インサイドセールスとは?基礎知識や役割、成功事例など詳しく解説

 
最終更新日:2025.6.3

インサイドセールスとは、電話やメール、オンライン商談など非対面の手法で見込み客にアプローチし、営業活動を行う手法です。顧客のもとに足を運ぶ営業(フィールドセールス)とは異なり、担当者は内勤で効率的に営業を行えます。

外勤では赴けなかった遠隔地の見込み客へのアプローチも可能となり、全国あるいはグローバルに顧客を獲得が見込めるでしょう。

さらにインサイドセールスによって「売上に占める紹介率が30%から50%を達成することは十分に可能だと目標設定した事例」があるほど、取り組み方次第で事業に大きなインパクトをもたらします。

本記事では、インサイドセールスによって事業に大きな影響を与えるために必要な基礎知識や組織の作り方、ポイントを解説します。

本記事の要約

インサイドセールスとは、電話やメールなどの非対面ツールで、顧客のもとへ行かずに効率的に行う営業活動です。遠隔地の顧客にもアプローチでき、全国・グローバルな顧客獲得や、取り組み次第で効率の大幅向上も期待できます。

インサイドセールスには、営業効率化や範囲拡大、コスト削減のメリットがある一方、組織体制構築や信頼関係構築に課題もあります。インサイドセールスの成功には、明確なミッションの設定や適切な人材配置、KPI設定などが重要です。

また、SFA/CRMなどのツールを活用すれば、インサイドセールス業務効率化が図れます。インサイドセールスは、効率的な営業活動と事業成長につながる有効な手段です。

 
 
 
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・営業は1人で全部を担当するものだ
・目の前の案件を追いかけるのが当たり前
・営業は結果─プロセスは評価できない
・営業は現場で育てるのが一番

インサイドセールスとは

インサイドセールスとは、見込み客(リード)に対して、電話やメール、Web会議システムなどの遠隔コミュニケーションツールを使って行う非対面の営業活動のことです。内勤営業やリモートセールスとも呼ばれます。

顧客のもとへ直接訪問する従来の営業スタイル(フィールドセールス)とは異なり、オフィスにいながら効率的かつスピーディーに顧客へアプローチできるのが大きな特徴です。また遠隔地の見込み客にも働きかけることが可能となり、全国・グローバルへと営業活動の範囲が広がり、新規顧客の獲得につなげられます。

フィールドセールスとの違い

インサイドセールスとフィールドセールスは、営業形式と得意分野に違いがあります。
 
  インサイドセールス フィールドセールス
営業形式
非対面(電話、メール、Web会議など) 対面(顧客先訪問)
得意分野 ・見込み客の育成
・アポイントの取得
・成約の獲得
・複雑な提案や価格交渉

フィールドセールスとは、外勤営業や訪問営業と呼ばれる営業方法で、顧客先に赴いて対面で行います。顧客と直接顔を合わせることで、商品やサービスの魅力を伝えやすく、その場で疑問を解消できるため、最終的な契約獲得に強いのが特徴です。

ただし、最近ではフィールドセールスでもWeb会議システムを活用したオンラインの商談が増えています。

一方、インサイドセールスは、短期間で多数の見込み客にアプローチし、関係を構築したり質の高いアポを獲得したりするのが役割です。

いまから始めるインサイドセールス』で詳しく解説していますが、理想はこれら2つの営業手法を掛け合わせることです。見込み客の育成やアポの獲得をインサイドセールスで行い、商談・クロージングをフィールドセールスで行うことで、営業プロセス全体を効率化し、成約率を高められます。

以下の記事では、インサイドセールスとフィールドセールスの違いをより詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。

テレアポとの違い

テレアポ(テレフォンアポイント)とは、電話による営業活動のことで、インサイドセールスの営業方法のひとつです。見込み客の育成やアポイントの獲得を目的とし、電話を通じて有効商談の種を育てることが可能です。

インサイドセールスは単にアポを取るだけでなく、見込み客のニーズを引き出し、情報提供を通じて関係性を深め、商談につながる可能性の高い質の高いアポを生み出すことを目指します。

企業によっては、営業部門ではなくコールセンター部門が役割のひとつとして担っていることもあります。

以下の記事では、インサイドセールスとテレアポの違いをより詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。

