トークスクリプトとは?営業力の上がる作り方や活用のポイントを解説
トークスクリプトとは、電話営業やコールセンターなど、顧客との受け答えをスムーズにおこなうために使われる会話のための台本です。台本を利用して会話すれば、受け答えがスムーズになったり、回答が安定したりするなどのメリットが得られます。
ただし、トークスクリプトの利用にはデメリットがあり、活用するポイントを押さえておかないと効果が低くなってしまうかもしれません。
本記事では、トークスクリプトを使うメリット・デメリット、作成の手順、活用のポイントを解説します。記事の後半では、トークスクリプトのテンプレートを紹介していますので、最後までご覧ください。
トークスクリプトとは?
トークスクリプトとは、電話営業やコールセンターでの顧客との受け答えに使われる会話のための台本です。
営業活動の一環としておこなわれる電話営業では、「売る」ためのトーク力が不可欠です。しかし、電話の相手が、あなたの話に興味をもってくれるとは限りません。相手の状況やニーズを素早く読み取り、それに合わせた会話を展開する必要があります。
また、コールセンターでは、問い合わせの内容について迅速かつ正確に回答することが欠かせませんし、要望や苦情に対しても的確な受け答えが求められます。
しかし、電話営業もコールセンター業務も会話する相手によっては、こちらの思いどおりの会話ができるわけではありません。相手の反応をいくつかのパターンに分類しておき、それぞれに最適な対応の例を台本として用意しておけば、多くの場面で対応できます。
トークフローとの違い
トークスクリプトと混同されがちな言葉に「トークフロー」があります。
2つの言葉は、以下の点で異なっています。
トークフロー | ・話の流れの全体を可視化したもの ・話全体の流れを示すため、内容はおおまかで簡略化されている |
トークスクリプト | ・話の流れを細分化して可視化したもの ・話を細分化しているため、内容は詳細に記載されている |
トークフローでは業務全般の流れを説明しており、大まかにまとめたものを指します。
たとえば、入電から案内終了までの流れ全体を簡潔にまとめたものなどが該当します。
一方、トークスクリプトは入電時の対応や案内終了の対応など、細分化した場面をクローズアップし、それぞれの内容は詳細に記載します。
トークスクリプトを使うメリット
トークスクリプトを使うメリットは、以下のとおりです。
- トークの標準化が図れる
- トークをブラッシュアップできる
- 自信をもって話せる
- 新人教育に活用できる
- 属人化を防止できる
メリットの内容を確認し、トークスクリプトから得られる効果を引き出していきましょう。
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トークの標準化が図れる
トークスクリプトは何度も検証し、ブラッシュアップを重ねていくものです。つまり、経験をもとに磨かれた、質の高い話し方の見本といえます。見知らぬ人と電話で話すというのは、慣れた人でも緊張するものです。まして電話での仕事に不慣れな新人であれば、話すべき内容を話せずに終わってしまうケースもあるでしょう。
しかし、質の高いトークスクリプトがあれば、それをお手本として会話を続けられます。トークスクリプトは、会話の品質を一定以上に保つために大いに役立つのです。
トークをブラッシュアップできる
電話営業でもコールセンター業務でもトークスクリプトがあれば、台本の内容を基準としてブラッシュアップできます。自分の話している内容をトークスクリプトと照らし合わせてみて、弱点や改善すべき点を見つけ出せるわけです。
また、同じトークスクリプトを使っていても、担当者ごとに成果は異なります。
より多くの成果を上げている担当者のトークを記録しておき、トークスクリプトと比較すれば、どの部分が相手の琴線にふれたのか、どんな言い回しが有効的に働いたのか検証できるでしょう。
トークスクリプトを用意しておくことで、メンバーのトーク力をさらに磨いていくことが可能になるのです。
自信をもって話せる
トークスクリプトは、通話中に起こりやすい状況を想定してつくられているため「こんなときはこう答える」「こういう反応には、こう応じる」など、あらかじめ準備できます。
準備ができれば担当者に心の余裕が生まれ、自信をもって話せるようになるでしょう。
