
AAAワシントン
AAA Washingtonは、Agentforceを使用して常に迅速なサポートを提供
自律型エージェントによってロードサイドサポートの派遣を大規模に展開し、会員にリアルタイムで情報を提供できます。
AAAワシントンは、会員サポートの向上に向けた新たな取り組みを進めており、より迅速かつパーソナライズされたサービスを提供することで、会員の維持と拡大を目指しています。
AAAワシントンについて
課題
AAAワシントンでは、会員基盤の拡大に対応するため、デジタルファーストのアプローチを推進しており、特にロードサービスの強化を進めています。例えば、広域的な気象災害などの発生時には、問い合わせが急増し、オペレーターの負担が大きくなります。現在は、複数のシステムから情報を手作業で収集し、異なるプラットフォームを切り替えながら救援の手配や会員への連絡を行っているため、対応に時間がかかり、会員にとっても到着時間が分かりにくい状況が生じています。このプロセスの断片化により、AAAの重要な業績指標である「Keep Me Informed(KMI)」に影響を与えています。例えば、レッカー移動を待つ会員が進捗状況を知る手段がなく、何度も問い合わせを行うケースが発生しています。
ロードサービスにとどまらず、AAAワシントンはさらなる業務効率化とパーソナライズの強化を目指しています。会員数の増加に伴い、コンタクトセンターの人員を増やすだけでは持続可能でなく、コスト面でも非効率です。デジタル技術を活用することで、プロセスを簡素化し、どのような状況でもシームレスかつパーソナライズされた対応を提供できる体制を整えます。
「今回のデジタル変革では、人間味のある有益なテクノロジーに重点を置いており、その実現にはAgentforceの活用が不可欠です」と、AAAワシントンのCIOであるJim Ryan氏は述べています。「私たちはデジタルファーストの組織を目指しつつ、常に資格を持つ担当者がすぐに対応できる環境を整えています。」
また、AAAワシントンはデジタル変革を進めるにあたり、旅行、保険、ロードサービス、会員情報といった各サービスにまたがる会員データの統合の必要性も認識しています。会員ステータス、更新予定、車両履歴などの重要な情報が分断されているため、オペレーターは適切なタイミングでパーソナライズされたサービスを提供することが困難な状況です。会員の360度ビューを確立することで、最適なサービスを最適なタイミングで提案できるようになり、例えばロードサービスを利用する会員に対し、新しいバッテリーの割引を案内するなどのクロスセルやアップセルの機会も創出できます。
Salesforceならではの解決策
Agentforceは、ロードサービスの自動手配とリアルタイムの状況更新を提供し、立ち往生した会員を迅速にサポートします。
AAAワシントンの会員は、パンクやエンジントラブルなど、突然のトラブルで立ち往生し、不安を感じる場面でサービスを利用することが多くあります。AgentforceをSalesforce Field Serviceと統合することで、対応スピードを向上させるだけでなく、リアルタイムの状況更新を提供し、会員が最も安心を必要とする瞬間に適切な情報を届けることが可能になります。
会員がロードサービスを依頼すると、Agentforceが自然言語を用いてニーズを理解します。一方、Salesforce Field Serviceは、最寄りのレッカー車の現在地、対応可能なスキル、稼働状況などのリアルタイムデータを取得。Agentforceはこれらの情報をもとに最適なレッカー車を自動手配します。会員には、「レッカー車が5分以内に到着します」といったSMS通知が送信され、Field Serviceの「Appointment Assistant」機能を通じて、車両の到着状況をリアルタイムで確認できます。この透明性により、会員の不安を軽減し、サポートの可視性を向上させるとともに、オペレーターへの問い合わせ件数を削減し、AAAの「Keep Me Informed(KMI)」指標の向上にも寄与します。
ロードサービスを提供する技術者にとっても、Agentforceは必要な情報を一元的に提供します。例えば、車両の故障内容、車種や現在地、会員のロードサービス利用可能回数などを即座に把握できるため、複数のアプリケーションを切り替えることなく、迅速かつ適切な対応が可能になります。これにより、会員の安全確保と技術者の業務効率向上の両立を実現します。