インサイドセールスの役割

インサイドセールスは、マーケティングやフィールドセールスと分業した場合、次の役割を担います。

  • 適切な初動対応を行う
  • MQLからSQLに絞り込み営業に引き渡す
  • 顧客の声を各部門に届ける

現在、マーケティングやインサイドセールスがこれらの役割を担っている場合は、インサイドセールスを始める際に役割と業務を移行するとよいでしょう。

以下の記事でも、インサイドセールスの役割を解説しているので、参考にしてください。

適切な初動対応を行う

インサイドセールスは、多くの場合、顧客が企業と最初に接する窓口となります。そのため、顧客の状況や課題を正確に把握し、最適なコミュニケーションを取ることが求められます。

役割を果たすためには、顧客の悩みや課題など状況を把握したうえで、最適なコミュニケーションが必要です。その後、課題を解決するためのルートを提示したうえで、コンテンツの提供やセミナーの案内など、次のステップへ導きます。

顧客に寄り添い、ニーズに合ったアプローチをかけることで、一方的な売りこみ型の営業だとこぼれ落ちてしまう顧客の心をつかみ、信頼関係を築くことが可能です。

MQLからSQLに絞り込み営業に引き渡す

インサイドセールスは、見込み客を質によって見極め、営業に渡すのも重要な役割です。MQLとSQLの意味は、次のとおりです。
 
語句 説明
MQL(Marketing Qualified Lead) ・マーケティング部門が育成した有望な見込み客のこと
・ホットリードとも呼ばれる
SQL ・受注確度が高い見込み客のこと
・成約につながりやすいため重点的に営業をかける

インサイドセールス部門は、マーケティング部門から引き継いだMQLのなかからSQLを絞り込み、営業部門へ引き渡します。その結果、営業部門はより受注確度が高い見込み客にフォーカスしてアプローチできるようになり、業務効率や生産性が向上します。

役割を果たすためには、「どのような状態の顧客をSQLとするか」という基準を明確化し、MA(マーケティング・オートメーション)などを使って見込み客の行動や属性をスコアリングし、客観的に分類することが有効です。

顧客の声を各部門に届ける

インサイドセールスは、顧客と直接対話する最前線にいるため、製品やサービスに対するリアルな意見や要望を収集しやすい立場にあります。

たとえば、セミナーやコンテンツへの反響が大きい顧客はマーケティング部門へ引き渡し、MQLの育成につなぐことが可能です。

インサイドセールスで、顧客ごとの異なるニーズを正しくキャッチし、各部門へ適切に振り分けることで、顧客満足度の向上や成約後の顧客の成功(カスタマーサクセス)までのルートを最短化できるでしょう。

インサイドセールスの3つの成功事例

ここでは、インサイドセールスの成功事例を3つ紹介します。

  • 事例1.インサイドセールスとフィールドセールスの分担で受注率拡大
  • 事例2.マーケティングでインサイドセールスの効果を実感
  • 事例3.インサイドセールスで獲得したデータを一元管理して顧客とのつながりを強化

インサイドセールスを導入したあとのイメージがわかない方は、ぜひ参考にしてください。

事例1.インサイドセールスとフィールドセールスの分担で受注率拡大

eラーニングサービス「派遣のミカタ」を提供する株式会社manebiでは、部門間での情報共有が万全ではなく、引き継ぎが不十分なまま顧客へアプローチしてしまうケースがありました。

そこで『Sales Cloud』を導入し、Salesforceの支援のもとフィールドセールスとインサイドセールスで役割分担と業務フローの構築を行いました。フィールドセールスでは、短期間でクロージングに至るとともに、集中できるようになったことで、30日以内の受注率が30%も増大。

インサイドセールスが太鼓判を押した案件を引き継いでいるという認識から、自信をもってフィールドセールスを行えるようになったといいます。

事例:株式会社manebi | 「派遣のミカタ」1,000社導入に向けて営業体制の変革が課題に

事例2.マーケティングでインサイドセールスの効果を実感

株式会社栃木建築社は、人口減少に伴う住宅市場の縮小に危機感を抱いていました。

市場規模の変化に対応し、生き残っていくために、既存顧客や失注した顧客を対象としたアプローチに注力する「顧客生涯密着型営業」に取り組むことにしました。

これを実現する手段として『Sales Cloud』を導入。顧客を生涯にわたってフォローしていくために必要な顧客や商談に関する情報が『Sales Cloud』に一元化されました。

また、『Account Engagement (旧Pardot)』を連携し、ワークフローに沿ってメールや電話を使った営業を続けた結果、イベントへの集客につながっており、インサイドセールスの効果を実感しています。