自信のある人とない人では、電話越しで雰囲気が伝わります。自信がなさそうな人の話は信頼感が乏しく、「その先をもっと聞きたい」とはなりにくい上、電話営業ならば「この人から買って、大丈夫なのかな」と不安を感じてしまうでしょう。
しかし、トークスクリプトがあれば、顧客の不安を取り除くことができます。
最初から最後まで自信をもったトークができれば、顧客の信頼を得られます。不安を取り除くだけでは購買まで至らないため、商品やサービスだけでなく営業担当者を信頼してもらえるような話し方が大切です。
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新人教育に活用できる
トークスクリプトを用意しておけば新人教育に活用でき、教育に必要なコストを削減できます。
教育係が直接的に指導すると高い効果が得られるものの、指導係の時間的なコストがかかってしまいます。時間的なコストを削減するには、トークスクリプトの活用が効果的です。
トークスクリプトには会話の基本が記載されており、教育係の時間を使わず、読むだけでノウハウを得られます。
新人が自分ひとりの力で成長してくれれば、教育にかかる時間的なコストを削減でき、コア業務に取り組む時間が増えるでしょう。
属人化を防止できる
トークスクリプトを活用すれば、業務が属人化するのを防げます。
属人化とは、特定の従業員しか業務の進捗状況や進め方がわからず、ほかの従業員では進められない状態を指します。
たとえば、高度な商談でトップセールスが参加しなければ進まないといった状況です。
しかし、トップセールスが使っている営業トークをトークスクリプトに反映しておけば、トップセールスでなくても高度な商談を進めていけます。
トークスクリプトは属人化の解消による業務の効率化だけでなく、質の高い営業トークの普及にも役立ちます。
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トークスクリプトを使うデメリット
トークスクリプトを活用すればメリットが得られるものの、以下のようなデメリットが発生するおそれもあります。
- トークの柔軟性を下げるおそれがある
- トークスクリプトを作成・運用するのにコストがかかる
- トークがぎこちなくなる場合がある
トークスクリプトの効果を最大限に活かすためにも、デメリットの内容を理解し対策しておきましょう。
トークの柔軟性を下げるおそれがある
トークスクリプトを遵守しすぎると、従業員のトークの柔軟性が下がってしまうケースもあります。
会話の基本を守って顧客対応、商談に臨めばミスなく業務を進められます。しかし、ミスしたくない気持ちが強くなってしまうと、トークスクリプトに記載されていない会話を避けてしまうものです。
イレギュラーな会話を避け続けていると、柔軟性が失われ、臨機応変な対応ができなくなってしまいます。
ありきたりな対応ばかりすると、適当な対応されていると顧客は感じるでしょう。あしらわれているような感覚を与えてしまっては、顧客や取引先から信頼を得られません。
トークスクリプトにイレギュラーな事象が起きたときの対応方法を記載し、ロールプレイングを定期的に取り入れ、柔軟性を失わないように対策することが大切です。
トークスクリプトを作成・運用するのにコストがかかる
トークスクリプトは作成するにも、運用するにもコストがかかり、従業員に負担をかけてしまいます。
会話の基本を定めるには、コールセンターや営業部門がもつ課題を洗い出し、課題の解決になるような、トークスクリプトを作成しなければならないからです。
しかし、課題の洗い出しにも、課題の解決方法になる会話の構築にも時間がかかります。
また、運用開始後のブラッシュアップも必要です。いきなり完成度の高いトークスクリプトを作成するのは困難な上、イレギュラーな事象が発生したら都度、内容を変更する必要があるためです。
従業員にトークスクリプトを活用するメリットや、得られた効果を周知すれば作成や運用に前向きになってくれるでしょう。負担に感じる気持ちよりも、作成・運用すれば業務をスムーズに進められるという気持ちをもってもらうのが大切です。
トークがぎこちなくなる場合がある
トークスクリプトの内容を守ろうとしすぎてしまい、かえってトークがぎこちなくなってしまうケースもあります。
トークスクリプトには会話の分岐点がわかるように、フローチャート形式で記載します。しかし、分岐点を多くつくりすぎてしまうと、会話する際に分岐点を思い浮かべながら進めていく場面が増えてしまうため、注意が必要です。
