- Net Zero Marketplaceは、信頼性と透明性の高いカーボンクレジットプラットフォームで購入者とエコプレナーを結びつけ、クライメートポジティブの影響を拡大
- カーボンクレジットプロバイダーのClimate Impact Partners、Cloverly、Lune、Pachama、Native、A Public Benefit Corporation、Respira International、South Pole、第三者評価会社のCalyx GlobalとSylvera、気候ポートフォリオのキュレーションを行うCO2.comが設立パートナーとして参加
- 第三者機関によるプロジェクトの評価と価格設定を集約することで、透明性の高いカーボンクレジット市場の新時代を先導
※本資料は2022年9月20日に米国で発表されたニュースリリースの抄訳版です。本資料の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先されます。
グローバルでCRM をリードする米国セールスフォース(以下、米国Salesforce)は本日、カーボンクレジットの購入をシンプルかつ透明にする信頼性の高いプラットフォームNet Zero Marketplaceを発表しました。これにより組織は、クライメートポジティブ(※1)の影響をスケールすることが可能になります。
多くの組織がネットゼロ目標を達成しようと競い合っていることから、世界のボランタリーカーボン市場(※2)は2030年までに500億ドルに成長すると推定されています。しかし、組織は必ずしもカーボンクレジットのポートフォリオを構築する方法を知っているわけではありません。また、どこから始めればよいかわからない場合さえあります。さらに、カーボンクレジットを購入する過程は複雑です。それでも購入者はカーボンクレジットプロジェクトがポジティブな影響をもたらすと信じたいと考えています。
SalesforceのCommerce Cloud上に構築されたNet Zero Marketplaceは、購入者とエコプレナー(世界中で気候変動対策をリードし推進する、環境に焦点を当てた起業家)を結びつけ、第三者機関が評価したカーボンクレジットのカタログと、それらを購入するためのシームレスなeコマース体験を提供します。Net Zero Marketplaceには、企業や個人を問わず、誰もが気候問題を学ぶことができる気候変動対策ハブも備わっています。
米国Salesforceのエグゼクティブバイスプレジデント(EVP)兼チーフ・インパクト・オフィサー(CIO)である スザンヌ・ディビアンカ(Suzanne DiBianca)は、次のように述べています。
「異常気象の増加は、誰も気候変動から逃れられないことを示しています。今すぐにスマートな気候ソリューションが必要なのです。長期的な排出削減を目指す企業は、高品質のカーボンクレジットにより、その取り組みを補完することができます。Net Zero Marketplaceは、Salesforceの価値観、テクノロジー、エコプレナーへのコミットメントを結集することで、気候変動対策を加速させます」
Net Zero Marketplaceを通じた質の高いカーボンクレジットは、長期的な排出削減を補完できる
気候変動の危機の真っ只中においてカーボンクレジットは、適切に活用すれば組織の包括的な気候変動戦略上、決定的な役割を果たすことができる重要なツールになります。
前国連気候変動枠組条約(UNFCCC)事務局長でOutrage and Optimismの共同ホストでもあるクリスティアナ・フィゲレス(Christiana Figueres)氏は、次のように述べています。「誰にとってもネットゼロへの旅の第一歩は、排出量を減らすことに違いありません。しかし、今では、事業者自らが生成したCO2の排出量を減らすだけでは十分ではないことが分かっています。私たちは今、気候変動の緊急事態に直面しており、あらゆることを検討する必要があります。カーボンクレジットは、炭素に価格を設定することにより、さらなる排出削減を奨励する方法で、直ちにインパクトを与えることができます。さらに、気候に関するその他の取り組みもすでに進行中です」
カーボンクレジットプロジェクトは、国際基準に照らした一連の独立した検証を受けます。検証プロセスに合格したプロジェクトは、カーボンクレジットを発行し販売することが可能になります。
これらのプロジェクトには、森林保全、植林、風力発電、太陽熱調理器具、または優れた農場経営法などの分野が含まれます。
