第2章:ビジネスプロセスを刷新
パートナーや顧客とのやり取りを改善する方法を学びましょう。
長年、製造業者は、注文管理や、製品、価格、注文、仕様などの情報へのアクセスが分断されたシステムに依存してきました。長い歴史があるからこそ、パートナーや顧客、さらには従業員の視点から連携することが困難であると言えます。前述の取り組みを実施することで、従業員とパートナーによるエンドカスタマーへのサービスがどれほど容易に向上できるか、想像してみてください。 あらゆるやり取りが体験になります。やり取りをそれぞれ検証し、それらがビジネスをどのように成長または縮小させるのかを評価することが重要です。次のような指標を考慮しましょう。
- かつてチャネルや収益のパフォーマンスに注目していた営業担当者が、チャネルとエンドの顧客満足度指標を活用できるようになる
- 需要と消費にもとづいてリアルタイムで下された計画の意思決定により、恩恵を受けることができる(例:リードタイムの15~25%の短縮)
- 優れた営業および業務プロセスにより、カスタマーサービスが2~5%改善する
やってみる:やり取りを改善する
パートナーや顧客の声に耳を傾けましょう。不便だったことや、分断された体験の例を話してくれるでしょう。チームが一丸となって、どのようにしてこれを解決できるかを話し合い、ジャーニーで優先すべきことの共通認識を形成しましょう。この鍵となるのは、1つのタッチポイントから始めることです。これにより、チームがこれに取り組むための対応能力と時間を確保できるようになります。 最近、顧客から製品の問題に関する電話を受けたことがあれば、顧客の立場に立って、顧客が何を、いつ、なぜ望んでいるのかを想像しましょう。適切なデータがあれば、営業および業務プロセスに顧客や市場の需要を正確に反映できます。すべてのチームが同じデータを使用して、意思決定を下すようにしましょう。たとえば、実際に製品に破損が発生する前に、破損のリスクがあることをフラグ付けしておき、問題を先回りしてトラブルシューティングするなどです。1つの体験を改善する方法を見つけたら、次の体験に取り組みます。この作業を繰り返していきます。
現状...
- 製品中心
- サプライチェーンの最適化
- 後手に回った顧客エンゲージメント
- 昔ながらの対面でのやり取り
- 取引上の体験
- 標準化を通じた拡大
目標...
- パートナーおよび顧客中心
- 顧客体験の最適化
- 先回りした顧客エンゲージメント
- バーチャル販売の再定義
- つながりのある顧客およびチャネル体験
- 広範囲にわたるパーソナライズされた1対1のジャーニー
次の項目:第3章:エコシステムを中心に考える
成功は、従来の部門固有のアプローチから脱却できるかどうかに懸かっています。部門ごとの縦割りから、部門横断的なコラボレーションへ移行する方法を学びましょう。