事例:株式会社栃木建築社 | 縮小する住宅市場で勝ち抜くため”顧客生涯密着型経営”を志向

事例3.インサイドセールスで獲得したデータを一元管理して顧客とのつながりを強化

Sansan株式会社は、主なサービスとして、名刺管理から営業を強くする「Sansan」や名刺でつながる、ビジネスのためのSNS「Eight」、請求書受領から月次決算を加速する「Bill One」を提供しています。

クラウド名刺管理サービスのSansanは7,000以上の企業・団体に導入され、この市場での国内シェアは83.5%に達しています。

Sansan株式会社は、2011年からSales Cloudを導入し、営業やインサイドセールスなどで得た大量のデータを一元管理し、数々の戦略立案、事業改善を続けているのです。

同じくSalesforceのサービスで「Tableau」という大量のデータを集約し、営業やインサイドセールス、カスタマーサクセスが細かい顧客状況を確認できるようになりました。

大量のデータをツールによって集約して可視化することによって、生データが資産となりインサイドセールスなどが情報を活用・業務改善ができる状態となります。

事例:Sansan株式会社 | Salesforceを基盤にヒトとデータをつなぐ専門部署を新設しコミュニティーの可能性を追求

インサイドセールスの仕事内容

営業活動を3つのプロセスに分けた場合、インサイドセールスの仕事は主に以下の4つです。
 
仕事 内容
リードナーチャリング ・ステップメールの作成・配信
・フォロー架電
コンテンツ整備 ・ホワイトペーパーの作成
・事例記事の作成
・ノウハウ記事の作成
見込み客管理 ・見込み客の分析
・MAを使ったスコアリングによる見込み客の見極め
・部門への見込み客の引き渡し
アプローチ ・見込み客からのヒアリング
・見込み客へノウハウを提供
・オンライン勉強会の実施
いずれの仕事も、顧客が抱えている課題を解決するために行います。自社のサービスや商品を使って課題を解決してもらえるよう、見込み客を育成して受注確度を高めることが大切です。

インサイドセールスの種類

インサイドセールスは、アプローチ方法や目的によって大きく次の2つに分類できます。
 
インサイドセールスの種類 SDR
(反響型インバウンド)
BDR
(新規開拓型インバウンド)
目的 既存の顧客接点を通じて商談化につなげる 顧客接点のない新規顧客を開拓する
メインターゲット 中小企業 大企業
アプローチ方法 ・インバウンドコール
・メール
・ウェビナー
・アウトバウンドコール
・DM
・ターゲットアカウントへの個別提案
SDRとBDRの違いを理解し、自社のビジネスモデルや目的、ターゲットごとにアプローチ方法を変える、あるいは組み合わせて運用することで、高い効果を期待できます。

SDR(反響型インバウンド)

SDR(Sales Development Representative:反響型インバウンド)とは、Webでの資料請求や顧客からの問い合わせメールに対応するなど、既存の顧客接点を活かしてリードを商談化につなげる営業手法です。

オウンドメディアやブログ、SNSといった自社コンテンツを顧客接点としてインバウンドマーケティングを行い、そこで獲得した見込み客を商談化したうえで、フィールドセールスチームに引き渡す役割を担います。

インバウンドマーケティングで獲得した見込み客は、自社のコンテンツを見たうえで問い合わせや資料請求をしてきているため、すでにある程度自社に興味をもっている状態です。そのため、自社に興味がある見込み客の熱が冷めないタイミングで、コンタクトを取ることが求められます。

SDRは、意思決定プロセスや商談サイクルが短いため、意思決定まで時間がかかる大企業よりも中小企業の顧客に対して行うことで、スピーディーに契約を獲得できます。

ただし、単価が低くなりやすく、案件の継続率が低い課題があることから、多くの顧客を獲得するための活用が効果的です。

BDR(新規開拓型アウトバウンド)

BDR(Business Development Representative:新規開拓型アウトバウンド)とは、積極的なアプローチで顧客接点がない新規顧客を獲得する営業手法です。

最初から営業チームと協力し、ターゲット設定から行います。事業規模や相性を考慮し、セグメントに分けてアプローチをかけるのが役割です。

BDRはSDRと異なり既存の接点がないため、ゼロから関係を構築していく必要があります。商談化までに時間がかかり、長期的なアプローチが必要となる傾向があります。一方、1件あたりに割り当てられる時間が長くなるからこそ、顧客との信頼関係を築きやすく、単価や顧客の継続率、拡大提案率が上がりやすい点が魅力です。

