インバウンド営業とは?手法や売上の作り方、アウトバウンド営業との違い

 
2023.2.24

インバウンド営業(インバウンドセールス)は顧客からのお問い合わせ・資料請求などをキッカケとして行う営業活動のことで、「プル型営業」とも呼ばれます。本記事ではインバウンド営業の意味や方法、アウトバウンド営業との違いについて解説します。

また、インバウンド営業においては、マーケティングの強化が必要不可欠です。多くのマーケターが見逃しているBtoBデジタルマーケティングの『勝ちパターン』にて、まず初めに取り組みたいマーケティング手法をまとめていますので、ぜひこちらの記事の内容とあわせてご活用ください。

 
 
 
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なぜ「インサイドセールス」が注目を浴びているのか、なぜ強い営業組織をつくるために有用なのか。「従来の営業スタイルが抱える4つの思い込み」から紐解きます。

インバウンド営業とは

インバウンド営業(インバウンドセールス)は「プル型営業」とも呼ばれる、受け身型の営業スタイルです。

有益な情報を発信し続けることで見込み顧客の興味を引き出し、自社製品・サービスの購入に繋げるインバウンドマーケティングとセットで考えることが一般的です。

インバウンド営業は、インバウンドマーケティングによって獲得した「顧客からの能動的な行動」をキッカケとして営業活動を進めます。能動的な行動とは、具体的に以下のようなものが挙げられます。

  • ホワイトペーパーのダウンロード
  • ウェビナーへの参加
  • ホームページからの問い合わせ など

この時点で、まだ顧客の多くは商品等に強い興味を抱いているわけではありません。そのため、引き続き有益な情報を発信(顧客育成)することで、さらに見込み顧客の興味を引き出します。

そして、最終的に自社の商品・サービス購入に繋げるのがインバウンド営業の流れです。

インバウンド営業は、売れる営業チームに組み込まれているスタイルであり、そのようなチームの取り組みを取り入れる余地が大いにあります。「セールス最新事情 売れる営業チームは何をしているのか?」にて、営業組織の強化における課題や展望をまとめているため、ぜひ参考としてご覧ください。

 
 
 
セールス最新事情
売れる営業チームは何をしているのか?
 
本資料は、企業が生産性と効率を高めることで、どのように成果をあげているか明らかにします。資料をダウンロードして、ぜひ今後の業務にお役立てください。

アウトバウンド営業との違い

インバウンド営業に対して、アウトバウンド営業(=プッシュ型営業)というものがあります。アウトバウンド営業は、企業側から顧客に働きかける営業スタイルです。具体的には、以下のような手法で顧客にアプローチします。

  • 飛び込み営業
  • テレアポ
  • ダイレクトメール

以下に、インバウンド営業とアウトバウンド営業の特徴の違いをまとめました。

 
  インバウンド営業
アウトバウンド営業
営業対象 接点のある人 接点のない人
きっかけ 顧客の行動が起点 営業が起点
手法 ブログやSNSでの情報発信
ウェビナーの開催
展示会への出展
メールマガジンの発行
プレスリリース
テレアポ
ダイレクトメール
営業メール
飛び込み営業
目的 情報提供
商品・サービスに興味を持ってもらう
商品・サービスを購入してもらう
受注までの期間 長期間 短期間

インバウンド営業が相手側から何らかの能動的な行動が起きた後に行われるのに対し、アウトバウンド営業はまったく接点のない状態で企業側からアプローチを進めます。

つまりアウトバウンド営業では、営業活動そのものが顧客と繋がる最初の起点となるのです。そうした特徴から、それぞれ手法が大きく異なります。

また、アウトバウンド営業は商品・サービスの購入を目的として展開されますが、インバウンド営業は情報提供によって興味を引き出すことが主たる目的。そのため、アウトバウンド営業に比べてインバウンド営業は長期的な活動になります。

インバウンド営業が必要とされる理由

では、なぜインバウンド営業が必要とされているのでしょうか。その背景には、インターネットの普及が挙げられます。これまで顧客は、購買行動時の情報の多くを営業担当者から直接収集していました。

しかし現在は、そうした情報を顧客はインターネットから容易に入手できるため、営業担当との対面はその確認作業になっているのです。

また、インターネット検索はもちろん、SNSなどでも欲しい情報がいつでも収集可能となり、商談前の情報収集力はかつてよりも遙かに成熟しています。そのため、多くの企業がマーケティング活動を行い、お問い合わせ(インバウンド)の促進に降り組んでいるのです。

インバウンド営業のメリット・デメリット

インバウンド営業には、メリットとデメリットの両面が存在します。以下で、それぞれ具体的にご説明しましょう。

メリット

インバウンド営業のメリットには、以下のようなものが挙げられます。

  • 効率的な営業活動が可能
  • 営業のスキルに依存しない
  • 潜在的なニーズを発掘できる

インバウンド営業では、闇雲に訪問営業したり、電話をかけたりといったことはしません。自社製品・サービスに興味を持つ見込み顧客に対してアプローチをかけるため、非常に効率的な営業活動が行えます。

また、SFAなどの営業ツールの活用により、これまでの顧客情報や営業担当の案件データを蓄積・分析することで、組織の営業スキルを標準化し、属人化を避けて全体の底上げが可能になります。

長期的なアプローチと営業データの蓄積により、顧客情報が潤沢になった結果、顧客の潜在的なニーズを発掘しやすくなります。潜在ニーズが明確になっていることで、具体的な商談等に進んだ際にも成約率の向上が見込めます。

