Casey'sは、リアルタイムデータを用いてパーソナライズされたメッセージ配信を30倍に高速化

独自性と関連性の高い顧客体験をリアルタイムで生み出している、コンビニチェーン店の事例をご紹介します。

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消費者のお金の使い道はかつてないほど多様化していますが、経済的に厳しい状況下では、最も高い価値を提供してくれると確信の持てる企業に人が集まります。では、どうすれば一人でも多くのリピーターを確保できるのでしょうか。

Casey's General Stores社の答えは、とてもシンプルです。顧客が求めるものをタイムリーにより多く提供することです。

米国で3番目に大きなコンビニチェーンのCasey'sは、2,400店舗以上でスピーディかつ親しみやすいサービスを提供することで、毎年何百万人もの顧客を惹き付けています。しかし、ロイヤルティの高い顧客を定着させるには、店舗の外でも優れた体験を提供する必要がありました。

さらに、パーソナライズされた利便性の高いデジタル体験を顧客から求められるようになったため、Casey'sは以下のようにデジタル戦略を転換しました。

  • 購入履歴にもとづく関連性の高いオファーやプロモーションの提供
  • 注文オプションの利便性向上
  • 顧客のロイヤルティ向上に向けた、パーソナライズされた特典の付与

Art Sebastian氏(デジタル体験部門バイスプレジデント)は、Casey'sがさらに顧客中心へと転換していくための指揮を執り、Salesforceを活用することでビジョンを実現しました。わずか数年で、Sebastian氏とチームは数十億人の顧客とのやり取りから得たデータを、リピート率の向上につながる高度にパーソナライズされた体験へと変換することができたのです。

例えば、リアルタイムデータを活用することで、Casey'sはパーソナライズされたEメールセグメントを以前の30倍速く作成できるようになりました。さらに、API主導の統合により、顧客のニーズを満たしながら新サービスを4倍速く導入できるようになるなど、さまざまな素晴らしい成果を上げています。

「顧客の購買行動、時間の使い方、生活におけるテクノロジーの役割に変化が生じています。だからこそ、私達はブランドを現代化し、デジタル体験が現代化したCasey'sを表現する第一歩となることを目指しました」と、Sebastian氏は述べています。

Casey'sがどのようにSalesforce Customer 360を使用し、効率性の高いマーケティング活動を通じて顧客ロイヤルティを構築しているのか、その舞台裏をご紹介します。

目次
 

ステップ 1.関連性の高いメッセージを届けることで、コンバージョンレートを16%向上

デジタル変革以前のCasey'sでは、マーケティング部門が毎月30万通以上のメールを顧客に一括送信していました。パーソナライズや送信スケジュールの最適化はされておらず、メッセージのほとんどは効果を得られませんでした。現在のCasey'sは、Marketing Cloud やData Cloud を使用して、約1億7,000万件のパーソナライズされたメッセージをメール、SMS、アプリなど、さまざまなチャネルを通じて送信しています。これらは、AppExchangeのコンサルティングパートナーであるDeloitte Digital社のサポートで導入されています。

「お客様一人ひとりと人間的なつながりをしっかりと構築することが、ブランドを現代化する過程の1つです。メールではお客様の名前で呼びかけ、メッセージにお客様のお気に入りの店舗情報を追加することで注文しやすくしています。また、誕生日にはドーナツをプレゼントしています」と、Sebastian氏は語ります。

このようにパーソナライズされたジャーニーを創出するために、Casey'sはオンラインおよび実店舗でのやり取りをもとに顧客データを特定のグループにセグメント化し、そのデータをリアルタイムで有効活用しています。たとえば、購入した商品の種類や数量にもとづいてオファーをカスタマイズすることが可能です。ある顧客が普段ピザを1枚ずつ購入している場合、Casey'sは、ピザ1枚を購入するとサイドメニューのスティッククラッカーが無料でついてくるオファーをSMSで送ることができます。