パートナーが、信頼できるプラットフォームに革新性、拡張性、評価をもたらす
カーボンクレジットの品質を見極めるのは、困難で時間のかかる作業です。Net Zero Marketplaceは、第三者機関によるプロジェクトの評価を集約して、アカウント登録不要で無料で公開することによって、不透明感を排除しています。このような透明性の高さが、組織にとって最適なカーボンクレジットを判断する際に役立ちます。
本日発表された新たなパートナーには、脱炭素社会を支える革新的で多様なプロジェクトを提供するエコプレナーや、気候変動に真の恩恵をもたらすプロジェクトを特定する専門知識があり信頼できる企業が含まれています。
Sylveraの共同設立者でCOOのサム・ジル(Sam Gill)氏は次のように述べています。
「SylveraとSalesforceは、炭素市場に透明性と信頼をもたらし、気候変動に確かな影響を与えるという同じ使命を担っています。質の高い脱炭素プロジェクトは、気候変動と戦うための強力かつ必要なツールですが、その潜在能力を最大限に引き出すためには、信頼できるデータと投資が必要になります。Sylveraが提供する評価により、Net Zero Marketplaceのユーザーは、気候に対して真のメリットをもたらすプロジェクトを見つけることができます」
South PoleのCEOである レナート・ハーバーガー(Renat Heuberger)氏は次のように述べています。「このMarketplaceを構築するためにSalesforceと提携することは、気候変動対策を加速させ、大企業から中小企業まで、全ての企業が排出量に責任を持つことを後押しすることになるでしょう。当社は、環境への影響を補償することの価値を理解しているお客様に対して、高品質のカーボンオフセットを提供できることを誇りに思います。無駄な時間はありません。今すぐ行動を起こしましょう」
Net Zero Marketplaceの開設当初は、アフリカ、オーストラリア、ヨーロッパ、ラテンアメリカ、米国の11か国で90以上のプロジェクトを提供する予定です。購入者は、プロジェクトの説明、国連の持続可能な開発目標との整合性、そして多くの場合、公式の第三者評価を確認することができます。
Net Zero Marketplaceでは、あらゆる組織がカーボンクレジットを購入できる
Net Zero Marketplaceにアクセスすることで、どの組織でもカーボンクレジットを購入することができます。現在、Salesforceのカーボンアカウンティング(炭素会計)ソリューションであるNet Zero Cloudを利用している組織であれば、このクレジットもプラットフォームに簡単に統合され、現在の排出量と照らし合わせて追跡することができます。また、購入者はプロジェクトの進捗状況に関する最新情報も入手できるため、再投資が促進されます。
追加情報:
- Net Zero Marketplaceは、2022年10月から米国でカーボンクレジットの購入が可能になり、2023年には他の市場にも拡大する予定です。(現時点、日本国内においてNet Zero Marketplaceでカーボンクレジットの購入を行うことはできません。日本での購入開始時期は未定です)
- Salesforceのカーボンクレジットの取り組みについて詳細をご覧ください。
- Salesforceは新たに発表した自然保護政策の優先事項により、野心的な気候政策の提唱を続けています。
- Salesforceの新しい調査によると、従業員の82%が所属する企業の気候変動に関する目標達成に貢献したいと考えていることが明らかになりました。
- サステナビリティの取り組みを支えるためにキャリアを変更した3人のSalesforce従業員の記事をご覧ください。
(※1)クライメートポジティブとは、温室効果ガスの排出量より削減量を多くすることを意味します。
(※2)ボランタリークレジットとは、政府が主導しているクレジットとは違い、NGOや企業、団体、個人などの民間が主導となったプロジェクトから発行されるクレジットであり、温室効果ガス(GHG)の削減または吸収量として扱うことができることから近年注目を浴びています。
Net Zero Marketplaceについては、11月29日から開催される Salesforce World Tour Tokyoにてご紹介いたします。
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