ENGIEはTrailblazerです
Salesforceの導入で環境に優しい未来の実現を目指すENGIE
2010年にSalesforceを導入
100K
Salesforceを使用する現場技術者の数
顧客のゼロカーボンへの移行を支援するENGIE
世界でエネルギー事業を展開するENGIEは、デジタル化によってゼロカーボンの未来への移行を進めています。省エネ機器や再生可能エネルギー、スマートテクノロジーを活用することで、上海からサンティアゴに至るまで、世界各地の顧客がカーボンフットプリントを削減できるよう支援しています。そのために、ENGIEは総合的なゼロカーボンソリューションをサービスとして提供する新しいビジネスモデルを構築しています。
この先駆的なビジネスモデルに対応するには、70か国以上の国々の顧客を把握してそのニーズに合ったサービスを構築するための顧客中心のソリューションが必要でした。ENGIEの経営陣は、グローバルでイノベーティブなカスタムメイドのソリューションを求める顧客の声に応えるには、一般的な顧客管理(CRM)システムが必要であることを知っていました。さらに、そのCRMソリューションには、新しい戦略を効果的に実践できるよう、各顧客の情報をあらゆる角度から把握できる機能が必要でした。
ENGIEはクリーンエネルギーのTrailblazer
2016年、フランス企業のENGIEはグループの事業分野のうち、ゼロカーボン社会への転換が見込めない事業から撤退し、再生エネルギーや省エネ事業に特化する決断を下します。そこで立ち上げたのが顧客中心の新しいソリューション、「サービスとしてのゼロカーボン移行」でした。
同社CEOのIsabelle Kocher氏の目標は、企業、地方自治体、市民がゼロカーボンへ積極的に移行できるような方法を創り出すことです。未来のエネルギーは、脱炭素、エネルギー生成の分散化、デジタル化から始まるというのが彼女の信念です。
「当社には画期的なアイデアと価値提案があります。それを支えるには画期的なツールが必要です」とKocher氏は述べます。「私たちのニーズに応えられるツールがあるとすれば、それはCustomer 360 Platformです。それ以外に、真の意味で顧客中心のアプローチとグローバルなアプローチを両立する方法はありません」。
ゼロカーボン移行ソリューションを提供するという新しいビジネスモデルを立ち上げるためには、ENGIE自体が顧客中心のアプローチに切り替えることが不可欠でした。顧客に最適なソリューションを提供するには、顧客のエネルギー使用状況を理解し、その上で最適な削減方法を探る必要があるからです。
顧客を知ることが特注ソリューション開発の鍵
「テクノロジー業界で、20年にわたって本気で顧客第一主義を実践してきた企業があるとすれば、それはSalesforceでしょう」と、ENGIEのEVPおよびチーフデジタルオフィサー&グループCIOを兼務するYves Le Gélard氏は述べています。「ですから、古い世界から新しい世界に方向転換する大事な時期の戦略パートナーとしてSalesforceを選択するという決断には、時間がかかりませんでした」
現在、ENGIEのすべてのビジネスはまず顧客のことを考えることから始まります。Yves Le Gélard氏は、Salesforce Customer 360がこの新しい世界で非常に重要な役割を担っていると確信しています。Salesforce Customer 360を導入した結果、顧客の要求とニーズをビジネスユニット間で共有できるようになったからです。「ゼロカーボンに至る道筋は、お客様ごとに異なります。市場や顧客の情報分析にもとづいて、お客様に合ったエネルギーソリューションを提供する必要があります。そのための情報分析を行う基盤となるのがSalesforceです」
ENGIEの成長を支える製品をご覧ください
Salesforce Customer 360を活用してゼロカーボン移行ソリューションを販売・提供するENGIE
ENGIEでは、Salesforce Customer 360を使って社内の顧客管理作業を集約することで、各顧客の情報を24のビジネスユニットで一元的に共有できるようになりました。今ではマーケティング、セールス、サービスの各チームが連携し、顧客にカスタムメイドのソリューションを迅速に提供しています。
ゼロカーボンソリューションをサービスとして提供するために、ENGIEはSales CloudとEinstein Analyticsを使い、営業チームが単一ビューで適切な情報と実践的なインサイトを確認できるようにしています。たとえば、どの顧客がサステナビリティ目標値を達成するためにエネルギーソリューションを必要としているかといった情報が、ENGIEの従業員に表示されます。また、Marketing CloudとCPQ for Communitiesを使うことで、マーケティングチームは各タッチポイントでシームレスな体験を提供し、販売店にリアルタイムで製品と価格の情報を伝えることができます。
さらにENGIEは、顧客によるサステナビリティ戦略の実施を支援する新たなコンサルタントビジネス、「ENGIE Impact」を立ち上げました。この新しいビジネスでは、AIにもとづくインテリジェンスを活用してビジネスチャンスを特定することで、既存の顧客へのクロスセルやアップセルを行っています。
世界規模の情報共有で現場技術者の効率が向上
ENGIEは、サービスとしてのソリューションを提供し、顧客をサステナビリティに導く上で、カスタマーサポートが極めて重要になる可能性があることに早くから気付いていました。そこで、Service CloudとField Service Lightningを10万人の現場技術者に導入し、顧客が信頼するアドバイザーとしての地位を獲得しました。ソーラーパネルの故障から省エネタイプの電球への交換まで、現場技術者は顧客が抱えるさまざまな課題を特定し、解決します。
「クラウドのおかげで従業員同士の連携が強まりました。各自が使っているテクノロジーについて多くの情報を共有できるからです」と、Yves Le Gélard氏は述べています。「たとえば、チリでシーメンス製タービンを操作している現場技術者が、シンガポールで同じタイプのタービンを操作している同僚と多くの情報を共有しているといった例もあります」
より良い未来の実現に取り組むENGIE
ENGIEは「ゼロカーボン移行ビジネスでトップの地位を築き、サステナブルな社会の実現に貢献する」という、Trailblazerらしい目標に向かって力強く前進しています。社内では多様性と男女平等を推進する取り組みを行っており、その目標を達成できるように従業員をサポートしています。
「私たちは、変化をもたらすという目的にふさわしい組織を目指しています」と、Isabelle Kocher氏は説明します。「目標を設定したことで、社内が非常に活発に動き始めました。組織が意義深い目的を設定すれば、従業員から絶大なエネルギーと支持が得られます。このような好循環は他の組織にもぜひ波及してほしいです」
顧客中心のアプローチへの切り替えに成功した同社は、今度は従業員を中心に据えたデジタル変革に取り組んでいます。そうした取り組みを実践する上で、ENGIEには同じ価値観を共有するパートナーが欠かせません。「Salesforceの価値観と当社の価値観は通じるところがあります」と、ENGIEのグローバル再生可能エネルギービジネスライン担当EVP兼ENGIE North America社CEOのGwenaëlle Avice-Huet氏は言います。「たとえば、慣習にとらわれないことと配慮を大事にするという価値観です。そうした価値観は、従業員が確実に当社のミッションと目的に沿って行動を取れるようにする上で鍵となる要素となっています」