フローチャートを作成する際には、できるだけわかりやすく記載するようにしましょう。また、トークスクリプトを利用したロールプレイングを実施するのも効果的です。
トークスクリプト作成の手順
トークスクリプトは、以下のような手順で作成します。
- ペルソナとゴールを設定する
- ヒアリングの内容を決定する
- スクリプトの骨子を作成する
- 数値や具体例を活用する
- PCDAサイクルを回してブラッシュアップさせる
手順を守って作成していけば、質の高いトークスクリプトが完成します。トークスクリプトの効果を最大限まで高めるためにも、作成の手順を理解しておきましょう。
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1.ペルソナとゴールを設定する
トークスクリプトづくりの第一歩は、「誰に話すか」を決めることです。
誰に話すか決める際には、ペルソナの設定をおこないます。売り込みたい商品を必要としているのはどんな人物なのか、具体的に考えてみましょう。その人は何に興味をもち、どのような課題やニーズを抱えているのかを考えます。
提供する商品がニーズを満たしてくれるのか、できるだけ詳しく設定するのが大切です。
2.ヒアリングの内容を決定する
トークスクリプトは、「完全な台本」ではありません。
相手の返答によって回答を変える必要があります。提案や問いかけへの返答を想定し、想定に対する受け答えのバリエーションをいくつか用意しておきましょう。会話相手のネガティブな言葉に対しての「カウンタートーク」も必要です。
カウンタートークとは、顧客からの否定的な会話に対して切り返す話術です。
最終的にアポイントの獲得、あるいは成約を目標にトークスクリプトを作り上げていきます。
3.スクリプトの骨子を作成する
トークスクリプトに記載する内容を決めたら、スクリプトの骨子を作成しましょう。
会話を進めていくと、話の分岐点となる箇所が出てきます。分岐点になる場所を「パート」として、記載を決めた内容を落とし込んでいきます。
パートを増やせば詳細なスクリプトが完成するものの、内容が複雑化してしまうのには注意しましょう。わかりやすいようにフローチャートや図表を用い、理解しやすい内容にしていくのが大切です。
4.数値や具体例を活用する
トークの内容に調査結果の数値や具体的な導入例などを盛り込むと、相手の関心をグッと惹きつけられます。
単に「営業実績の向上が期待できます」と話すよりも、「同業他社様では、1年で売上が23%伸びました」と言われれば説得力が増します。
売上の増大やコスト削減、時間短縮など多くの企業で課題となっている項目についてあらかじめ実績例を用意しておき、タイミングよく提示すれば「もっと聞きたい」と思わせられるはずです。
5.PCDAサイクルを回してブラッシュアップさせる
トークスクリプトが完成したら実際に運用し、PCDAサイクルを回して内容をブラッシュアップさせていきましょう。
PCDAサイクルとは、Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)の4つのプロセスを繰り返し、業務の効率効率化を図る枠組みです。
初回作成のトークスクリプトを運用すると、想定外の事象が発生したり、記載漏れが発覚したりするものです。いきなり完璧なトークスクリプトを作成するのは難しいと考え、PCDAサイクルを回して内容を改善する必要があります。
4つのプロセスを繰り返し、より質の高いトークスクリプトに磨き上げていきましょう。
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トークスクリプト作成時のポイント
トークスクリプトを作成するときのポイントは、以下のとおりです。
- フローチャート形式で作成する
- 顧客の興味を引く内容にする
- 質問や行動パターンを網羅する
質の高いトークスクリプトをつくるためにも、作成時のポイントを押さえておきましょう。
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フローチャート形式で作成する
トークスクリプトを作成する際には、フローチャート形式で記載しましょう。
会話の内容は人によって異なります。さまざまな質問と回答を想定していないと、スムーズな会話になりません。
回答は会話の分岐点になるため、フローチャートにして会話の流れを記載しておきましょう。