そのため、意思決定までに時間がかかるものの客単価が高額になりやすい大企業に対して行うと大きな成果につながる可能性があります。

変化の激しい時代だからこそ、時間をかけて顧客との信頼関係を構築したうえで、大規模な契約や新規プロジェクトの提案を行うBDRが注目されています。

インサイドセールスを導入するメリット

インサイドセールスを導入するメリットは、大きく分けて次の3つです。

  • 営業活動を効率化できる
  • 営業範囲を拡大できる
  • コストの削減につながる

インサイドセールスの導入を迷われている場合は、メリットを踏まえて検討してみてください。

営業活動を効率化できる

インサイドセールスを導入すると以下が実現され、営業活動を効率化できます。

  • 1日あたりのアプローチを増やせる
  • 少人数でも多くのリードの育成を行える
  • 確度の高い商談に注力できる

インサイドセールスなら、少人数でもアプローチを増やせるようになり、人手不足に見舞われている企業でも、多様な働き方を実現できます。

また、フィールドセールスのみよりも商談確度が上がるため成果につながりやすく、担当者のモチベーションアップにもつながるでしょう。

インサイドセールスを導入することで、これまで以上に顧客に手厚くアプローチできるようになり、最適なタイミングで最適な提案ができるようになります。

参考:『いまから始めるインサイドセールス

営業範囲を拡大できる

インサイドセールスは、フィールドセールスでは足を運べなかった遠隔地域にもアプローチできるようになり、営業範囲が拡大します。

日本全国、グローバルにも対応できるようになれば、提供サービスやビジネスモデルの変革も必要となるでしょう。その結果、商品やサービスの改善につながり、顧客満足度や売上の向上など企業の成長につなげることが可能です。

コストの削減につながる

インサイドセールスは、フィールドセールスによる出張費や移動時間などのコストを削減したうえで、アプローチを増やすことが可能です。

あらかじめ、アプローチする対象を業種や企業規模などでフィルタリングしておくことで、より費用対効果を高められるでしょう。

インサイドセールスを導入する際のデメリット

多くのメリットがあるインサイドセールスですが、導入・運用にあたっては次の2つのデメリットも考慮する必要があります。

  • 適切に運用できる組織体制づくりが求められる
  • 対面のフィールドセールスよりも信頼されにくい

インサイドセールスは適切に運用できると人手不足に対応でき、コストカットにもつながります。ただし、フィールドセールスよりも顧客からの信頼を得にくいデメリットがあるため、適切に運用できる組織体制が必要です。

人員や時間を割いてでも、インサイドセールスの組織体制を構築することで、フィールドセールスのみよりも高い成約率を狙えるでしょう。

 
 
 
いまから始めるインサイドセールス
従来の営業スタイルが抱える4つの思い込み
 
なぜ「インサイドセールス」が強い営業組織をつくるために有用なのか。この内1つでも当てはまるものがあれば、ぜひダウンロードいただき、貴社のビジネス向上にお役立てください。
・営業は1人で全部を担当するものだ
・目の前の案件を追いかけるのが当たり前
・営業は結果─プロセスは評価できない
・営業は現場で育てるのが一番

インサイドセールスの組織づくりのポイント

インサイドセールスの組織づくりでは、次の4つのポイントを押さえることが大切です。

  • 人材育成・配置の最適化
  • 連携体制の確立
  • ビジョンの共有とコンセプトの確立
  • データの見える化

ポイントを押さえて組織を立ち上げ、効果的なインサイドセールスを実現しましょう。

以下の記事では、Salesforceのインサイドセールス部門立ち上げに携わった鈴木淳一がより詳しく組織立ち上げのポイントを解説しているので、ぜひご覧ください。

人材育成・配置の最適化

インサイドセールスの大きなミッションは、顧客に寄り添い、それぞれの課題やニーズに応じて的確な解決策を提案して成功を支えることです。そのため、担当者には以下の能力が求められます。

  • 傾聴力
  • 共感力
  • コミュニケーション力

まずは、インサイドセールスのミッションを明確化したうえで、必要なスキルを洗い出しましょう。資質のある人材を配置するだけではなく、継続的な研修やOJTで育成していくことが大切です。

連携体制の確立

インサイドセールスでは、部門間の連携も重要です。Salesforceでは、部門間の連携を強化するために「The Model」という仕組みを採用しています。

「The Model」では、営業活動を次の4つの部門に分けています。

 
部門 役割
マーケティング 見込み客(リード)を獲得する
インサイドセールス 見込み客を育成し、有望な商談機会(ホットリード)を創出する
フィールドセールス 商談を進め、契約を獲得する
カスタマーサクセス 契約後の顧客をサポートし、製品・サービスの活用を促進し、長期的な関係を築く