Data Cloudにより、これまでよりも30倍速くセグメントを作成することが可能です。高度にパーソナライズされたマーケティング機能により、Casey'sはピザのコンバージョンレートが16%上昇しました。

 
 

30x

迅速なセグメント化

 

16%

コンバージョン率の向上

Casey'sは、実店舗、ウェブ、モバイルでのやり取り全体のデータを連携することで、顧客の購入履歴に合わせて販促メールをカスタマイズしています。たとえば、ある顧客が朝食にピザを購入した場合、Casey'sはその翌日の販促メールにピザの画像を挿入することでリピート購入へと誘導します。
 

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ステップ 2.AIを駆使し、あらゆるタッチポイントを活用

コンテンツは、Casey'sが解決しなければならないメッセージングの問題の一部に過ぎませんでした。タイミングも同じように重要だったのです。

Data Cloudを利用することで、Casey'sはAIによるオーディエンスセグメントを活用して、顧客が最も行動しやすいタイミングでメッセージを送信することが可能になりました。

「お客様の情報はすべて、Data Cloudに集約されています。朝の時間帯に買い物をする顧客グループに対して、『朝食の買い物客』とタグ付けすることで、マーケターがセグメントを作成し、価値を提案しやすくなります」と、Sebastian氏は述べました。

無作為のタイミングで販促メールを一括送信するのではなく、Casey'sは顧客の行動に合わせて送信時間を調整することができます。たとえば、いつも金曜日夕方6時頃にピザを注文する顧客が注文しなかった場合、Casey'sはその日の夜に顧客のアプリにクーポンと共にリマインダーを送ることが可能です。

時間帯に応じて、ウェブサイトのコンテンツを最適化することも可能です。朝にホームページを見ている顧客にはおすすめの朝食が表示され、夕方の顧客にはピザやスイーツのお得な最新情報が表示されます。

さらに、Casey'sは、Premier Success Planの「Social Studioの設定方法」や「CDPモバイル/ウェブにおける技術的なガイダンス」などの専門家によるコーチングセッションを活用し、顧客行動にもとづいたマーケティングを強化し続けています。Salesforceの専門家によるカスタマイズされたガイダンスにより、同社はチャネル全体のパターンについて理解を深め、顧客体験をパーソナライズすることが可能です。

 

ステップ 3.ビジネス全体でデータを連携して、顧客対応を4倍スピーディに

10年前、多くの顧客は、実際に店舗を訪れることで新しいコンビニを見つけていました。現在、その方法はデジタルへと移行しています。

顧客がオンラインのジャーニーを始めやすくするために、Casey'sは複数の異なるシステムやサードパーティ製のアプリにまたがるデータを連携する必要がありました。現在同社は、MuleSoft を API主導のデータソース間の統合レイヤーとして使用しています。権限を持つユーザーは、一つの画面から購入履歴、ポイント履歴、カスタマーサービスへの問い合わせといった顧客情報を確認できます。これにより、サービスチームはすばやくケースを解決 するために必要な情報すべてにアクセスすることなどが可能になりました。さらに、サービスリーダーはAppExchangeのパートナーアプリであるMedalliaを使用して、電話、アプリ、メールなど、チャネル間の顧客フィードバックを分析し、優れた顧客体験を提供しています。

API主導の統合により、Casey'sは顧客のニーズを満たし、革新的な新サービスをこれまでより4倍速くリリースすることが可能です。同社が開発した150のAPIのうち50%は再利用され、開発チームの時間とリソースの節約につながっています。

 
 

4x

プロジェクト完了までの
スピードがアップ

 

150

作成されたAPI数

 

50%

再利用されたAPI数

 

顧客情報を一元管理する方法をご覧ください。

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その他のリソース

 

調査

『マーケティング最新事情』レポート第8版

お客様事例

Eコマースの成長促進を目指している場合は、Guess社がどのように充実した体験を創出しているのかをご覧ください。(英語)

ガイド

データ主導のマーケティングで成果を向上。(英語)

 
 

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