フローチャート形式にしておけば、回答に対して次に何を話せばいいのかが明確になります。流れるように話ができれば、会話相手からの信頼も得られ、顧客満足度の向上につながります。
顧客の興味を引く内容にする
営業のトークスクリプトを作成するなら、顧客の興味を引く内容を盛り込みましょう。
顧客の興味を引く内容を記載しておけば、商談の成約率向上にも寄与します。興味を引くには、以下のようなトークスクリプトになっているか確認します。
- 商品やサービスの特性を端的に記載できているか
- データを利用して客観的に特性を説明できているか
- 顧客の知らない情報を提供できているか
- 信頼できる営業として感じてもらえる言い回しか
上記の内容はあくまで一例であるため、自社の製品やサービスにあった言い回しを検討し、トークスクリプトに記載していきましょう。
質問や行動パターンを網羅する
トークスクリプトには、会話相手からの質問とその回答を網羅しておくことで質の高い対応ができます。
トークスクリプトを守って会話しているときに、記載されていない質問を受けてしまうと回答に困ってしまうケースもあるでしょう。回答に困ってしまうと、急に自信のない話し方になったり、話に詰まってしまったりするものです。
会話相手は回答者の変化に敏感であり、変な対応をすると不安になってしまいます。
対応に困らないよう、トークスクリプトには多くの質問と回答を記載しておくべきです。多くの質問と回答を記載しておけば、自然な話し方のまま会話を続けられます。
トークスクリプト活用のポイント
トークスクリプト活用のポイントは、次のとおりです。
- 一方的な押しつけにならないように注意
- 必ず口に出してチェックしてみる
- 常にブラッシュアップを心掛ける
質の高いトークスクリプトを作成しても、うまく運用していかなければ大きな効果は得られません。活用のポイントを押さえ、トークスクリプトを運用していきましょう。
一方的な押しつけにならないように注意
仕事以前のマナーとして、会話においては相手を尊重することが大切です。
トークスクリプトも相手の立場に立って作成し、利用していかなければなりません。難しい専門用語や聞き取りにくい言葉や、曖昧な言い回しは避けてわかりやすく話すよう心掛けましょう。
一方的で押しつけがましい話し方は、嫌われやすいため十分注意してください。相手に寄り添った内容で作成すれば、押しつけるようなトークにはなりません。
必ず口に出してチェックしてみる
トークスクリプトの内容は、実際に声に出してチェックしましょう。
声の調子や抑揚のつけ方、会話の間の取り方などに気をつければ、書くときに気づかなかった改善点を発見できます。相手役を立てて録音しておき、繰り返し確認するのもいいでしょう。
録音した音声は客観的に聞けるため、自分の話し方の癖や問題点に気づけます。「相手の立場だったら、どう感じるだろう?」という視点に立てば、よりいっそう質の高いトークスクリプトを作成できるでしょう。
常にブラッシュアップを心掛ける
トークスクリプトは、「一度つくったら、それで終わり」というものではありません。
何度も繰り返し手を入れて、より洗練させる必要があります。
業務の中で「この言い方をしたら、ネガティブに受け取られてしまった」、「この言葉を言い換えたら、反応がよくなった」などと感じる場面もあるはずです。日々の業務で感じた内容を活かすためにも、必要に応じて改善を加え、よりよい内容へと仕上げていきましょう。
【テンプレート】トークスクリプトの例文
トークスクリプトは、使用するシーンで内容が変わります。ここでは、以下のシーンに利用できるトークスクリプトのテンプレートを紹介します。
- 受付から担当につないでもらうためのトークスクリプト
- アポイント獲得のためのトークスクリプト
- 顧客から情報を引き出すためのトークスクリプト
- 商談のクロージングをするためのトークスクリプト
ただし、上記はあくまでテンプレートであるため、自社にあった内容に変更しなければなりません。利用時には、必要に応じて内容を変更しトークスクリプトを作成してみてください。
受付から担当につないでもらうためのトークスクリプト
今回のケースでは、担当者に取り次いでもらうパートをトークスクリプトにしています。
「〇〇株式会社の□□と申します。▲▲部の◆◆様に取り次いでもらえますでしょうか?」
【不在の場合】
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【ご用件は?と聞かれた場合】