各部門のKPIを連動させることで、前後を意識して業務を遂行できるようになり、連携が強化されます。

以下の記事では「The Model」の特徴やメリットを詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。

ビジョンの共有とコンセプトの確立

インサイドセールスを成功に導くためには、インサイドセールスで行う施策や事業だけを見るのではなく、組織全体を巻き込んだ人材育成・配置や連携体制の確立がポイントでした。

これを実現するためには、インサイドセールスをスタートする際に、組織内でビジョンを共有し、根幹となるコンセプトを確立しておくとよいでしょう。

たとえばSalesforceでは、以下のミッションを掲げ、組織全体に共有しています。

顧客にもっとも近くで寄り添い、ニーズや状況の変化を他部門へとフィードバックし、顧客満足度向上やカスタマーサクセスへとつなげていくこと

このような明確なビジョンやコンセプトを確立し、それをもとに組織体制やKPIを設定することで、一貫性のある戦略的かつ効率的なインサイドセールス活動が可能になります。

データの見える化

「勘」や「経験」だけに頼る営業から脱却し、データにもとづいた意思決定を行うためには、顧客情報や営業活動の進捗状況を「見える化」することが不可欠です。

これを効率化するのが、SFA/CRMやMAツールなどの各種システムからデータを統合し、分析・見える化するBIツールです。

Salesforceでは『Tableau』というBIツールを活用し、インサイドセールスでのアポイント獲得から商談化までのプロセスや進捗をダッシュボードで共有しています。

ダッシュボードを見ると、アポイントに対する成約率や商談金額の差異を直感的に捉えられるため、課題の把握や改善策の立案をスピーディーに行えます。

データの見える化は、あらゆる意思決定と改善までのプロセスを高速化するため、変化の速い時代における企業の成長を促進するでしょう。

以下の動画では『Tableau』を使ったデータ分析のはじめ方を解説しているので、参考にしてください。

▶『10分で学ぶシリーズ 〜データ分析の始め方編〜』動画を今すぐ見る

インサイドセールスに必要なツール

インサイドセールスの業務効率を飛躍的に高め、成果を最大化するためには、適切なツールの活用が欠かせません。

たとえば、リードスコアリングと選別を自動化できると、営業への引き渡しが高速化し、営業効率が向上します。また、適切なタイミングでメルマガを自動配信できれば、アプローチの効率化も可能です。

これらを実現する手段として、次のようなSFA/CRMやMAがあります。

 
ツール 特徴
Sales Cloud ・営業活動のプロセスや進捗を記録、共有、可視化できる
・AIを活用したアプローチの自動化や提案を得られる
・精度の高い売上予測やその他の分析ができる
Marketing Cloud ・顧客へのマーケティングアプローチの進捗を記録、共有、可視化できる
・あらゆるチャネルのマーケティングキャンペーンを自動化、管理できる
・生成AIがあらゆる文章の作成をサポートする

これらの製品はAIを搭載しているため、蓄積されたデータの分析や、それをもとにしたアプローチを自動化できます。

ツールによって機能が異なるため、自社に必要な機能を洗い出したうえで、適切な製品を選びましょう。

以下の動画では、データドリブンなインサイドセールス組織がもたらすメリットを解説しているので、参考にしてください。

▶『データドリブン・インサイドセールスが組織にもたらす6つの利点と実践方法』動画を今すぐ見る

まとめ:インサイドセールス導入で効率的な営業活動を実現しよう

インサイドセールスは、電話やメールなどの遠隔コミュニケーションツールを通じて、見込み客の育成やアポイント獲得を行う非対面の営業活動です。

訪問型のフィールドセールスと比較して、一度に多くの顧客にアプローチでき、見込み客の育成を得意とします。フィールドセールスと効果的に役割分担することで、営業プロセス全体の効率と成果を大幅に向上させることが可能です。

近年では、インサイドセールスを独立した部門として設置し、マーケティングと営業部門と連携することで、顧客の獲得を狙う企業も増えています。この連携をスムーズにし、顧客情報を一元管理するためには、SFA/CRMといったツールの導入が非常に有効です。

Salesforceでは、SFA機能をもつCRM『Sales Cloud』をはじめ、インサイドセールス活動を強力にバックアップし、部門間連携を円滑にするための多様なツールを多数提供しています。貴社の状況や課題に合わせた最適な製品をご提案いたしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 
 
 
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