デメリット

インバウンド営業には、以下のようなデメリットが考えられます。

  • 成約に至るまで時間がかかる
  • コンテンツの用意にコストがかかる
  • ターゲット層が限られる

インバウンド営業は長期的に顧客からの関心を引き出し、最終的に成約へと繋げます。すぐに成果が出るわけではなく、ある程度の時間が掛かる点はデメリットと言えるでしょう。

また、顧客に対する情報提供が主となるため、そのコンテンツを用意しなくてはなりません。外部に委託すれば外注費が必要ですし、社内対応でも人的コストが発生します。

なお、インバウンド営業は相手からの能動的な行動があって、初めて営業活動が始まります。その接点はインターネットやSNS等となるため、ターゲットは自社に興味を持った見込み顧客に限られます。

そのためにも、自社製品やサービスに対して購買が期待できる層の分析やその層に訴求するためのコンテンツが重要と言えるでしょう。

インバウンド営業の方法、始め方

インバウンド営業の代表的な手法と、その始め方について解説します。

1)明確なペルソナを設定する

まずは、自社にとって顧客となるペルソナを明確に設定します。個人であれば年齢・性別・職種・所得・地域・世帯状況など、企業であれば社員数・売上規模・業種・地域など、詳細な項目から設定することが大切です。

2)ペルソナに合わせたコンテンツを設計する

次に、設定したペルソナの抱いている課題や行動の仮説を立てます。それに合わせて、発信する内容やチャネルを決めましょう。

このとき、ペルソナが見知らぬ通行人から顧客になるまでのフェーズに、チャネルや発信内容を当てはめていくことでカスタマージャーニーマップが埋まり、より顧客の理解が進みます。

カスタマージャーニーマップについてもっと知りたい方は下記の記事をご覧ください。

3)コンテンツを作成・提供する

ペルソナの課題や求める情報に合わせたコンテンツを作成し、適したチャネル、適したコミュニケーション手法で発信をします。代表的なチャネルの例は以下の通りです。

  • オウンドメディア(自社Webサイトやブログなど)
  • SNS
  • ウェビナー(オンラインセミナー)
  • メールマガジン

上記のほか、対面でのセミナーや展示会なども手法として挙げられます。また、例えばオウンドメディアでの発信情報をSNSで拡散するなど、チャネルを組み合わることも可能です。

ターゲットによって情報収集に用いるチャネルが異なるため、ペルソナに応じて十分な検討が求められます。

※参考資料

4)自社の商品・サービスに至るまでの導線を設計する

オウンドメディアなどを通じて提供した情報コンテンツからペルソナが自社の商品やサービスへ興味を持ち、能動的な行動に至るような導線設計を行います。能動的な行動とは、例えば以下のようなものです。

  • 問い合わせ
  • 資料請求
  • ホワイトペーパーダウンロード

せっかく情報コンテンツがターゲットに届いても、能動的な行動に至らなければ、その後の営業活動が展開できません。その行動によって何が起きるのか、それがターゲットにとってどんなメリットをもたらすのかを分かりやすく伝えましょう。

※参考:10分で学ぶシリーズ~顧客とつながるカスタマージャーニーの価値と実現方法~

5) 社内の体制を整える

インバウンド営業では、クイックレスポンスが重要です。顧客からのアクションにすぐ対応できる体制を構築する必要があります。そのため、具体的には以下のようなことを検討・調整しておきましょう。

  • マーケティング部門と営業部門の連携
  • SDR(反響型)インサイドセールス部門の導入

顧客の購入意欲が高まった段階で、マーケティング部門から営業部門へと役割が引き継がれます。円滑な営業活動を進めるうえでは、両部門における綿密な連携が欠かせません。

また、リード/見込み顧客からの問い合わせに即時対応するために、SDR(反響型)インサイドセールス部門を設けておくと良いでしょう。

SDRは、BDR(新規開拓型)とともに語られるセールスチームの1つです。インサイドセールスについてもっと知りたい方は下記の記事もご覧ください。

インバウンド営業で売上を上げるには

インバウンド営業の成果を最大化させるためのポイントについて解説します。
特にマーケティング部門と営業部門の情報共有、および連携が取れていることが大切です。これが不十分だと適切な営業活動が行えないほか、情報の確認等に手間取ってしまい機会損失に繋がります。

営業支援ツールの活用

インバウンド営業を導入するなら、SFA(営業支援ツール)の活用がおすすめです。

特に営業活動を効率化させるためには、SFAおよびMA(マーケティングオートメーション)システムの間で、リアルタイムにデータ共有すると効果的でしょう。

これを実現できるのがSales Cloudです。下記からデモ動画で実際に何ができるのか、どのように営業の課題解決を進めるべきなのかを詳しくご覧いただけます。

 
 
 
2分でわかる!営業活動をどこからでも可能にする世界No.1のSFAツールSales Cloudとは?

インバウンド営業は、顧客の能動的な行動をキッカケに営業活動を展開し、長期的なアプローチで興味を引き出します。

インバウンド営業が力を発揮するには、マーケティング部門と営業部門の連携を強化し、SDR(反響型)インバウンドセールス部門の導入が重要です。

そして売上拡大を目指すなら、SFAツールの活用も欠かせません。営業の課題解決に向けて、ぜひインバウンド営業の導入を検討してみてください。

 
 
 
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『マーケティング最新事情』レポート(第8版)
 

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