エージェンティックAIに不可欠な、複数の異なるソースからのデータをシームレスに接続し調和させるData Cloudの能力が評価要因
※本記事は2025年1月13日に米国で公開されたSalesforce Named a Leader in Latest IDC MarketScape Customer Data Platforms Evaluationsの抄訳です。本記事の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先されます。
米国Salesforce(以下、Salesforce)は、International Data Corporation(IDC)が発表した最新のIDC MarketScapeの2つのカスタマーデータプラットフォーム(CDP)市場評価において、リーダー企業に選出されたことを発表しました。
IDC MarketScapeの「Worldwide Customer Data Platforms Focused on B2B and B2C Users 2024–2025」ベンダー評価レポートでは、SalesforceのData Cloudの成長と展開、AIの活用、データガバナンス、Salesforce PlatformとData Cloudの統合、データ駆動型の予測AIおよび生成AI、そしてデータスキーマと暗号化における強みが高く評価されました。
両レポートのダウンロードはこちら(英語)から。
Salesforceが、IDC MarketScapesの「Worldwide Customer Data Platforms Focused on B2B & B2C Users 2024-2025」においてリーダー企業として評価されました。
同レポートではData Cloudについて次のように言及されています。「Data Cloudは統合された顧客データをAgentforceに提供します。これにより、生成AIエージェントがコンテキストを理解した上で作業を行い、手動業務や反復的な業務を自動化することで、エージェンティックAI体験をもたらすことが可能になります」
Data Cloudは統合された顧客データをAgentforceに提供します。これにより、生成AIエージェントがコンテキストを理解した上で作業を行い、手動業務や反復的な業務を自動化することで、エージェンティックAI体験をもたらすことが可能になります
IDC MarketScapeレポート
Data Cloudは、Agentforce向けのコンテキスト認識型インサイトを構築・展開する際の技術的な障壁を取り除き、企業が自社の全データをかつてないほど容易に活用できる環境を提供します。これにより、チームは短時間でコンテキストを反映したインテリジェントなAgentforceのインタラクションを実現し、ビジネスに実質的なインパクトをもたらすことが可能になります。さらに、データ統合や取得にかかるコストを大幅に削減しながら、効率的な運用をも実現します。
進化するB2Cのニーズに対応する新たなCDPの必要性
近年、CDP市場は大きな変革を遂げており、その背景には消費者ニーズの変化があります。現代の消費者は、あらゆるチャネルで高度にパーソナライズされた体験を求めており、B2C企業は、ビジネスを推進するために、顧客データを統合し活用できるCDPテクノロジーを必要としています。
IDCのデータによると、B2C市場におけるCDPの導入を推進する主な要因は、複数のチャネルにまたがる一貫性のあるリアルタイムな顧客エンゲージメントの実現に対するニーズです。しかし、従来のCDPは、企業全体やサードパーティのデータリポジトリからデータやメタデータを見つけ、統合し、アクセスし、活用することに課題を抱えていました。また、マーケティング、セールス、カスタマーサービス、コマースなど、さまざまなビジネス領域で顧客体験をパーソナライズする共通のプラットフォームが欠如しており、その結果、企業は顧客の購買プロセスにおいて、パーソナライズされた商品レコメンデーション(英語)、ターゲットを絞ったオファー、タイムリーなコミュニケーションを提供することが難しくなっていました。
IDC MarketScapeレポートによると、急速に変化する消費者の嗜好や行動、データ収集と活用の透明性に対する要求の高まり、さらには厳しいマクロ経済環境が、B2CおよびB2B企業にとって大きな課題となっています。企業は、多様で多世代にわたる顧客層のニーズに応えなければ、競争力を失うリスクに直面しています。
B2C企業が顧客との関係を強化し、具体的なビジネス成果を生み出すためには、CX戦略全体とCDPテクノロジーの整合、顧客データの価値の適切な測定および強力なデータとAIガバナンスが必要となっています。
B2B企業が求めるシームレスなオムニチャネル体験
