ゼロパーティデータとは?

パーソナライズされたマーケティング活動を、ゼロパーティデータで強化

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近頃、マーケターが「ゼロパーティデータ」について話題にする機会が増えました。ゼロパーティデータは、2020年以降のパーソナライズやキャンペーンを推進する主要分野として専門家によって位置づけられています。ゼロパーティデータとは何か、その重要性やパーソナライズを強化する実際の例をみていきましょう。
 
 
 
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ゼロパーティデータとは?

ゼロパーティデータの定義を見る前に、パーソナライズされた体験の強化に使われるその他のデータの種類も併せて確認しましょう。
 
ファーストパーティデータ:パーソナライズの話題では、ファーストパーティの行動データについて話すことがよくあります。行動データには、個人がサイトやアプリ全体、またはページ上で行う操作すべてが含まれます。クリック操作や詳細な行動(マウスオーバー、スクロール、操作時間など)、セッション数、ユーザーのパーソナライズされた体験への関わり方なども含まれます。ファーストパーティデータがあれば、ユーザーの関心や意図を示す貴重な指標を収集できます。購入やダウンロードなどの取引データも、ファーストパーティデータに分類されます。
 
サードパーティデータ:自社保有していないサイトや情報源から取得、または購入したデータを指します。パーソナライズで通常使用されるサードパーティデータには、人口統計情報、企業データ、購入意思(新築住宅市場やソフトウェアの市場などの場合)と、CRM、POS、コールセンターなどから得た付加情報があります。
ゼロパーティデータはForrester Research社(英語)によって提唱された造語で、明示的なデータとも呼ばれます。Forrester Researchによるゼロパーティデータの定義は、以下のとおりです。
「ゼロパーティデータとは、顧客が意図的・積極的に企業と共有するデータです。ゼロパーティデータには、メールプリファレンスのデータ、購入意思、個人的背景、ユーザーが企業に『自分』をどのように認識してほしいかなどが含まれます」

ゼロパーティデータはなぜ重要か?

ForresterのVP兼プリンシパルアナリスト、Fatemeh Khatibloo氏は、Wayin社(現Cheetah Digital社)のインタビュー動画(英語)で、ゼロパーティデータは「貴重な財産です」と述べています。「この非常に有益なデータを提供するほど顧客が企業を信頼している場合、企業が出向き、お客様の求めているものや『消費者』の意図を推測する必要がなくなることを意味します。」

プライバシー要因にも留意する必要があります。その理由は、ユーザーが進んで情報を提供し、その意図の確認を実現・奨励するゼロパーティデータが、パーソナライズされたデータの組み合わせに重要な要素になりつつあるからです。

GDPRやCCPAなどの業界の規制によって消費者のプライバシー保護への注目が高まる中、サードパーティのCookieを段階的に廃止(英語)するブラウザーが増え、ユーザーはトラッキング拒否が簡単にできるようになりました。そのため、マーケターは、オーディエンスが同意したうえで自発的に提供してくれるデータをより重視し、信頼を置くようになっています。

情報源から直接取得できるゼロパーティデータは、他の形式のデータと比べ明確で信頼できるという点でも、専門家の意見が一致しています。Webフォームの訪問者の職業の回答結果は、ドロップダウンメニューの一番上にある会計士(Accountant)が多いことから、すべての人が正確に自己申告をしていないことが分かります。しかし、それでもゼロパーティデータは非常にタイミングの良い、信頼できるパーソナライズの基盤と考えることができます。

価値の高いデータには相応の責任が伴う

ゼロパーティデータを通じて何かを無償で手に入れられるわけではありません。顧客や見込み顧客にデータを提供・委託された場合は、企業はすぐに対価を提供する必要があります。次のような形式が考えられます。「簡単なアンケートにお答えいただければ、お客様に合った商品やサービスをご案内できます」という形でデータを収集します。

しかし、データを無駄にしないようにしましょう。お客様の声に耳を傾け、適切に対応しなければ、企業の目的が阻害される恐れもあります。義務ではないですが、すぐに対価を提供することが重要です。基本的な例として、サイト訪問者に「赤と青、どちらの色がお好きですか?」と尋ねたとします。サイト訪問者が赤を選んだ場合に、「それでは、こちらの青いWebサイトをご覧ください」と言うわけにはいきません。回答した日から2週間経過するか、サイト訪問者が別の選択をするまで、その訪問者には赤いWebサイトを表示する必要があります。

これはとても単純な例ですが、コンテンツのパーソナライズ、商品のレコメンデーション、個人が提示した好みにマッピングしたその他のデジタル体験にも、この概念が当てはまります。

事例:パーソナライズにゼロパーティデータを活用する方法

ゼロパーティデータの興味深い使い道について詳しく見ていきましょう。それは、アンケートと聞き取り調査です。分かりやすい質問でターゲットを絞った簡潔なアンケートは、ゼロパーティデータをすぐに活用できる素晴らしい方法です。パーソナライズされたリアルタイムのインタラクション管理技術を利用することで、提供された情報をもとに、顧客の体験を動的で即座にパーソナライズできます。

実際の例をご紹介します。カナダビジネス開発銀行(BDC)では、戦略的・効果的にアンケートを導入しています。この銀行のWebサイトの初回訪問では、トップページにあるアンケート項目(「あなたのビジネス目標は何ですか?」)が最初に目に飛び込んできます。回答の選択肢には、「自分のお金の管理」、「自分に合ったローンを見つける」、「新規顧客獲得」などがあります。

回答内容によって、次に表示される内容が決まります。BDCは、訪問者が回答したニーズに合わせたコンテンツやソリューションをすぐに提示します。たとえば、「自分に合ったローンを見つける」を選ぶと、ローンの組み方に関するコンテンツが表示されます。2回目以降の訪問でも、ホームページには同様の情報が優先的に表示されます。

あらゆる業種のB2B企業やB2C企業が、ゼロパーティデータの恩恵を受けています。小売業の成功例をご紹介しましょう。アパレル小売業では、次のようなアンケートを通じて、買い物客の好みのスタイルを把握しその好みに合った商品へ誘導することで、コンバージョンの増加を図っています。

ゼロパーティデータのまとめ

ゼロパーティデータを厳選した質問で収集し戦略的に適用すると、企業と顧客のコミュニケーションを大幅に向上させることができます。Forrester(英語)の言葉を借りれば、「ゼロパーティデータにはとてつもない価値があり、企業のパーソナライズへの取り組み効果を向上させます」

もうひとつ重要点として、ゼロパーティデータは誰か一人が得をするゼロサムゲームではなく、企業と顧客の双方にメリットがあることです。Forresterは次のように指摘しています。「最大限に活用すれば、ゼロパーティデータによって、企業はマーケティングの無駄を減らし、顧客の生活を向上させることができます。つまり、すべての関係者が利益を得ることができます」

ゼロパーティ、ファーストパーティ、サードパーティのデータを適用して、パーソナライズが一段と強化された体験をチャネル全体で展開する方法について知りたい方、Salesforce Interaction Studioが提供するリアルタイムのパーソナライズとインタラクション管理ソリューションが自社に適しているとお考えの方は、今すぐデモをリクエストしてください。

 
 
 
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