さらに、Agentforceがデジタル労働プラットフォームとしてレッカー手配や会員対応を自律的に処理することで、オペレーターはより緊急度の高い案件への対応に集中できるようになります。例えば、高速道路上で車両が故障し、会員が即時の安全情報やサポートを必要とするケースでは、オペレーターが迅速に対応可能です。これにより、AAAワシントンはAIと人間の協働体制を構築し、コールセンターの運営コストを適正に管理しながら、より多くの会員に対して質の高いサポートを提供できるようになります。
Jim Ryan氏
Agentforceは、適切なタイミングでクロスセルやアップセルの機会を創出し、会員維持率の5%向上に貢献します。
AAAワシントンにとって、会員のエンゲージメントと維持は重要な収益目標の一つです。カナダのAAAクラブの調査によると、年間10回以上のインタラクションがある会員は、継続率が5%向上することが分かっています。AgentforceはSalesforceプラットフォームの強みを活かし、会員に最適なタイミングで関連性の高いオファーを提供することで、継続率の向上を実現します。
まず、MuleSoftを活用し、AAAワシントンの既存アプリケーションを統合することで、このビジョンを具現化します。MuleSoftは、ロードサービスの履歴などの構造化データから、古い会員申込書のPDFなどの非構造化データまで、あらゆる情報をData Cloudに集約し、重複データを排除。会員がAAAワシントンに問い合わせを行うと、Agentforceがリアルタイムでデータを参照し、会員のニーズに応じたパーソナライズされた推奨や最新情報を24時間提供できるようになります。
例えば、会員が「倒木による車両の損傷」を報告した場合、Agentforceは過去のサービス履歴や保険情報を即座に参照し、「保険金請求の進捗状況」や「修理完了までの期間」といった最新情報を提供します。また、自動車修理の割引オファーや、家族向けの保険プランへの加入提案など、クロスセル・アップセルの機会を的確に捉え、会員の利便性を高めるとともに、契約継続率の向上を後押しします。
Agentforceは、旅行や保険分野における新たなビジネス機会の創出にも貢献します。統合された会員プロファイルを活用することで、各会員の嗜好に基づいた瞬時かつ的確な推奨を実現。特に保険分野では、会員にとって最初のコンタクトポイントとなり、さまざまな問い合わせに迅速に対応できるようになります。
「Agentforceを活用し、デジタルファーストの保険体験を提供することは、大きな差別化要因になり得る」とAAAワシントンのCIO、Ryan氏は語ります。
Agentforceのデジタル労働力が人間のオペレーターの専門性を補完することで、AAAワシントンは「テクノロジーの利便性」と「人による温かみのある対応」を両立。会員ロイヤルティの向上、契約継続率の強化、さらなる事業成長へとつなげていきます。
Salesforceがもたらす違い
AAAワシントンはSalesforceを活用し、デジタル労働プラットフォームを通じて、ハイテク技術と人の温かみを融合させた会員サービスの強化を図っています。AAAワシントンのCIOであるRyan氏は、「私たちのすべての活動の中心には"人"がいます。Agentforceは、パーソナライズされたデジタルタッチポイントを通じて会員とのつながりを深め、エンゲージメントを高めるためのツールを提供してくれます。この取り組みは、『テクノロジーの利便性と人の温かみの融合』という当社のビジョンを支えるものです」と語ります。
Salesforceは会員データを統合し、Agentforceはそのデータを活用してロードサービスの手配、旅行の推奨、保険関連の問い合わせ対応を自動化します。MuleSoftは組織全体のアプリケーションを連携し、Data Cloudは複数のデータサイロから会員情報を集約することで、AAAワシントンが各会員の360度ビューを取得できるようにします。これにより、より迅速かつパーソナライズされたサービスが可能となり、オペレーターは、旅行プランの提案や追加の保険オプションの紹介など、クロスセル・アップセルの機会を見出すといった高付加価値の業務に集中できるようになります。
デジタルと人のワークフォースをシームレスに統合することで、AAAワシントンは業務のスケールアップ、会員満足度の向上、そして拡大する顧客基盤のニーズに対応できるようになります。これにより、会員はより安心して人生の旅を続けることができるのです。
5%
会員維持率の向上
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