IDCの調査によると、B2B企業にとってCDPは、従来のサイロ化されたシステムを統合し、CRM、マーケティングオートメーション、コンテンツ管理などの一貫性を確保するために不可欠な存在となっています。実際、ITリーダーの81%が「データのサイロ化がデジタル変革の妨げになっている(英語)」と指摘しています。特にB2B領域では、高度なデータモデリング機能、商談レベルでのセグメンテーション、階層構造、スコアリングなど、より高度なCDPの活用が求められています。
さらに、生成AIの普及が進む中、B2B企業はCDPに対して、業界特有のデータや知識を組み込んだ機能を期待しています。これにより、より深いインサイトを得るだけでなく、顧客とのエンゲージメントをより意義のあるものにすることが可能になります。
Data Cloudの優位性
Salesforceは、最新のIDC MarketScapeレポートがData Cloudの重要性を認識していると考えています。Data Cloudは、Salesforce Platformと統合することで、オートメーション、AI、リアルタイムデータの力を最大限に活用するための基盤となります。さらに、組み込み型のAIや生成AI機能により、B2B企業は、マーケティング、営業、カスタマーサービスなどの領域で、顧客体験のパーソナライズやリアルタイム分析を実現できます。
IDCによるB2Cユーザー向けカスタマーデータプラットフォームに関するMarketScapeレポートでは、次のように述べられています。「Salesforceは、共通のメタデータレイヤー上にData Cloudを構築し、それをSalesforce Platformに完全に統合しました。また、ゼロコピー連携を活用することで、Data Cloudの統合データを、ガバナンスやセキュリティポリシーに基づいてSalesforceアプリケーションへと流れ込ませることが可能になります。これにより、企業はAIを活用したセグメンテーション、顧客の獲得と維持、オムニチャネルでのエンゲージメントを実現し、顧客を360度の視点から把握できるようになります」
Data Cloudは、企業が顧客の高まる期待に応え、より高度にパーソナライズされた体験を提供できるよう支援します。このプラットフォームを活用することで、企業はあらゆる瞬間において顧客が本当に求めているものを理解するためのデータを収集することが可能になります。さらに、Data Cloudは、企業がAgentforceを活用して構築している次世代の自律型AIエージェントに、この重要な情報を供給する仕組みを提供しています。実際に、アデコグループ(英語)、FedEx(英語)、Wyndham(英語)、Air India(英語)などの企業が、デジタル労働力の無限の可能性を引き出すためにData Cloudを導入しています。
FedExのソリューション&セールス担当SVPであるマーク・コロンボ(Mark Columbo)氏は、次のように語っています。「当社のビジネス顧客は、私たちが彼らのニーズや私たちとの関係性を深く理解していることを期待しています。現在、セールスとマーケティングの連携が格段に向上しており、それを可能にしているのがData Cloudです」
詳細情報:
- IDC MarketScapeレポートのダウンロードはこちら(英語)。
- Data Cloudの詳細はこちら。
- Data CloudがAgentforceをどのように強化しているかについてはこちら。
- AgentforceとData Cloudの顧客事例はこちら。
- Data Cloudのリソースはこちら(英語)。
- Datablazer Communityへの参加はこちら。
- Agentforceにとって非構造化データが重要な理由についてはこちら(英語)。
- AIエージェントの詳細はこちら。
- Data Cloudのゼロコピー統合の詳細はこちら(英語)。
出典:「IDC MarketScape: Worldwide Customer Data Platforms Focused on B2B Users 2024–2025 Vendor Assessment」(#US50514223、2024年12月)および「IDC MarketScape: Worldwide Customer Data Platforms Focused on B2C Users 2024–2025 Vendor Assessment」(#US51778724、2024年12月)IDC MarketScapeのベンダー分析モデルは、特定の市場におけるテクノロジーやベンダーの競争力を包括的に評価することを目的としています。この調査では、定量的・定性的な評価基準に基づいた厳格なスコアリング手法を採用し、各ベンダーの市場におけるポジションを視覚的に示します。評価基準として、短期的な製品力、市場戦略、事業遂行能力を測る「Capabilitiesスコア」と、3〜5年のスパンで顧客ニーズに対する戦略の適合度を評価する「Strategyスコア」が用いられます。また、アイコンの大きさは各ベンダーの市場シェアを示しています。
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