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【担当者が退職・転勤してしまっていた場合】
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上記のように在席、不在、退職の場合など多くの回答を想定して取り次いでもらえる道筋、今後担当者に会えるような道筋を立てます。
アポイント獲得のためのトークスクリプト
下記のケースは、相手の回答の種類を問わず、進めていけるように配慮したトークスクリプトです。
「先日は資料をご請求いただきありがとうございます。〇〇株式会社の□□と申します。送付させていただいた資料はご覧いただけましたでしょうか?」
【見た、見ていないの回答を問わずに進めていく】
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資料を見ていないという回答に対し、「それではまず資料を見ていただけますか?」と提案してしまうと会話が終了してしまうおそれもあります。どのような話であっても、進展できるようなトークスクリプトを考えるのも大切です。
顧客から情報を引き出すためのトークスクリプト
【顧客の抱える課題やニーズの確認】
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【達成すべき目標の確認】
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【BANTの確認】
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【購入意思の高さを確認】
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営業を進めるには、相手のニーズを正確に把握しどのように対処していくのか提案しなければなりません。対処するには多くの情報が必要であり、情報を引き出す流れを理解しておく必要があります。
なお、BANTとは「Budget(予算)」「Authority(決済権)」「Needs(ニーズ・需要)」「Time frame(導入時期)」の頭文字をとった略語です。営業するにあたって、確認しなければならない項目です。
商談のクロージングをするためのトークスクリプト
【クロージングの下準備】
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【決裁者へのアプローチ】
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【クロージングまでの道のりを確認】
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【クロージング内容の再確認】
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クロージングする際には、決断を促すための道筋に相手を乗せなければいけません。道筋を自分からつくっていければ、スムーズなクロージングが実現できます。
トークスクリプト作成時の注意点
トークスクリプトを作成する際には、以下の点に注意しましょう。
- 豊富なノウハウをもつ従業員が作成する
- 目的・ポイント・注意点を記載する
- トークの分岐点を明確にする
注意点を押さえてトークスクリプトを作成すれば、質の高いトークスクリプトが完成するはずです。
豊富なノウハウをもつ従業員が作成する
豊富なノウハウをもつ従業員が作成すれば、質の高いトークスクリプトが完成します。
トークスクリプトを作成する際には、会話相手からの質問と回答を想定しなければなりません。しかし、経験のない従業員では、そもそもどのような質問がくるのか想定しにくいものです。
質問の想定が甘いと網羅性の低いトークスクリプトになってしまい、会話相手の期待に応えられなくなってしまいます。
経験豊富な従業員にトークスクリプトを作成してもらい、多くの従業員に内容を確認してもらえれば網羅性の高いものが作成できます。網羅性の高さは、業務の効率化に大きく影響するため重要です。
目的・ポイント・注意点を記載する
トークスクリプトに目的やポイント、注意点を記載すれば、従業員の柔軟性を高めるのに役立ちます。
質の高いトークスクリプトを作成したとしても、想定外の質問や回答をされるケースがあります。記載のない話をされてしまうと、会話がぎこちなくなってしまうこともあるはずです。
