クレームを分析することで、顧客がどのようなことに不満を感じやすいのかわかり、重点的にカバーしなければならないポイントの発見が可能です。クレームの分析はクレーム対応の質の向上、クレーム発生の防止に役立ちます。
再発防止策を策定し実施する
クレームが発生した事象や発生する可能性のある事象についても事前に社内で共有し、対策方法を協議しておきましょう。
クレームの情報を分析すると、新たなクレームやトラブルの予防につながります。過去の事例や想定できる状況をもとに、ロールプレイングをおこなうのも効果的です。
過去に対応したクレームの経験を思い出しながらロールプレイングをおこなえば、経験の浅いメンバーにとっても貴重な体験になります。 一通りのやりとりを終えて対応の良し悪しを検証すれば、さまざまな状況に対して柔軟に対応できるようになるでしょう。
クレーム情報の管理や蓄積、傾向の分析などは、クラウド上で一元管理が可能なシステムを利用するとよいでしょう。クレーム対応を「Service Cloud」でおこなえば、すべての記録を残せます。
似たようなクレームが発生した場合、これまで蓄積された情報が解決に役立つ可能性があります。 クレームの情報は大切な顧客情報のひとつであり、おろそかにすることなく、業務改善のために利用するのが大切です。
また、生成AIを活用することで、サービス管理にかかるコストを削減し、効率的に業務を行えます。以下の資料では、コンタクトセンターにおける生成AIの活用事例を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
発生したクレームを役立てる4つのコツ
発生したクレームを役立てるコツは、次の4つです。
- 業務の問題点の洗い出しに利用する
- トラブルを未然に防ぐための施策に活かす
- 顧客満足度の向上につなげる
- CRMを導入して情報管理する
発生してしまったクレームは、業務の改善や今後発生するクレームを防止に役立てられます。クレームをどのように役立てればよいのか確認し、クレームを効果的に活用していきましょう。
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業務の問題点の洗い出しに利用する
発生したクレームは、企業がもつ問題点を教えてくれます。
たとえば、製造過程におけるトラブルが、クレームにつながったとします。このクレームは製造過程の不備を発見してくれたといえるでしょう。
また、クレームの内容をもとに、顧客がどのような点で不満を抱くのか理解できます。課題の洗い出しはさらなるトラブルの防止や、よりよい製品の開発につながるかもしれません。
社内だけでは気づけなかった問題について指摘してもらえるのは、非常に有益といえます。
トラブルを未然に防ぐための施策に活かす
クレームを受けると、より大きなトラブルが発生するのを防げます。
発生したクレームの原因をすぐに突き止めて改善できれば、被害を最小限に抑えられます。
たとえば、間違った方法で使用しやすく、使い方を間違うとケガにつながる製品があった場合、クレーム解決に時間がかかると、ほかの顧客にケガを負わせてしまうかもしれません。
すぐにクレームを解決し原因を解決すれば、大きなトラブルを防げるでしょう。
また、顧客が誤った使い方をし、クレームの問い合わせが届いたとしてもても、「そのような使い方をしないでください」と返答して終わってはいけません。クレームの内容を顧客に向けて広く周知することで、同様のトラブル発生の防止につながります。
顧客満足度の向上につなげる
クレームに対して適切に対応できれば、顧客の満足度を上げられます。
クレームを入れた顧客は、自身がもつ不満を解消してほしいという欲求をもっています。欲求をすばやく解決すれば、不満が満足に変化するかもしれません。
「クレームは顧客満足度向上のチャンス」といわれます。顧客が考えているよりも早く不満を解決できれば、クレームを解決してくれた担当者に信頼感が生まれるからです。
また、クレームを入れた本人だけではなく、それ以外の顧客に対しても同様です。クレームの原因を突き止め、再発防止を繰り返していくことで製品やサービスの質が向上すれば、一般の顧客の満足度も高まるでしょう。
CRMを導入して情報管理する
CRMを導入して顧客情報を一元管理できれば、クレームの発生状況や原因などの情報が蓄積できます。
CRMは日本語に訳すと「顧客関係管理」であり、顧客と良好な関係を構築するために顧客との関係性を把握できるツール・システムです。
クレームも顧客との関係性を示す情報であり、CRMでの記録・管理が可能です。CRMに記録しておけば、クレームを入れた顧客に対して一貫したサービスを提供できます。全部署で一貫した対応ができれば、顧客満足度の向上につながるはずです。
また、クレームになった原因も情報として記録すれば、クレーム防止にもつながります。CRMに記録した情報はほかの従業員でも確認でき、クレームの原因となった事実を確認できます。
CRMシステム「Customer 360」で顧客情報をリアルタイムで管理
「Customer 360」は、世界初のリアルタイムCRMです。
Customer 360を活用すれば、マーケティング・セールス・コマース・サービス・ITといった、すべての業務がお客さま中心につながります。すべての顧客情報を全従業員で共有すれば、一貫した質の高いサービスを提供できるでしょう。
また、カスタマーデータプラットフォームであるSalesforce の「Data Cloud」を利用すれば、お客さまとのやり取りが自動化され、AIの支援を受けながらリアルタイムの対応も可能です。
クレームを含めた顧客の情報を活かし、業務の効率化や事業の拡大につなげていきましょう。
クレーム対応の方法を理解し顧客満足度の向上につなげていこう
クレーム対応は、基本手順や解決のポイントを押さえておけばスムーズに解決しやすくなります。
ただし、基本手順やポイントを押さえていたとしても、一度も謝罪をしない、謝罪だけを繰り返すといったクレーム対応のNG行動は決しておこなってはいけません。クレームは、ちょっとした対応のミスや印象の変化で解決が困難となってしまうためです。
クレームをスムーズに解決したい、今後の業務に役立てたいならCRMを導入するのがおすすめです。クレームの原因や対応状況を記録しておけば、クレームの情報を会社の財産として業務改善に活かせます。
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