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SalesforceがAIを活用して、3ヶ月で5万時間分の業務効率化を実現した方法

※本記事は2024年5月23日に米国で発表された Customer Zero: How Salesforce Used Its Own Technology To Save 50,000 Hours of Working Time in One Quarter の抄訳です。本記事の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先されます。

編集注:セールスフォース・ジャパンでは本記事に記載のあるツールを日本語で使用している従業員が多数います。Einstein Chatbotのみ、英語で使用しています。


AI は、私たちの働き方を変えています。特に、人材戦略とAIを効果的に統合することは従業員と企業の双方に多大なメリットをもたらします。Salesforce では、従業員がAIの活用に関心を持っており、コアバリューの一つであるイノベーションがこの点においても実現されています。

Salesforceでは現在、従業員の生産性向上を促進するために 、50 を超える AI 搭載ツールを導入しています。

Salesforceでは現在、従業員の生産性向上を促進するために、50を超えるAI搭載ツールを導入しています。私たちは従業員からのフィードバックに基づき、またAI 委員会および CIO の フアン・ペレス(Juan Perez) と連携し、(1)目標設定の強化、(2)日常業務の自動化、(3) 情報の迅速な収集、(4) サポートの合理化、という4つの領域を支援するよう設計された全社的ソリューションに優先的に取り組みました。これにより、エンプロイーサクセス(ES) チームと IT チームは、より複雑なタスクに集中できるようになりました。 

Slackアプリの「Einstein」により四半期で 5万時間を節約

今年初めには、Salesforce の従業員の日常業務を支援するため、 AIを搭載した Slackアプリである「Einstein」を導入しました。これは、会議のスケジュール設定や概要作成、一般的な質問への回答、オフサイトの計画立案などに役立ちます。

Slack Workforce Lab の最新の調査によると、デスクワーカーの仕事の41%は、「価値が低く、反復的、または中核的業務への貢献度が低い」タスクに費やされていることがわかっています。Slack に直接組み込まれたこのアプリは、従業員がより価値の高い仕事にエネルギーを投下させるのに役立っています。

このアプリは四半期で約 37万件のクエリを処理し、アプリを使用した従業員はわずか 3 か月の間に合計 5万時間を節約できたと推計しています。 

ウェブ上で単一のシームレスなデジタルワークプレイスを構築する「BaseCamp」

ガートナーの最近の調査によると、「デジタルワーカーの47%が、仕事に必要な情報やデータを見つけることに苦心している」ことがわかりました。Salesforce では、これが生産性の妨げにならないようにしたいと考え、「Basecamp」を作成しました。 

BaseCamp は、Salesforce の従業員がサポートを得たり、ニュース、イベント、タスク、トレーニングを検索したりするための単一の場所となり、すべて従業員の勤務地や属性に基づいてパーソナライズされます。 

BaseCamp は、 Experience CloudEinstein が生成した回答を備えた Unified Knowledge を搭載しており、AI を使って複数の情報リポジトリを横断的に検索し、例えば「紛失した社員証を交換するには?」といった従業員の質問に対する回答を生成します。また、従業員がサポートを必要とする場合は、同じインターフェイスからチケットをあげることができるため、コンテキストスイッチ(文脈の切り替え)にかかる業務が削減され、より迅速に回答を得ることができます。 

BaseCamp は、AI を搭載した「Ask Concierge 」アプリ*で得られた生産性向上の経験を基に構築されています。このアプリは、88,000 件を超えるリクエストを解決し、問題解決にかかる時間を平均 48 時間からわずか 30 分に短縮。生産性を大幅に向上させました。

Einstein を活用した V2MOM により、ビジネス目標に向けたより深い連携が実現

Einstein は、Salesforce で最も重要な目標管理プロセスの 1 つである V2MOM も変革しています。V2MOM (ビジョン、価値、方法、障害、基準) は、私たちの年間のビジネスプランです。これにより、従業員は自分に何が期待されているか、自分のパフォーマンスがどうかを把握し、成果を上げ、報酬を得ることができます。

現在、Einsteinで強化された V2MOM ツールにより、従業員は明確で測定可能な目標の設定を支援するデジタルアシスタントを利用できます。従業員が Salesforce 上で構築された V2MOM ツールにログインすると、各自のビジョンと目標を Einstein を用いて入力することができ、自分のマネジメントラインの V2MOM に基づいた計画の作成に役立ちます。

その結果、組織全体でより深いレベルの連携が実現し、ビジネス目標をより早く達成できるようになります。このリリース以来、従業員の 85% が新しい Einstein V2MOM 機能を使用して、目標設定を強化しています。

Einstein を組み込むことで、テクニカルサポートとメールへの依存度が 50% 削減され、セルフサービス率は 93% になりました。Einstein Chatbot が質問の 88% を解決しています。

Experience Cloud で新入社員のオンボーディングを効率化

当社では、新入社員ができるだけ早くサポートを受け、生産性を向上できるようにしたいと考え、Experience Cloud 上にサイトを構築し、新入社員が福利厚生情報、タスク、クイックリンクにアクセスして Salesforceでのジャーニーを開始できるようにしました。Einstein が組み込まれたことで、テクニカルサポートやメールへの依存度が 50% 削減され、セルフサービス率は 93% になりました。Einstein Chatbot が質問の 88% を解決しています。 

 

人と企業の繁栄に貢献するAI

成功には人AI が必要です。Salesforce の従業員は、AI によって反復的なタスクをボットに任せることができるため、価値とやりがいがあり、より意義のある仕事に集中することができます。これは従業員にとってだけでなく、ビジネスにとっても良い効果をもたらします。

 *Salesforceで導入している検索可能なナレッジ ベースとチケット システム。従業員が自然な形で質問を入力することができ、従業員の国や地域固有の適切な回答が生成される。


詳細情報:

  • Slack Workforce Lab による職場での AI に関する研究についてはこちら
  • SalesforceのAIについてはこちら
  • SalesforceがAIを使って従業員体験を変革している方法についてはこちら(英語)。
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