しかし、目的やポイント、注意点を記載すれば、会話の基本方針を理解できます。基本方針を理解していれば、想定外の質問がきても対応すべき方向性を見失いません。
安定した会話につながり、無用なトラブルを引き起こす可能性を減らせます。
トークの分岐点を明確にする
会話の中で発生する分岐点を明確にしておけば、スムーズな会話を続けられるようになります。
トークスクリプトに多くの分岐点を記載すると業務の効率化につながるものの、書きすぎてしまうと内容が複雑になってしまいます。内容が複雑で理解しにくいトークスクリプトは、不自然な会話を生み出してしまうかもしれません。
トークスクリプトの内容を理解しやすくさせるには、分岐点を明確にしておかなければなりません。内容を確認する際に、一瞬で内容を理解できるように整理しておくことが大切です。
トークスクリプトを活用し成功した企業事例
トークスクリプトを利用している企業は多くあり、利用に成功している企業もあります。ここからは、トークスクリプトの作成・運用に成功している企業の中から、次の2社を取り上げます。
- 江崎グリコ株式会社
- Zillow
トークスクリプト作成・運用の成功事例を確認し、自社にどのように活かせるのか検討してみてください。
江崎グリコは、国民の心身の健康に貢献するために「栄養菓子グリコ」を製品化、1922年から大阪・三越での販売を開始した企業です。
連結従業員数5,000人を超えて、11拠点、19工場を擁し、売上高3,500億円を超える総合食品メーカーとなりました。
菓子やアイスクリーム、飲料など幅広い事業を手がけ、海外でも11ヵ国でビジネスを展開しています。「おいしさと健康」をコーポレートメッセージとして掲げ、「ココロとカラダの健康」の実現に貢献できる製品を提供し続けています。
江崎グリコは、マーケティングオートメーションツールAccountEngagement(旧Pardot)を活用し、法人ノベルティサービスの商談化率を高めるました。ウェブサイトからの高品質なリードを獲得し、成約率を向上させることに成功します。さらに、災害対策用備蓄食品の提案など、新たなビジネス分野への拡大も実現しました。この取り組みにより、Webサイト経由のリード全体の1/4を占めるまでに成長し、営業担当者の姿勢も前向きに変わりました。
事例2:人工知能とITツールで、飛躍的な自動化・効率化を実現
不動産および賃貸物件情報サービスを大規模展開しているZillow社は、アメリカで最大、世界的にもトップクラスの規模を誇っています。
同社は手軽な不動産売買を可能にするために、物件探しから契約、引越しに至るまでのプロセスをスムーズかつ簡単に行えるサービスを作り上げました。
Zillow社のシステムには、セールスフォースが提供する多くのテクノロジーが活用されています。たとえば、導入した人工知能の「Einstein」を活用し、全米の不動産業者のニーズを読み取り、どのようなアクションをとるべきか、優先順位をつけて実行できるようになりました。これは、日常業務の自動化と合理化に、大きく貢献しています。
また、1日に何千もの問い合わせが入り、他方では全国の不動産業者にインサイドセールスをおこなう同社では、電話によるコミュニケーションの効率化も重要な課題でした。そこで、「Sales Cloud」の一機能である「High Velocity Sales」を活用します。物件に関するあらゆる情報をひとつの画面に表示し、相手の疑問や不安を確実に払拭できる体制を整えることで、個人・法人に関係なく、電話営業の生産性を大幅に向上できました。
これまで、1日65~90件おこなうのが精一杯だった架電数を、150件以上にまで拡大でき、顧客との関係性を深めることにも成功しています。
トークスクリプトを活用し業務の質を向上させよう
トークスクリプトとは、顧客との受け答えをスムーズにするための台本です。
コールセンターや社内ヘルプデスクだけでなく、営業にも活用できます。トークスクリプトを利用すれば、会話相手とスムーズな話ができ、業務効率化や顧客満足度の向上を実現できます。
しかし、トークスクリプトの効果を最大限に引き出すには、作成や運用のポイントを押さえておかなければなりません。
しっかりとポイントを押さえ、質の高いトークスクリプトを作成していきましょう。
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